今日も神戸の三宮にいます、どうも鳥井(@hirofumi21)です。
今回は、昨日書いた記事「奈良の志賀直哉旧居と、鈴木敏夫✕アイフルホーム大竹会長の対談から考える、日本が進むべき未来とは。」と、どちらを先に書こうかずっと悩んでしまった記事です。
それがこの入江泰吉記念奈良市写真美術館に関するもの。
この写真美術館、本当に素敵な場所ですよ!奈良の旅を締めくくるのは、この場所しかあり得ない!って思えてしまうほど魅力たっぷりのところ。
奈良に行った際はぜひ行ってみて欲しいので、今日はこの美術館の魅力を少しだけご紹介してみたいと思います。
画像引用元:入江泰吉記念 奈良市写真美術館|霧たちこめる大仏殿への小径
入江泰吉記念奈良市写真美術館とは
入江泰吉記念奈良市写真美術館とは・・・
環境と調和した美術館
黒川紀章氏設計の当館は、新薬師寺の隣という歴史的な環境との調和に留意し、展示室など大部分は地下に埋め込まれています。また、屋根は瓦葺きにすることによって古都奈良のイメージを損なうことがなく、外壁はガラス張りになっているため瓦葺きの大屋根がぽっかりと浮いているように見えます。
引用元:入江泰吉記念 奈良市写真美術館|施設のご案内〜施設の概要〜
大変恥ずかしながら、僕はこの美術館の前を通るまではこの美術館の存在すら知りませんでした。
志賀直哉旧居に行ったあと、近くに新薬師寺さんがあると案内板に書いていたので、「ここまで来たし、ついでに行ってみようかな」と軽い気持ちで新薬師寺さんへ。
そうしたら、同じく新薬師寺さんに来ていた女性二人組が、奈良写真美術館に先に行ってきたようで「奈良写真美術館ホントに良かったねー!」と話していたのが、たまたま聞こえてきたんです。
同い年ぐらいで、特に写真に興味があるというような風貌でもない彼女たちが良かったと言っているので、きっと写真初心者の僕が行っても楽しめるだろうなと思い、奈良写真美術館へ向かってみることに。
自分が感じてきた奈良がそこにはあった。
そうしたら、これが大正解!展示会場に入った瞬間、その写真の迫力に驚かされます。
普段、美術館に行く習慣などもなく、特に好きでも嫌いでもない場所なのですが、そんな僕が完全にドハマりしてしまいます。
「写真に惹き込まれる」と言うのは、まさにこのことかと!!
ちなみに、今開催している展覧会はこちら。
入江泰吉記念 奈良市写真美術館|写真集でたどる入江泰吉の軌跡―後期(昭和45年~平成4年)
そして、この美術館の名前にもなっている入江泰吉さんという方は、こんな方です。
入江泰吉(いりえたいきち)1905〜1992
奈良大和路の写真家
1905(明治38)年、奈良市に生まれる。画家を志すが家族の反対で断念するも、長兄からアメリカ・イーストマン社のベストコダック・カメラを譲り受け、写真に打ち込む。1931(昭和6)年、大阪で写真店「光芸社」を開業。文楽人形を撮影した「春の文楽」で世界移動写真展一等賞を受賞、文楽の写真家として活躍する。1945(昭和20)年3月、大阪大空襲に遭い自宅兼店舗が全焼、ふるさと奈良へ引き揚げる。同年11月17日、疎開先から戻される東大寺法華堂四天王像を目撃、そのときアメリカに接収されるとの噂を聞き、写真に記録することを決意。以後、奈良大和路の風景、仏像、行事等の撮影に専念。晩年は「万葉の花」を手掛けるなど約半世紀にわたって撮り続けた。1992(平成4)年1月16日死去。享年86歳。引用元:入江泰吉記念 奈良市写真美術館|ギャラリー〜所蔵品について〜
この展示会では、奈良の神社仏閣や大仏さん、自然の風景などが、四季折々の表情に合わせて、ものの見事に一枚の写真として切り取られているんです。
自分が同じ場所に訪れた時の感情や感動をを、これだけ上手く強弱をつけて表現してくれるものなんだと。その表現力の豊かさはうまく言葉にすることが出来ず、只々感動しっぱなしです。
素晴らしい本やブログに出会った時と同じような感覚。「あー、自分が見てきた奈良の景色というのはまさにこれだったんだ!」そう感じずにはいられない写真ばかりでした。
何枚かの写真はこのページでも観ることが出来ます。
入江泰吉記念 奈良市写真美術館|ギャラリー〜入江泰吉〜
写真の表現力の高さに圧倒される。
たぶん、この場所に奈良初日に訪れたとしても、ここまでは惹かれなかったでしょう。
この場所に訪れる前までの4日間、奈良県内をずっとまわってきて、いろいろな景色を見てきたからこそ、ここまで魅了されたんだと思います。
ブログを書くために毎日訪れた場所を拙いながら写真におさめ、人様に紹介しようと試みた毎日でもあったので、写真に対する考えも相当変化していたんだと思います。
いままで、どんな写真を見てきても、「こんな写真が撮れるなんて羨ましいなー」ぐらいにしか思ってこなかったんですが、今回初めて「自分も観たままの感情が伝わるような写真を撮れるようになりたい」と本気で思ってしまいました。
やはり何事においても表現物というのは、そのモノの魅力とともに、自分の感情をのっけて発信するものであり、その感情が観てくれる側の感情と見事に合致した時、そこに“感動”というものが生まれるんだろうなと、再確認した次第です。
最後に
今回の旅では、出会うものすべてが自分にとって最高のタイミングで目の前に訪れました。
それはブログやTwitterをやっているからこそ出会えた人たちの情報だったり、現地で出会った方々の情報だったり、様々なことがきっかけとなっていますが、やはりそこには「求めたからこそのご縁」があったんだと思います。
パッケージ旅行などスケジュール通り進む旅行は、安心感や支配欲のようなモノは満たされますが、やはりこういった偶然から生まれる感動というのは少ない気がします。
旅も人生と一緒で、何が起こるかわからないからこそ面白いんだなと。そんなことを改めて考えさせられる奈良の旅でした。
今後もそんなご縁を大切にしながら、人生も旅もしていけたらなと思います。
それでは今日はこのへんで!
ではではー!
鳥井弘文
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