「仕事とは何か」を考えるアラサー世代にオススメしたい!川村元気著「仕事。」

仕事。

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

今日は、映画プロデューサー・川村元気さんの「仕事。 (集英社単行本)」という本をご紹介しようと思います。

僕が、初めて川村さんのお話を聴いたのは、「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」にご出演なさっていたときでした。その後、雑誌「UOMO」の連載もちょいちょい読ませてもらっていて「人から話を聞き出すのが上手い方だなぁ」と思っていました。

そんな矢先、そのUOMOの連載をまとめた本が発売されるというわけで、これは読まないわけにはいかないと!

実際に読んでみるとやっぱり良い本でした。これは多くの方に読んで欲しい。特に「仕事とは何か」と考えてしまいがちなアラサー男子には絶対に読んでみて欲しい一冊です。

川村元気ってどんな人?

まずは川村元気さんのプロフィールを簡単にご紹介しておきましょう。

一九七九年横浜生まれ。上智大学を卒業後、東宝にて『電車男』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『寄生獣』などの映画を製作。

二〇一〇年、米The Hollywood Reporter誌の「Next Generation Asia」にプロデューサーとして選出され、翌二〇一一年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。二〇一二年には、ルイ・ヴィトン・プレゼンツによるCGムービー「LOUIS VUITTON -BEYO ND-」のクリエイティブ・ディレクターを務める。

同年に初小説『世界から猫が消えたなら』を発表。同作は本屋大賞にノミネートされ、七〇万部超のベストセラーとなり、映画化が決定した。二〇一三年、佐野研二郎と共著の絵本『ティニー ふうせんいぬのものがたり』を発表。同作はNHKでのアニメ化が決定している。二〇一四年、益子悠紀と共著の絵本『ムーム』を発表。最新著作はBRUTUS誌にて連載された小説『億男』

そう、あの「モテキ」や「おおかみこどもの雨と雪」をプロデュースした方なんです。そして、映画以外にも小説などを書いたりと非常に多彩な才能の持ち主。

そんな川村さんが今回インタビューしている方々も以下の様な錚々たるメンバーで、このブログでも何度も言及させてもらっている方々ばかりです。

山田洋次さん
沢木耕太郎さん
杉本博司さん
倉本總さん
秋元康さん
宮崎駿さん
糸井重里さん
篠山紀信さん
谷川俊太郎さん
鈴木敏夫さん
横尾忠則さん
坂本龍一さん

「ただ、同時に思った。もはや時代が違うのかもしれない。」

「あとがき」で川村さんは以下のように書かれています。

一年間。僕は12人に訊ね続けた。
「僕と同じ年の頃、何をしていましたか?」
誰一人として、昔話を自慢げに語るようなことはなかった。
今まで、どんな仕事をしてきたか。これから、どんな仕事をしたいのか。
必ず最後は「未来」の話になった。その姿勢こそが、彼らを特別な存在にしていた。
なぜ仕事を続けるのか? それはきっと彼らが知っているからだ。
人生を楽しくするのは「仕事。」だということを。

もし、ここで本書が終わっていたら、僕はこの本を紹介しようとは思わなかったでしょう。でも、川村さんはやっぱり期待を裏切らなかった。上記の文章のあと、以下のように続くのです。

ただ、同時に思った。

もはや時代が違うのかもしれない。
今や、ありとあらゆる分野が開拓されてしまった。
勝ち負けはもう、はっきりとしている。
自分が変わることも、世界を変えることも難しい。

そんなとき、ふと思い出した。
「あきらめたらそこで試合終了だよ」
『スラムダンク』69話。
試合終了直前。勝ちをあきらめかけた三井寿に安西先生は言った。
一年間。 僕が12人に訊ね続けたことが、もう一つあった。
「仕事で悩んだとき、辛いとき、どうやって乗り越えましたか?」

真似ることで学ぶ、素人であり続ける、自分の原体験に向き合う、 無理をしてでもやる、間違うことをよしとする、自分の目で物を見る、どう生きるかを面白くやる、世界を受容する、共通無意識にアクセスする 野次馬的にやる、崩落した先に道を見つける、オリジナルであるために学ぶ。

誰もが、自分なりの方法を見つけ、その壁を乗り越えていた。
経験や失敗から自分の信念を導き出して、仕事を「仕事。」にしていたのだ。
その方法は一つではない。 人それぞれなのだ。

「時間が足りないなら寝なければいい。ひたすら夜は飲み歩いた。仕事を投げ出してNYに高飛びした。」などなど、「仕事もプライベートも全力で!」というお話が多かったのも事実です。

しかし川村さんは対談中、この類の話はあまり広げようとはしませんでした。きっと僕らの世代が感じるような違和感を、川村さん自身も感じていたのではないでしょうか。

参照:僕が朝にこだわる理由。 | 隠居系男子

最後に

話はしっかりと盛り上げつつ「この人達と自分たちが生きる時代は違うのだ」というこもどこか冷静に客観視している部分もある。とても共感できる僕ら世代目線のインタビューです。

「自分で答えを探すしかない。」
「誰かと全く同じ生き方をしても意味はない。」
「自分らしくあれ。」

そう結論づけられている本書だからこそ、僕はこのインタビュー本をぜひ紹介したいと思いました。

これから、複数回に渡って本書に掲載されているインタビューをご紹介しつつ、自分が何を感じ取ったかを書いていければいいなと思っています。

ゆるーく楽しみにしてもらえると嬉しいです。気になる方はぜひ先読みしてみてください。もちろんKindle版もあります!

それでは今日はこの辺で!

ではではー!

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