どうも鳥井です。
これからの暮らしを考えるウェブメディア「灯台もと暮らし」を運営する、株式会社Wasei(社員数5名)は、リモートワークを実践しています。
先日、固定のオフィスも廃止し、「移動する編集部」という取り組みも始めてみました。
参照:「移動する編集部」にそろそろチャレンジしてみたいと思います。 | 隠居系男子
メンバーは今も様々な場所で働いており、編集部の立花は、半分仕事、半分サバティカル休暇のような形で、イギリスに長期滞在しています。
同じく編集部のくいしんとタクロコマは、今週末から宮崎県へ取材に。
編集長の伊佐は来週から世界一周を再開し、モロッコへ行くようです。
このように、僕らの会社は必ず誰かが出張している状態にあり、東京に5人同時に集まることは多くはありません。
僕が会社を立ち上げてから2年半、どうやったらリモートワークが実現できるのか、様々な試行錯誤を繰り返してきました。
そんな中、自分たちの実体験を通してみて「特にこれは大事!」と思うものを3つほどまとめて、今日はご紹介してみようと思います。
メールよりも、slack。
リモートワークを推奨するようなウェブ記事では、もはや当たり前のツールとなりつつある、slack。
ChatWorkなどと同じく、ビジネスチャットツールのひとつです。
「なぜこのサービスが優れているのか、具体的にどう運用するべきなのか、」それは僕がこのブログで書かなくても、ウェブ上に良記事がたくさん転がっているので、そちらをお読みください。
僕がslackを推奨するのは、ひとえに雑談を共有するためです。
メールの場合、どうしても要件だけになりがち。
Facebookメッセンジャーや、LINEのようなチャットツールでも良いのですが、1つの部屋しか存在しない場合、重要な仕事の話が進んでいるタイミングで雑談を相手にふっかけることは難しい…。
でも、slackのように各チャンネルごとに話題が分かれており、雑談用のチャンネルが用意されていれば、いつでも気軽に雑談を始めることが可能です。
言うまでもないですが、リモートワークで一番最初に犠牲になってしまうのは、重要性も緊急度も高くない「雑談」。
しかし、次の企画のアイディアや、コミュニケーションの潤滑油になるのも間違いなく雑談です。
ここを疎かにすることが、一番組織の停滞を招くと思います。
そういう意味では、本当に一番重要度が高いのは「雑談」なのかもしれません。
僕らは、ウェブ上で読んでおもしろかった記事や、取材先で聞いた心に残った言葉や風景、参加したイベントの感想なども頻繁にこの雑談チャンネルで共有しています。
最近だと、いま自分がいる場所の天気まで共有することもあるくらいです。
slackは、「他者の関心事に関心を寄せる」機会を、ウェブ上で作り出すことができる唯一のツールであると言っても、過言ではないかもしれません。
飲み会よりも、合宿。
さて、2つ目は合宿です。
うちの会社はプライペートでも仲が良いように見えるようで、頻繁にメンバー全員で飲みに行っていると思われているみたいです。
でも実際は、メンバー全員で飲みに行くことは、それほど多くはありません。メンバー全員で飲みに行くのは、年に2〜3回ぐらいでしょうか。
その代わりに4ヶ月に1回程度、2泊3日の合宿を行っています。
確かに飲み会は、就業時間中とは異なり雑談が生まれやすく、関係性もフラットになるため、互いの距離感を近づけやすくする効果があるというのは事実です。
ただし、やはり2〜3時間程度の飲み会には限界があり、建前でやり過ごしてしまうことも可能です。
完全に本音を言っても良い状況に落とし込むまでには、時間が短すぎます。
しかし、2泊3日の合宿になってくると、話は変わってくる。
時間にも余裕が持てるため「こんなことを言ってもいいのかな…?」と、普段あまり切り出すことがないような話題であっても、思う存分打ち明けられます。
僕らは合宿を実践することで、普段のリモートワークの中では、なかなか埋めることができない互いの距離感を近づけているのだと思います。
疑いからの拘束よりも、無条件の信頼。
最後は、少し抽象的な話なのですが、僕が考える一番重要なことです。
それが、「拘束よりも信頼」ということ。
最近、以下のようなツイートをしました。
「この人は浮気しているかもしれない…」って疑い始めたら、相手の行動全てが浮気の証拠に思えてくる。それと同じように「リモートワークで社員がサボってるかもしれない…」と疑い始めたら、社員の行動全てがサボっている証拠に思えてくる。まずは管理者側が、全身全霊で社員のことを信頼すること。
— 鳥井 弘文 (@hirofumi21) 2017年3月5日
リモートワークを実現させる上で、一番大切なポイントはここです。逆に言うと、全力で信頼することができない人は、最初から雇い入れてはいけない。
— 鳥井 弘文 (@hirofumi21) 2017年3月5日
どうしても「社員がサボっているかもしれない…」と不安になると、管理者側は社員の行動を管理したくなってきます。
最近だと、常時監視できるように、PCの前にいる間は常時ビデオチャットの接続を義務化させている企業や、そのためのサービスも増えてきました。
でも、もし自分が雇われる側だった場合、それは嫌ですよね。自分が疑われているようで、なんだか居心地が良くない…。
だからこそ、まずは、管理者側の自分が全力で社員のことを信頼する。それが一番大切なことなんだと思います。
結果的に、それが社員の自立を促し、上司にいちいち確認を取らなくても、自分の中の価値判断で、自走できる社員になってくれることに繋がるんだと思います。
最後に
いかがでしたでしょうか?
確かに、リモートワークの実践は思った以上に難しいです。
始めてみたものの、廃止したくなる理由も、痛いほどわかります。
でも、これさえうまくいけば、自分たちの生産性が劇的に向上し、より自由に働けるのであれば、挑戦し続ける価値はあると思っています。
僕たちはこの働き方を絶対に諦めたくないですし、これからも改善し続けていきたい。
自分たちの実践を通じて、また何か「これが大事!」と思うようなことが見つかった時は、このブログに随時書いてみようと思います。
いつもこのブログを読んでくださっている皆さんの何かしらの参考になれば幸いです。
WaseiのHPはこちら:株式会社Wasei
それでは今日はこのへんで。
ではではー!