コミュニティをつくりたいのか、プラットフォームをつくりたいのか。

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

最近ありがたいことに、ウェブサービスやスマホアプリをたちあげたいという相談を受けるようになってきました。

そこで色々な方の話を聞きながらよく思うのが、プラットフォームとコミュニティを混同させて考えてしまっているなぁということ。

プラットフォームの機能もコミュニティの機能も、どちらも人が集まってきて、そこがひとつの場となって、情報やモノが交換される。

だから一見似ているように見えるのですが、実は全く違うベクトルです。本来はここを峻別して考えたほうがいい。

今日はそんなお話を少し書いてみようかなと。

お皿と料理の関係。

まず、わかりやすく言うと、プラットフォームとはmixiみたいなものです。

そして、mixiの中にあるコミュニティ機能が、その名の通りコミュニティ。

「インターネット的」でいうところのお皿の部分がプラットフォームで、料理の一つがコミュニティとも言えるでしょう。

参照:2001年出版の糸井重里著『インターネット的』が驚くほどの預言書だった。 | 隠居系男子

何か新しく始めるときに、どちらの要素も取りにいきたくなってしまう罠。

これと似たような話はメディアにもあります。

主観報道か、客観報道かの違いです。詳しくは以下の記事を読んでみてください。

参照:Fashionsnap.comのPodcastで語られた「ウェブメディアでライターをやりたい人へ向けたアドバイス」がものすごく的確だった。 | 隠居系男子

メディアでもこの部分を混在させて考えてしまうことがよくあるので、気持ちはよくわかるんです。何か新しく始めるときに、どちらの要素も取りにいってみたいと思ってしまうもの。

けれど、それは料理とお皿ぐらい違うものなんです。両方は同時に作れない。だからどちらか一方に注力したほうが僕は良いと思います。

目に見えてわかりやすい反応があるのが、コミュニティ。自分の思想もガンガン反映できて、集まる人々にも偏りがあるからこそ成立するのがコミュニティです。

一方でプラットフォームの場合は、広く万人に使われることを目指すもの。自分の思想と異なる人も参加しているのが健全な姿であり、多種多様な考えが集まる場所がプラットフォームです。そのため、倍々ゲームでユーザーが増えていくのもプラットフォームの特徴です。

でも厄介なことに、最近は特定の層の人々だけに使われることを目的とした、一見コミュニティにも見えるプラットフォームも増えてきました。主婦向けのSNSとか、ハンドメイドの商品が集まるフリマアプリとか、プラットフォームの細分化もドンドン進んできているのが現状です。

最後に

このような現状の中で、どうしても混同させて考えてしまいがちなコミュニティとプラットフォームですが、それを解消するためにオススメなのが以下の本。

上述したmixiの例なども載っていて、非常にわかりやすくプラットフォームとは何かということが語られています。

前作の「ITビジネスの原理」を読んだ時も思いましたが、著者の尾原和啓さんは、IT業界の池上彰的な存在。決して目新しい革新的なことを書かれているわけではないですが、基本的な部分を非常にわかりやすく説明してくれている。ウェブで何か新しくたちあげたいと思っている人は、「ITビジネスの原理」と共にこの本も必読だと思いますよ。

参照:平成生まれにオススメしたい!『ITビジネスの原理』という良書。 | 隠居系男子

プラットフォームとは何なのか、コミュニティとは何なのか、その思考の整理をする上でうってつけです。今日の記事を読んでみて、「自分はこの2つを混在して考えてしまっていたかも…?」と思う方はぜひ手にとってみてください。きっと参考になるはずです。

それでは今日はこのへんで。

ではではー!

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