Evernote Marketの先見性 これからの企業は一貫したライフスタイルを提案してくる。

Evernote Market

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

昨日、書いた「ライフスタイルから考える女子が雑貨を買ってしまう理由 | 隠居系男子」とも繋がるところではあるのですが、先日発表されたこのEvernote Marketって、実は凄く新しくて面白い取り組みだと思っています。

Evernote Marketがどういったものなのか、詳しくはこの2本の記事を読んでみてください。

なぜエバーノートが靴下を売り始めたのか:日経ビジネスオンライン

EvernoteがPCバッグを売る理由~『Evernote Market』などの新展開から、アプリベンダーの未来を先読む – エンジニアtype

カンタンにまとめると、Evernoteがアプリやネットの枠を超えて、他社の商品とコラボし、それを販売し始めるということなんですが、今回はコレのどこが実際にすごいのか、企業側からの目線とユーザー側からの目線に分けて、それぞれ考えてみようかなと思います。

企業の目線から考えて

EvernoteのリービンCEOは、今回のインタビューの中でこのように答えています。

「スポーツブランドから人々の健康をケアするブランドに成長しているナイキように、我々も人々の生産性を向上させるブランドを目指したい」

引用元:なぜエバーノートが靴下を売り始めたのか:日経ビジネスオンライン

これは名言だなーと。

最近の企業の理念は抽象的

最近の企業が掲げる目標や理念などは、概念がものすごく広くなってきており、このEvernoteのように「人々の生産性を向上させたい」というような非常に抽象的なものが多いです。

この理念の変化自体は、至極まっとうな進化だと思います。

高度経済成長期のようにまだインフラすらもままならないときは、松下幸之助さんの水道哲学のように「物資を豊富に生産し、廉価で提供することで貧困を失くし、人々を幸福にできる」ということが語られていました。

しかし、人々の生活がより豊かになってくれば、マズローの欲求5段階説ではないですが、企業の達成したい目標や理念も変化していくということなのでしょう。

なので、今回のEvernoteのように「人々の生産性を向上させたい」ということを掲げた場合には、アプリやネットの枠にとらわれること無く、トータルで提案しないと本当の意味でその目標は達成できないんだと思います。

それこそ、「1つの一貫したライフスタイルを全体を通して提案していく必要がある」と。

ただ、自社でゼロから作っていくとなると時間もコストも莫大に掛かってしまうので、そこは同じような理念を持った者同士で、協力しあっていくという今回のやり方が今の時代には適しているんだと思います。

売れなくてもいい。

「でも、そんなこと言ったって、一部機能が制限されていたり、ロゴが入っているものなんて買わないよ!だから面白いかもしれないけど、あまり売れないんじゃない?」って思われるかもしれません。

でも、僕はそれでもいいと思っています。

このEvernote Marketのような第三の道で収益が上がらなくても、そこで一貫したライフスタイルを提案することで、それがユーザーにメッセージとしてしっかりと届く事のほうが重要であると。

アパレルで例えるとわかりやすいと思うのですが、ブランドの路面店が比較的それに近い作り方がされていると思います。

ブランドの洋服も、1つのブランドで全身揃えるかって言うと、多くの人が違うと思います。でも、路面店があるのとないのでは全然印象が違います。路面店には、ブランドのメッセージが溢れていて、ユーザーもそこに足を運ぶことで、ダイレクトにそのメッセージを受け取ることができます。

使うときは、ユーザーもそれを意識して使うようになってくれるので、あとは気に入った部分だけを取り入れてくれればいい。買う場所はセレクトショップのような売れ線だけを扱っているところでもいいわけです。

ユーザー目線から考えて

これも前々から言っていることなんですが、「今の時代、サービスや商品を便利に使いたいと考えているなら、ユーザーはある程度企業が指し示す方向性に身を委ねた方がいい」と思っています。

参照:Googleリーダーの終焉から考える新しい時代の情報収集とは。 | 隠居系男子

過去の時代は、選択肢が少なく、企業も有機的な繋がりなど考えずに、ただひたすら最高のモノやサービスを提供しようと努力していました。上記で述べた水道哲学のように。

ユーザーがいざそれを実生活に落としこむとなると、自分でカスタマイズしたり、企業側が意図しない使い方をしたほうが、便利だった時代があったのは確かに事実です。

しかし、今ではAppleを代表として、NIKEやこの前紹介した「J.Crewの日本再上陸はいつ?WIRED vol.9の特集にみるその魅力とは。」もそうですが、人々のライフスタイルを考えた上での提案をするようになってきています。

このような状況下であれば、あえてある程度は企業が提案するカタチに乗っかってしまった方が間違いなく取り入れやすいです。

あとは、合気道的に相手が提供してきてくれるものに少しだけ自分なりの工夫を加え、スルっと・サラッと生きていくほうが何倍も楽で便利だし、結果的に自分の最大限のパフォーマンスを発揮することに繋がるんだと思います。

更にこれからの未来は、スマートシティやビッグデータと騒がれているように、僕達の生活の中にもっとたくさんのITや人工知能が入り込んでくる世界に変化していくでしょう。、きっと僕達が判断しきれないほどの情報を処理しなくてはいけない時代がくるに違いありません。

そんな時、「自分が信頼のおける企業やプロジェクトが提案するライフスタイルに乗っかる」というのも賢く生きる上では、必要な能力となっていくはずです。

最後に

今回のEvernoteの取り組みは、まだまだ数商品しかありませんが、「生産性を向上させる」という意味を込めて、ライフスタイルをトータルで発信していくということは十分伝わったと思います。

毎日靴下で悩まされないように、「GETSUYOBI」「KAYOBI」とカラフルな靴下に書かれてあるというのも、その遊び心を含め、非常に好感が持てますよね!

これから、このように一貫した提案をしていこうとする企業がドンドンと出てくるでしょう。

そんな時、僕らユーザーが決して忘れてはいけない事。それは「提案にどれだけ乗っかったとしても、いつでもすぐに、また別のライフスタイルに移れるだけの行動力と、知性と判断力を常に失わないこと」なんだと思います。

なんだかまとまりのない文章となってしまいましたが、今回の記事で僕が伝えたかったことが少しでも皆さんに伝わってくれていれば嬉しいです。

それでは今日はこのへんで!

ではではー!

鳥井弘文

その他この投稿に関連した記事はこちら!

毎日続けることは才能さえも凌駕する。 | 隠居系男子

フィリピン英語留学体験記5〜セブは生活習慣改善道場!新ライフスタイルの可能性〜 | 隠居系男子

ルーティンの生活が自分の世界を変える。 | 隠居系男子

シェアしてくれるとめちゃくちゃ嬉しいです!

スポンサードリンク