「文化誌が街の意識を変える展」で見つけた『津和野時間』に惚れました。

文化誌が街の意識を買える展

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

渋谷ヒカリエで行われている「文化誌が街の意識を変える展」を覗いてきました。

47都道府県全ての地方雑誌やフリーペーパーが置かれており、ほぼ全てに目を通してきました。

今日はこのイベントの概要を紹介しつつ、個人的にとても気になってしまった文化誌を1冊ご紹介してみようと思います。

「文化誌が街の意識を変える展」とは?

今、日本じゅうに「地元文化を再確認する冊子」が増えています。それらは広く日本じゅうに発信されたり、地元の個性、魅力の再発見にと発刊されています。

また、編集やデザインなどのクオリティにこだわることで、土地のイメージを見直すきっかけともなり、ますますこれからの日本における「日本再発見」への意識を継続的にしていく創意と位置づけ、d47 MUSEUMでは、そうした冊子を「文化誌」と名付け、47の日本から集めてみました。

地元人に向けられた「タウン誌」と呼ばれる情報誌に同居するスタイルから、写真も含めクオリティの高い読み物としての文化誌までを俯瞰し、今の日本がどういう地元意識を持っているかを感じて頂ければと思います。

引用元:8/04/d47 MUSEUM/D&DEPARTMENT PROJECT/文化誌が街の意識を変える展

詳しくはぜひこの動画をみてください。きっとこのイベントが伝えたいことを一瞬で理解できるはずです。

島根県津和野町の文化誌『津和野時間』

津和野時間表紙

さて、47都道府県の文化誌の中で「あ、これだ!」って直感的に思ったのが、島根県津和野町の文化誌『津和野時間』です。

開いた瞬間、1ページ目に待ち受けているのがこの見開き。
津和野時間1ページ目

そして、最後のページには以下のように書かれています。

津和野時間最後のページ

大変お恥ずかしい話なのですが、「津和野町」という地名を昨日初めて知りました。それでもこの冊子を手にとった瞬間、いま日本の中で一番興味のある町に変わったんです。

まさにこれが文化誌の力なんでしょう。

『津和野時間』は不定期に発行されている冊子のようで、無料で配られているそうです。大体7000部程発行されており、制作人数はたったの6人。

製作者の一人、津和野町役場の内谷元さんは以下のようにコメントを寄せています。

私達の町は1970年代に「アンノン族」とよばれる若者が観光に訪れ賑わいを見せていました。21世紀になり、現在はそうした若者が観光で私達の町を訪れる機会が減ってきており、再び「観光地としての津和野」を多くの若い方、特に女性に知ってもらう必要があると感じたことがこの冊子を作るきっかけとなりました。

制作では、想定する読者を20代の女性と想定し、多くの観光パンフレットに掲載されているような具体的なスポット情報ではなく、街全体が持つ空気感とそこに生活している方の姿を表現しています。

かつて津和野を訪れた方には「どこか懐かしくかんじられるよう」、初めて訪れた方には「他の観光地にはない新鮮さ」をもつ町の魅力をこの冊子で感じてもらえれば幸いです。

本当は紙に印刷された状態で読んで欲しいのですが、なんとPDFでも配信されているので(その発想と行動力が素晴らしい!)ぜひアクセスしてみてください。

PDF版「津和野時間」

最後に

その他にも、香川の『IKUNAS(イクナス)』や、富山県の「itona(いとな)」もよかったです。

東北地方の文化誌も、どれも“東北らしさ”がにじみ出ていて素晴らしかった。

こういった雰囲気は、絶対にウェブでは創り出すことができないなと改めて実感しました。でもだからといって、反発し合う必要は全くないと思っています。

むしろ、互いに手を取り合って、日本の価値のある文化を発信して残していきたい。

「MATCHA – 訪日外国人観光客向けWebマガジン」も日本全国にドンドン広げていこうと思っています。そんなとき、今回ご紹介したような文化誌を作っている方々と協力していきたいなと心の底から願ってしまいました。

残念ながら展示は6月15日で終わってしまいますが、ぜひ興味がある人は観に行ってみてください!

それでは今日はこのへんで。

ではではー!

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