なぜ若者は海外を旅したほうが良いのか。

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

先日、1冊の電子書籍を読んでいたら、思わず膝を打つお話が書いてありました。

それが発酵デザイナー・小倉ヒラクさんの「自分の運命は、他人が決める。: 〜主体性ゼロの起業術〜」にあった、「なぜ若者は海外を旅したほうが良いのか」というお話です。

僕が今まで見聞きしてきた中で一番しっくりくる理由だったので、今回このブログでもご紹介しておきたいと思います。

出会いを見通す「感性」

「見えないはずのものを見通す力」という話の中で、ヒラクさんは以下のように語ります。(インタビュアーは中里祐次さん。)

小倉:えーとね、人生生きていくとさ、色々経験を積むから、日々出会うことがパターン化されてくるじゃん。例えば、こういうおじさんの話は聞く価値がある、あるいはこういうおじさんの話は一見立派だけどただの与太話だから聞かなくていいな、とか。

だけど、さっぱり先が見通せない、これの意味が自分でも一体何なのか分からない、みたいなものもある。そういうものに出会った時に、「何となく嫌だな」って思うものと、「何となく良いなっ」て思うかに分かれる。自分の経験則が及ばないことだけど、なぜか自分がそこに進んだほうがいいと思うこと。これが運命の出会いだと思う。

で、これは何となく危険で、こっちは大丈夫そう、というのを判別できるのが出会いを見通す「感性」。

「たくさん成功したり失敗したりすれば良い。そのために海外へ行け。」

中里:それはどう培っていけばいいのかな?

小倉:たくさん成功したり失敗したりすれば良いんじゃないかなあ。

中里:うーん…、例えばそれを10代の若者に説くのは難しいんでないかな?だって、社会に出る前だと、そもそも社会のなかで成功したり失敗したりする経験ってものが無いじゃない。

小倉:それはそうだね。そしたら、旅すると良いんじゃないかな。例えば東南アジアに旅に行くとするでしょ。で、空港に降りて外に出たらばタクシーの運転手がウワァーって来るじゃん。その中から、誰か一人を選ばなきゃいけないわけよ。

その時に絶対自分の感覚が研ぎ澄まされて、「あいつはボッタクりそう、こいつは騙さなそう」って何かしら判断する。で、読みが外れてボッタクられたり、無事に切り抜けたりしているうちに、だんだん判断が鍛えられてくる。

若者の圧倒的な社会経験不足を補うために

やっぱり海外の経験をしてきた人間っていうのは、この辺りの感性が鋭くなっている人が多い気がします。

これが適切な表現かはわかりませんが、「腹を出していた犬が、猫になって戻ってくる」というイメージ。

普通の人間が当たり前のように社会経験を繰り返していけば、自然とみんな猫にはなっていくんでしょうが、「精神と時の部屋」みたいな効果が海外にはあると思います。

深く濃い経験をしなけきゃいけない状況に自らを追い込むことで、意図的に自己の価値観の崩壊と、多くの失敗を繰り返すことができる。

だからこそ、海外では徹底的に自分自信が判断しなければいけない状況に身をおいてみる事が大切なのだと思います。日本人同士の集団行動なんて言語道断。

最近の日本の旅ブームの流れから、日本人同士で海外へ一緒に行ってどんちゃん騒ぎしてきて帰ってくるというのをたまに見聞きしますが、「旅の恥はかき捨て」というのは上述したような失敗の時に用いる言葉であり、集団行動で起きた若気の至りのような失敗に使うべきではないだろうなとは思います。

最後に

逆に言うと、海外でできる経験というのはこれ以上でも以下でもない。

同じような経験は日本国内でもできます。意識と洞察力の問題ですからね。だからこそ日本の、しかも生まれ育った地元から一度も出たことがないような方でも、同じように洞察力が高い人間はいくらでもいる。

「海外へ行くというのはあくまでも成長するための手段であり、目的にすることじゃないよなぁ」と漠然と思っていたことが、今回ご紹介したヒラクさんの書籍の中で明確に語られていたので非常に参考になりました。

さて、ここまで読んだ方の中で「小倉ヒラクさんって誰?」って思った方、ぜひ本書を読んでみることをオススメします。

今日ご紹介した内容以外にも、若者に多くの気付きを与えてくれる発言がたくさんあり、スマホでも読めてしまうぐらいの文字数なので(2万文字程度?)興味がある方はぜひ。

それでは今日はこのへんで。

ではではー!

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