先日、とある企業さんの社内報に掲載される記事の取材を受けました。
テーマは「モチベーション」。
今日は、事前にいただいた質問内容をもとに、用意したメモをこのブログにも少しだけ公開しておきたいと思います。
どういったシーンで「モチベーション」という言葉を使っているか?
—そもそもですが、鳥井さんはどういったシーンで「モチベーション」を使われていますか。
普段あまり「モチベーション」という言葉を使わない。
その中で、過去のブログの記事を検索してみたところ、僕にとって「モチベーション」とは、自分の中にある「期待感」や「貢献感」によって左右される話でした。
参照:工場をたたむ理由は、経済面よりモチベーション。感情のつながりが継続性のカギになる。 | 隠居系男子
自分自身の働きかけによって、相手の喜びが手に取るようにわかること。
そのとき、「手触り感があるかどうか」がカギになってくるんだと思います。
僕がいろいろな方とお会いし、お話を聞いている中で気付いたことは、モチベーションを左右する要素って意外と「数字」じゃないということ。
例えば、都会から地方へ移住するひともそうだし、都会暮らしで大企業からスタートアップなどに転職するひともそう。
みなさん、自分の存在意義をよりダイレクトに感じられるような「手触り感」のある状態を求めて、いま小さなコミュニティへと移っていっているんだと思います。
モチベーションがあがる原因、さがる原因は?
ーモチベーションがあがる原因、さがる原因はなんでしょうか。幸福度論に直結するお話かもしれません。やっぱり出世やお給料の度合いが大事? 社外活動としてオンラインサロンなどのコミュニティって必要? 自己発信が苦手、忙しくてそれどころじゃない人はどうすればいい?。また、組織として、個として同じ志(モチベーション)を維持するためのテクニックはありますか。(社員・パートナー問いません)
自分のつくったものが本当にエンドユーザーの人に喜ばれているのか?それを知ることができる状態に身を置くことに尽きるのかもしれません。
「他人の評価に振りまわされない」ということと紙一重だけど、やっぱり誰かに喜んでもらえているという安心感や満足感は大きい。
その「貢献感が」モチベーションにダイレクトにつながっている。
つまり「自分の働きを見守ってくれるひとがいる」という状況が大事になってくるわけです。
だったら、自分たちから進んで、そんな空間をつくりだせばいい。
たとえば、収益性を度外視してでも、リアルイベントを仕掛けるなど、です。
「どれだけ届いたか」ということを、デジタルな数値で判断するのではなく、具体的に「誰に届いたのか」をフィジカルで体験することができる空間をつくり出すこと。
そうするだけで、モチベーションは大きく変わってくる。
あと、大切なことは作り手とお客様という圧倒的な上下関係ではなく、「友達になること」が大事なんじゃないのかなあと。
良い意味で、なるべく対等に。
お客様だから丁重に扱う、ではなく、大切な友人だから喜んでもらいたい、というような。
友達のためだったら、少しぐらい困難があったり逆境があったりしても、気持ちよく頑張れるじゃないですか。
この人のために、仕事の損得を抜きにして貢献したいと思えるように。
あと、社員に対しては、なるべく本人にとってアガるもので囲ませることを大切にしています。
仕事だけじゃなくて、ヒト・モノ・コトすべてそう。
メンバー個人個人で始めているSlackコミュニティなんかも、そのひとつの実験です。
若い世代へ投資する意図とは?
—鳥井さんは、若い世代やチャレンジする人への投資を惜しむことなく行っております。その意図とは何でしょうか。
彼らは、競争ではなく共創の感覚を最初から持ち合わせているから応援したくなるんです。
きっと、自分たちの欲求に忠実なんだと思います。もう資本主義(数字)では自分たちの気持ちが満たされないってことがわかってる。
若さゆえに、まだ魂を売ってないんだと思います。いつも本質的な話を聞かせてくれる、大切なことに気付かせてくれる。
何より、僕自身に一番学び大きいんです。
そんな彼らの魂を見守りたいし、その魂を互いに切磋琢磨できる空間を作り出していきたいなと思っています。
最後に
以上、いつもこのブログを読んでくださっている方々にとっても参考になれば幸いです。
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