先日、山梨県の甲府を訪れたときのこと。
五味醤油・五味兄妹のおふたりと、ヒラクさんとお話していて、
ヒラクさんの「なんで地方移住をするひとが増えてきたの?」という質問に対して、
「満員電車に乗るのがイヤだって言うひとは多いですよね。」と僕が答えたら、五味醤油の兄・五味仁さんが何気なくポロッと仰ったんです。
「そう考えると、満員の山手線って、自分の人生をあらためて考えるきっかけになっているわけだから、実は良い装置なのかもしれないね。」と。
なんだか、このセリフがとても強く印象に残っていて。
どうしてこんなに強く印象に残っているのか?
「どうしてこのセリフがこれほどまでに印象に残っているんだろう…?」と、ここ最近ずっと考えていました。
そこで気がついたのは、このセリフには優しさが満ち溢れているからなんだろうなあって。五味さんの人柄がものすごく伝わってくる。
「満員電車」って都会暮らしを批判するときの鉄板じゃないですか。
誰もがネガティブなものとして捉えてしまいがち…。
でも、五味さんは違ったんです。
こんなふうに言われたら、「あー、そっか。ここから卒業しなきゃ」って素直に思える気がするんですよね。
「満員電車なんか乗っているやつはダサい…!」って執拗に煽られたら、逆に意固地になっちゃうはずで…。
どれだけ正論であっても、執拗に煽られたり嘲笑されたりすると、ひとは心を固く閉ざすしてしまうはずなんですよ。
これからの家族のあり方と、他者に寄り添う力の重要性。 | 隠居系男子
最後に
そういえば、先日こんなツイートをしたんです。
新しい事象を目の前にしたとき、何か違和感を感じてそれを嘲笑するひとは三流、違和感を感じて、その違和感を正直に伝えるひとは二流、違和感の正体を観察して、愛の形に変換するひとは一流。不満や不安があるのはみんな同じ。それを受け入れて、さらに良い方向へと導けるひとが一流だと僕は思います。
— 鳥井 弘文 (@hirofumi21) 2018年10月13日
五味仁さんはまさに、一流のひとでした。
僕もこんな観点を持ち合わせていたいなあと素直に憧れる。
だからこそ、このセリフがずっと頭の中に残っていたんだと思います。
いつもこのブログを読んでくれいている方々にも、今日のお話が何かしらの参考になったら幸いです。