最近、まわりにいる優秀な方々を見ながら、ひとつ気付いたことがありまして。
それは、20代前半のころの僕が知りたかったこと。
いま20代前半で、人生に悩んでいる若い方々の何かしらの参考になればと思い、今日はその気づきをこのブログにも書き残しておきたいと思います。
良い文章を書いていると、いつの間にか素晴らしい人格者へと成長していく。
それは一体どんなことかと言えば、今日のタイトルにもあるとおり、「人格は書き言葉で変わる」ということ。
20代前半の頃の僕は「素晴らしい人格者が、良い文章を書くんだ」と思っていました。
だから「何か素晴らしいことを書きたかったら、まずは人格者にならねば…!」と考えていました。
でも、本当は違うみたいなんです。
本当はその逆で、いい文章を書いていると、いつの間にか素晴らしい人格者へと成長していく。
つまりベクトルが逆で、
素晴らしい人格者 → 良い文章
ではなく
良い文章 → 素晴らしい人格者
ということです。
読むだけじゃダメ。
僕はここ5〜10年で、そんな方々を本当に何人も見てきました。
最初は、今の自分とかけ離れているようなことを書いていたとしても、枠をつくればそのサイズに自然とおさまっていくように、文章に見合った人間にドンドンと成長していく。
「なりたい自分に書かせろ」というのは、そういう理由からなのかもしれません。
参照:ブログやSNSでネガティブなことも書いたっていい。大切なのは「自分は何をもって覚えられたいのか」ということ。 | 隠居系男子
ただ、これもおもしろいことに、やっぱり読むだけじゃダメなんです。
どれだけ「なりたい自分」にちかい人たちの本をむさぼるように読んだところで、やっぱり同時に書かないとダメなようです。
Twitter程度の短文でも、やらないよりはマシだと思いますが、できれば、ブログ以上論文以下の毎日淡々と書き続けられるぐらいの分量が理想的だと思います。
こんな文章が書けるようになりたいと思える人の文章を「写経」してみる。
「そうは言っても、今の自分に書けることなんて何もないよ…!」と思う方もいるかもしれません。
僕も実際にそうだったので、その気持ちは痛いほどわかります。
でも、書くものがなければ、「こんな文章を書いてみたい!」と思える方の文章をひたすら書き写すだけでも良いと思うんです。
いわゆる写経のようなもの。
松浦弥太郎さんも、志賀直哉の『暗夜行路』を全て書き写したことがあると『センス入門』という本の中で書かれていました。
そして、そこで気付かれたことは「リズム」だそうです。
そう、いい文章には必ず「リズム」があるんですよね。
そのリズムを体が覚えてしまえば、同じリズムを刻むように真似することはできるようになってきます。
あとは同じような理由から、オススメしたい方法が「インタビューの書き起こし」です。
自分が「こんな人みたいになりたいなあ」と思う方の音声データを入手して、ぜひ書き起こしてみることをオススメします。
普段は聴き逃してしまっている言葉の選び方ひとつひとつが、書き起こしすることによって手に取るように伝わってきますから。
特に、優秀な編集者の方など、書き仕事をしている方々のインタビュー音声は、そのまま原稿にできるぐらい言葉選びの精度が高いのでオススメです。
最後に
「人格は書き言葉で変わる。」
これは僕が20代のうちで気がついた、数少ない真理のうちのひとつです。
今の自分の人格を変えたいと思っている方々は、ぜひ騙されたと思って一度「それでも、書き続けること」を実践してみてください。
僕自身も、自分自身の成長のために、もっともっと良い文章を書けるようにこれからも全力で精進していきたいと思います。
今日のお話が、いつもこのブログを読んでくださっている若い読者のみなさんにとって何かしらの参考になれば幸いです。
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