『あまちゃん』が大ヒットした3つの理由。

NHK連続テレビ小説 あまちゃん 能年玲奈 featuring 天野アキ 完全保存版

Twitterでフォローしてくれてる方はご存知だと思いますが、ただいま『あまちゃん』にドハマリ中です。どうも鳥井(@hirofumi21)です。

これまでにあまちゃんに使った額…

合計 2210円也。 …使いすぎ。笑

いやそれもこれも、ちゃんと理由がありまして…

実は最近お仕事のひとつとして、地方アイドルに関わるようなモノを作っています。(近々完成したらこのブログでご報告します!)

その一環として、市場調査といいいますか、どんなものが今巷では流行っているのかを知りたくて、あまちゃんを見始めたわけです・・・がしかし・・・

これがもうホントにおもしろい!!!

もともと宮藤官九郎作品は好きな方で、『池袋ウエストゲートパーク』『木更津キャッツアイ』『うぬぼれ刑事』などは大好きなドラマです。

でも、あまちゃんは完全にその上を行きました。大きく大きく上を越えて行きました…。

一体何がそれほどまでに素晴らしいのか、僕が考えるポイントを3つに絞って今回は少し書いてみたいと思います。

1. 「地方」「アイドル」「中性的男子」旬なモノがいっぱい!

まず、「地方」や「アイドル」が今世間的に流行っていることには異論がないと思います。

「ゆるキャラ」や「ご当地グルメ」「ももクロ」などのヒットは最近のわかりやすいトレンドといえるでしょう。

そして、3つ目の「中性的男子」ですが、ココが意外と皆さんに伝わっていない『あまちゃん』の魅力だと思います。

あまちゃんは東京出身の高校2年生の女の子・天野アキちゃんが岩手県三陸で海女を経たあと、アイドルを目指していくという、いわゆる「少女に夢託しました系の物語」なのですが、実は若い男性キャラも個性派揃い。

  • 東京に出て二ヶ月で挫折し、地元に帰って来たフリーター ヒロシ(小池徹平)
  • 掴みどころがなく、感情を全く表に出さないタイプのアイドルプロダクション社員 水口(松田龍平)
  • 地元では高校(潜水土木課)の中心的存在だが、東京に出て壁にぶち当たる好青年 種市(福士蒼汰)

このドラマにおいて、感情移入ができるのは女性だけで、イケメン俳優がその周りを固めていると思われがちですが、実は彼らの性格や、悩みなどもとてもリアルに描かれていて、今の男性、特に若い世代にとってもリアルに映るのだと思います。

一方でこんな意見も!

ミズタク氏の「やだ。」にこんなにときめいて悔しいしクドカンの絶妙な少女漫画脳に感動しました – インターネットもぐもぐ

少女漫画的な要素も入ってるんですねぇ。

2. 80年代のアイドル、流行、人生観を「アリ」のものとして描いている!

このドラマにおいて、80年代(バブル期)のアイドルや流行、人生観は決してダサイものとして描かれていません。

今までのドラマであれば、この設定には無理がありました。

やはり視聴者や主人公の世代、生きた時代背景などを考えると、それらをダサイものと捉えるのが一般的であり、もし仮にこのようなドラマを作ってしまうと、それは製作者サイドの懐古主義にしか映らなかったからです。

しかし、今回の主人公は上でも述べたように、高校2年生の女の子。

今の10代〜20代前半には当時の流行や人生観がとても新鮮に映るのだと思います。

それは今のストリートを見ても明らかで、ダサイの代名詞であった「カーディガンの肩掛け」や「ハイウエストのショートパンツ・スカート」、「レンズが丸いメガネ・サングラス」などは、彼らには新鮮に見えたのか、また今、再流行しているんです。

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半澤直樹世代(バブル世代)のファッションが復活している?:ブランドファッション通信

他にも、「アイドルを目指したい!」と堂々と言えるような子も現れてきており、痛い子が痛いことを堂々と言えること。そこを、80年代の当時の少年少女たちの心情と絡めて、うまく表現しているのだと思います。

もちろん、80年代を美化することは、中年層の青春時代を美化することと同義ですから、上の世代には非常に懐かしく映り、毎日見たくなるポイントにもなっているのでしょう。

3. 方言を大切にしている!

僕が考える、このドラマの中で一番ありえない設定。

それが、この「方言の扱い方」です。

東京出身の高校2年生の女の子・アキに、三陸海岸に来て1週間も立たないうちに、シレッとゴリゴリの岩手弁を喋らせたことはどう考えてもありえない設定です。笑

そして、その親友役である、同じく高校2年生のユイちゃんには、地元から出たことがないという設定なのに、アイドルに憧れているお嬢様という理由で淡々と標準語を喋らせる…。

地方で過ごしたことがある人間からすると、こんなにありえない設定を書いてしまう宮藤官九郎さんの才能も凄いですが、これにサラッと対応したアキ役の能年玲奈さんも素晴らしい才能です。

さらに、周りを固めるベテランの役者陣も大変上手に岩手弁を扱っており、ここにクドカン特有のリズム感の良いスピードのある掛け合いのシーンが華を添えてくれます。

もちろん「じぇじぇじぇ!」(岩手弁で驚きを表現する時に使う言葉)という耳に残りやすい言葉を物語の中心に持ってきたのも、視聴者が岩手弁に馴染みやすいように配慮した成功例だと言えるでしょう。

また、他県出身のアイドルの子達も皆、各地の方言を使い、方言がこのドラマの中でひとつの大切なキーワードとなっている。

こう言ってしまうと少し大げさかもしれませんが、この独特のリズム感がひとつのミュージカルを見ているような気分にさえさせてくれます。

本編の中で、頻繁にかかる「潮騒のメモリー」や「暦の上ではディッセンバー」などがそれに拍車をかけており、見ていて本当に物語に入り込めてしまいます。

以上、僕が考える「あまちゃんのヒットの理由」でした。

ホントに自分の中では久しぶりの大ヒットドラマ!!

このブログを読んで少しでも見てみたいと思ってくれた方がいたら、すごくすごく嬉しいです!

それでは今日はこのへんで!

ではではー!

鳥井弘文

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