「面白い」地域から、「羨ましい」地域へ。

どうも鳥井です。

先日、ジモコロさんで公開されていたソトコト編集長 指出一正さんの記事を読みました。

参照:ソトコト編集長に聞いた!若者がローカルに興味を持つ理由は「関わりしろ」 – イーアイデムの地元メディア「ジモコロ」

この記事内で語られているとおり、移住した人たちが「面白い暮らし」と感じている例は、間違いなくこの2〜3年で一気に増えたと思います。

そして、客観的に眺めてみても「面白い」と感じる生き方や、取り組みなどもドンドンと増えてきました。(だから僕らも伝えてきた)

ただ、それが「羨ましい」かどうかといえば、それはまた別の話。

そしてもし次に、またローカル界隈に大きな波が来るとしたら、「面白い」から「羨ましい」に変化していくタイミングなのではないかと思います。

今日はそんなことについて少し書いてみようかなと。

ミャンマーは面白くても、羨ましくはない。

例えばの話、僕ら日本人がミャンマーへ行ったとしましょう。

現地の人々の生の暮らしを覗けば、確実に面白いと思うところがいっぱいあると思います。

ただ、「じゃあ自分もその場所に住みたいか?」と問われれば、また別の話。

ミャンマーの暮らしは面白くても、羨ましいとは思えないのが正直なところではないでしょうか。

「やっぱり日本が一番良いよね!」という日本人が大多数であることは間違いありません。

相当な物好きじゃない限り、一度現地の暮らしを見ただけで(その情報量だけで)、すぐにミャンマーに移住したりなんかはしません。

「見える化」と「自己実現」の可能性。

今の地域の盛り上がりも、まさにそんな感じだと思うのです。

確かに、田舎を覗けば、面白い取り組みは着実に増えている。(メディアの報道も含めて)

でもその先に「羨ましい」があるかと言えば、またそれは別の話。

では、なぜそうなるのかといえば、それは「見える化」と「自己実現」の可能性の問題なのかなと。

人は、自己実現できそうな可能性のある土地を求めて移住するかどうかを決めますし、そこにわかりやすく自分が実現したい暮らしが体現できるかどうかで住む場所を選ぶ傾向にあります。

でも正直、今の地域には、まだ多くの人にそう思ってもらえるような地盤ができあがっているわけではありません。(メディアの報道の仕方にも問題あり)

まだまだ開墾気質が強い人(ローカルヒーロー)しか魅力のある土地だと感じられていないことが多い、それが実情です。

「循環する暮らし」がしっかりと目に見える形で生まれてきた。

ただし、これも時間の問題のような気がしています。

今、様々な地域で目に見える形の取り組みがドンドンと増え始めてきた。

行政サービスなどの地盤も整いはじめ、ビジネスとしてもしっかりと回り始めてきている。

「循環する暮らし」がしっかりと目に見える形で生まれてきているんです。

わかりやすく、そこに暮らす人々の楽しそうな姿と自己実現する様子が目に飛び込んでくれば、そのうしろ姿を眺めている人たちから見た時に「羨ましい」と感じてもらえるようになるはずです。

これは以前書いた「トム・ソーヤ マーケティング」の話にも近いかもしれませんね。

参照:トークイベント「『北欧、暮らしの道具店』に聞く、ファンに愛されるブランドのつくりかた」の感想。 | 隠居系男子

最後に

ここ2〜3年までは「面白い暮らし」が多かった地域ですが、2017年からはいよいよ「羨ましい暮らし」を実践する地域が増えてくるはずです。

では、そんな中で僕らのようなメディアの役割はどう変化していくべきなのかと言えば、その見せ方の工夫あって、これまでの「面白い」だけではなく、いかに「羨ましい」と思える要素を含めながら伝えていけるか、だと思います。

僕らも来年は、そのあたりを真剣に捉えて、色々と新しいことにチャレンジしていきたいなと思っています。

先日書いた下記の記事にも書いた「広げる、刺さる、売れる」の話にも近いかもしれませんね。

合わせて読んでみてもらえると嬉しいです。

参照:ネットにおける「広げる・刺さる・売れる」は違う。ユーザビリティの重要性。 | 隠居系男子

それでは今日はこのへんで。

ではではー!

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