ベトナムで貴重品を盗難されポリスレポートを取りに行く。

日本に帰ってくると予想以上に暑かった、橋本悠之介です。

旅にはハプニングが付き物です。また運悪くひったくりや強盗などの事件に巻き込まれるということもあるでしょう。日本は治安が比較的良いため普段は気にしないですが、海外に行った時こそ用心したいものです。必ず行く国の下調べとして治安や頻繁に起こっている事件などの情報を入手しましょう。

そんな僕はベトナムでiPhoneを奪われました。

ベトナムには「ホンダガール」と呼ばれる風俗嬢たちがいます。
文字通り、ホンダのバイクに乗り話しかけてくる女性たちです。運転のおばちゃんと嬢の2人乗りです。夜に歩いているとこのホンダガールが本当に近づいて来ました。ちなみに近寄ってきたのは明らかにニューハーフでした。

僕はシカトをして歩を進めても、しつこくついてきました。そこで、聞いていないフリをするためにiPhoneをいじりました。そしてポケットに入れて、再び歩き出そうとしたまさにその時、事件は起こりました。

急に僕の股間を握り潰さんばかりの力で鷲掴みにし、悶絶している間に右ポケットからiPhoneを電光石火のごとく抜き去ってバイクに跨り、そして逃げ去りました。女に似せても握力は立派な男です。

もげたんじゃないかと思うほど痛かったのですが、人間というもの、アドレナリンが出ると痛みを忘れるのか、全力ダッシュで追いかけました。しかしバイクには追いつけず・・・今まで今回の旅が無事に進んでいたのもあり、完璧に油断していました。

盗まれたiPhoneではありますが、海外保険に入っているために保険申請をできます。そのためには現地のポリスレポートが必要なので行ってきました。その過程を書きましたので、もし現地で何かの機会にポリスレポートを取りに行くときの参考にでもなれば幸いです。

まず注意しておきたいのは、現地の警察の方は英語が話せないということです。もちろん僕もベトナム語を話せません。

そのため、英語を話せるベトナム人に通訳に来てもらう必要があります。
そこで、泊まっているホテルの女性スタッフに同行してもらうことにしました。

ホテルの受付で相談
事情を話すと、快くOKでした。いざ警察へ。

警察で質問
到着すると、ベトナムの警察官のやる気のなさがひどいこと・・・
こっちが盗難の経緯を話しても、タバコを吸いながら流すだけ、吸い終わったら道路にポイっ。

挙げ句の果てに「ここは管轄外だから他に行け」
・・・はじめから言ってほしいものです。

気を取り戻して管轄内の交番へ行くと、ようやく話を聞いてもらうことができました。
警察の入り口にて

急に現場検証へ行くと言われ、交番の車に乗り、被害現場へ向かいます。

パトカーの前で

そこで、警官から詳細を聞かれます。最低限、被害に遭った場所(通りの名前など)と時間だけは覚えておきましょう!

その後交番に戻り、いよいよポリスレポートの作成に入ります。
すると、この交番の一番偉そうな人が来てくれました。

ここで僕は、このホテルの女性スタッフに通訳を頼んでよかったと心から実感しました。

それには二つの理由があります。
一つは単純に彼女が通訳として非常に有能だったこと。

もう一つはアオザイというベトナムの民族衣装を着ていたことです。

アオザイ

そう、少しセクシーなのです。
現れた交番署長は、明らかにアオザイ効果でテンションが高めでした。

なので、もし運悪くベトナムで盗難被害に遭い、警察へ行かなくてはならないという方は、アオザイを着た英語の話せる女性を通訳として同行してもらうことを強くおすすめします。

このテンションが上がりきった署長、とにかくお喋りでした。
女性スタッフが調書に記入してくれている時も、とにかくふざけています。

ポリスレポート作成

全行程で1時間半ほどでポリスレポートの受け取りまでできました。同様にベトナムで盗難に遭い、ポリスレポートを取りに行ったブログを数本見ましたが、その日には受け取ることができないなど難航した方も多いようなので、非常に早く終わったと考えていいでしょう。

終始ふざけぎみなこの署長ですが、帰り間際に放った一言がとてもかっこよかったです。

「この街の警察官として、君たち旅行客を守れなくて本当に申し訳なかった。残りも気をつけて、ホーチミンを楽しんでいってくれ。」

最後は熱い握手を交わして交番を後にし、帰りのタクシーにて通訳として助けてくれたホテルの女性スタッフに感謝の気持ちを込め、少しお金を渡しました。

「そんなお金なんていらないよ」とはにかんだのがとても印象的でした。そこをなんとか受け取ってもらい、ベトナム戦争の博物館へと向かうことに。これにてとりあえず一件落着です。

襲われて盗まれた時は非常に嫌な気持ちでしたし、警察へ行くのも時間かかって面倒だと思いました。ベトナムに着いた初日ということもあり、ベトナムの見方がこれにて歪んでしまったというのもあると思います。

しかし、このようなマイナスな出来事をきっかけに、社会主義国家であるベトナムの警察官にも仕事を全うしようと考えている人がいることを知れたり、わざわざ通訳をしてくれ助けてくれる優しい現地女性に知り合うことができたりしたのは、良い体験でした。

すべての事象には正邪の面がある、ということですかね。

それでは最後に、ベトナムで盗難に遭った時はここだけは抑えよう!という点を復習です。

・そもそも人前で携帯はあまり出さないようにする
・ 被害現場の通り名、時間をしっかりと覚えておく、メモする
・ アオザイを着た通訳を探す
・ iPhoneなどで、クレジットカード情報を記録した場合は、他のデバイスからカード記録を消去する
・ 保険申請に必要な書類はなにか、確認する(現地から出たらもう入手できないものは何か)

んじゃまた〜。

橋本悠之介
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