最近、どこへ行っても「テロワール」という言葉を耳にするようになりました。
もともとは、フランスワインの用語で、飲食の分野で語られることが多かったこのワード。
近頃は、モノづくりや町づくり(コミュニティづくり)の分野にまで派生して、このワードが広く共通認識として使われるようになってきているなと感じています。
その土地の原風景を理解すること。
僕も以前、このブログで似たような話を書いたことがありました。
参照:真のグローバル化とは、徹底的に日本の原風景を理解すること。 | 隠居系男子
この最たる例は、僕にとってやっぱり群言堂さん。
参照:今、私は何を継げるか?【島根県石見銀山・群言堂】特集、はじめます。 | 灯台もと暮らし
「ないものはない」と割り切ったうえで、エンジニアリング的な手法ではなく、ブリコラージュ的な発想でつくっていく。
そんな考え方が徐々に一般的になってきている証拠でもあるのでしょう。
参照:ボトムアップ型のDIYでつくりだす。なぜブリコラージュ的な発想が、いま重要になってきているのか? | 隠居系男子
「良い野菜を作りたければ、良い土をつくること。」
テレビやネットなどで大きくバズっている話題がある一方で、そんなことはお構いなしにと自分たちの土地の魅力を淡々と突き詰めていく姿がとても美しく思えます。
いま大切なことは、そうやって自分たちの土地をしっかりと耕すことなんだろうなと。
有機野菜をつくっている農家さんに取材すると、皆さん口を揃えて「良い野菜を作りたければ、良い土をつくること」と語ってくれます。
「野菜をつくっているというよりも、土を作っている感覚に近い」という言葉を初めて聞いたときは、とても印象的でした。
最後に
では、僕らにとっての良い土壌とは何なのか?
2018年は、それをしっかりと見定めていきたいなと思っています。
そんなときに、きっと“あざとさ”はいらない。「辛抱する心」が大切になってくる。淡々と耕すべき土地を耕していくこと。
自分(たち)にとって耕すべき土壌って何でしょう?
いつもこのブログを読んでくださってる皆さんにとっても、年末年始の考えるテーマのひとつとして捉えていただけたら幸いです。
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