iPhone5cのCはchinaでもcolorでもcheapでもなく、ChallengeのC

iPhone5cの画像

…だと自分は思います、どうも鳥井(@hirofumi21)です。

今回は、先日発表されたiPhone5cの本当の狙い、そこに込められたAppleの哲学について、自分なりに考察してみたいと思います。あくまで、自分はこう考えるという話なので、その辺はあしからず。

ジョナサン・アイブの理想

今回の記事を書くきっかけとなったのがこちら。

iPhone 5cは「廉価版」にあらず。Jony IveがiOS 7搭載用としての理想を追求したデバイスだ | TechCrunch Japan

昨日、結構バズっていたので、既に読んでいる方も多いと思います。

ここに書かれている内容も、かなり恣意的にかかれているので、「その通りだ!」という賛同の意見から、「そんなわけあるか!結局は金儲けに走ったんだろ!」っていう否定的な意見まで様々でした。

僕は率直に言って、どちらの意見も正しいと思っています。

むしろ、Appleの中の現状を、明確に表したのが今回の製品だったんだろうなと。

アップル社内のせめぎ合い

もう少し分かりやすく説明すると、アップル社内が今かなり混乱状態にあるのだと思います。

きっと、大きく分けて2つの派閥が存在し、ひとつは「今までのApple哲学を貫き通したい」側の人達、もうひとつは「Appleの哲学よりも、より多くのユーザーに商品を届けたい、売りたい」と考える人達。

前者は上記の記事でも書かれているようにジョナサン・アイブなど、今までのiPhoneの制作を担当してきて、それに誇りを持っている人達。後者は時価総額世界一ということに誇りを持っている人達、あと株主。

iPhone5cがChinaやCheapと言われる所以

もともと、Appleが新興国のシェア争いでAndroidやその他スマートフォンに負けないためにも、廉価版のiPhoneを出すというのは、かなり前々から言われていたことでした。そんな中、数カ月前のリーク情報で、「商品名はiPhone5cとなるらしい」という噂が出てきて、色々な憶測がなされてきたんです。

iPhone5sに中国人の大好きなゴールドを導入したことや、中国最大の通信事業社・チャイナモバイルとの提携話など、Appleが中国の方向を向いているのは明らかだったので、今回の端末は中国に向けられていて、暗にChinaの意味が込められているんじゃないか、などなど…。

参照:「廉価版」iPhone5C、中国市場で約7万円 高過ぎと不満

iPhone5cが意外と高かった理由

以上の理由から、今回の端末が新興国向けに出されたことは明らかだと思います。

しかし、いざ蓋を開けてみたら、意外と高スペックだし高額だったと…。16GBの一括購入の場合は、iPhone5sの16GBと1万円程度しか変わらず、7万円前後します。

これをみる限り、Appleの中で、かなりせめぎ合いがあるんだろうなーっていうのは伝わってきたと思います。

確かに、新興国でシェアを取っていかないと、今までのように「スマホといえば、iPhone」という地位が揺らぎかねないので「売りたい」側の人間の意見に従わないといけない。ただ、「今までのiPhoneに誇りを持っている」側としては、これまで大切にしてきた自分たちのプライドや思想哲学に反する要求であると。

そんな中でなんとか自分達が出してもいいと思える、それこそ迷いながら出した商品がコレだったんだと思います。

賞賛に値するiPhone5c

そんな「悩み」が透けて見える、今回のiPhone5cですが、僕は賞賛に値すると思っています。

今回、iPhoneのラインナップを改定した中に、iPhone4sも残してきました。ということは、次のiOS7でも、iPhone4sはそこそこしっかりと動くのだと思います。決してスペックが足りないわけではないと。

そうであれば、今回の廉価版iPhoneは、4sの画面を少し大きくして、カラフルにして出すことも出来たはずです。そして、もし仮にそうしていれば、新興国に文字通りばら撒く事ができ、もっと儲けることも出来たはず。

しかし、そうはしなかった。結果は現在発売されているiPhone5と同等以上のスペックを積んだ製品だったと。

この部分を妥協しなかったというのは、賞賛に値すると思います。あくまでApple社側の損得ではなく、従来のAppleの哲学通り「ユーザーに使いやすく」ということを貫いたわけですから。

ChallengeのC

こうやって考えてくると、Appleはまだ完全に魂を売ってしまったわけではないんだなっていうのがわかると思います。

Appleの一番の信念である「さらにより多くの人へ、使いやすく。」と言うのはしっかりと貫いたんだろうなと。

その上で、Appleが出した答えが今回の製品であり、新たなチャレンジを試みたっていう意味だったのではないでしょうか。ただ純粋に“より多くの人へ”使いやすいiPhoneを届けたいという願いを込めて。

まぁ正直このへんは、実機を実際に手に取ってみるまでは確信が持てないことではありますが…でも、自分はそう信じたいです。

林信行さんがITmediaで書いていたこの記事も期待感高めてくれます!ぜひ読んでみてください。
ウワサの霧を晴らす新型iPhoneの輝き:「iPhone 5c/iPhone 5s」の“魔法”――林信行の1stインプレッション (1/3) – ITmedia PC USER

それでは今日はこのへんで!

ではではー。

鳥井弘文

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