なぜ社員を世界一周やフジロックに行かせるのか?

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

今日は、題名通りの内容です。下記のツイートにも思った以上に反響があったので、少し自分の考えをまとめておきたいと思います。


ペイ・フォワードの感覚。

さて、「もとくら」の編集長・佐野が世界一周に旅立ってから約3ヶ月が経ちました。

泣けるほど幸せな3ヶ月間。私この為に生きてきたって胸張って言える。|佐野知美|note

「なんで世界一周へ行くことを許可したんですか?」っていうやり取り、冗談抜きでたぶんこの三ヶ月で100回ぐらいしました。笑

今までは、その場その場で相手が納得しそうな理由を見繕って誤魔化してきたのですが、佐野が書いた下記の一文を読んで、ふと気が付いたんです。

マレーシアで出会ったひとが、助けてもらってばかりの私に言った言葉。「あなたが今受けた恩を、私に返そうとしないで。次に出会ったひとに、返しなさい」。分かった私も、そうやって次のひとに愛を渡せるひとになる。

引用元:泣けるほど幸せな3ヶ月間。私この為に生きてきたって胸張って言える。|佐野知美|note

きっと僕も、このペイ・フォワード(恩送り)の感覚だったんだと思います。

会社員時代の貴重な経験。

僕は、大学を卒業してすぐに、北京にある日系ベンチャー企業に就職して働いていました。

その時は正社員であったにもかかわらず、かなり柔軟に長期の有給休暇をとらせてもらっていたんです。

初めて長期休暇をとらせてもらったのは確か、働き始めてから半年ぐらいの頃だったと思います。

当時どうしても「香港をこの目で見たい!」と思っていたので、わがままを言って1週間ぐらい休みをもらい、友人と二人で香港・マカオの旅をすることに。

それがとても楽しく刺激的で、北京に戻る前から「もう一度絶対に行きたい!」と思うようになってしまい、実際に半年も経たないうちに、「もう一度香港に行きたいです!」と社長に打診することに。

そうすると、社長からは「他の中国人社員の休暇との兼ね合いもあるから、鳥井だけそんなに頻繁に長期休暇を取らせる事は難しい…。」と難色を示されました。当然です。

でも、そのあと社長も柔軟に考えてくれたようで、当時僕が携わっていた仕事上、「中国大陸の北と南の発展度合いの違いを見ておくこと」や、「(当時の)微博や微信の普及具合を見ておくこと」は、直接仕事にも繋がるはずだからという理由でOKしてもらいました。

今から考えれば完全に後付けの理由です。

でも、社内的には「そういう理由だから」と調整してもらい、本当に半年もたたないうちに、また1週間休暇を取らせてもらうことになったんです。

実際、2回目は香港・マカオだけでなく、深センと珠海も合わせて見て回ることができました。

社長の素晴らしいアシスト。

その後、休暇明け初日の朝礼で「中国人社員にもわかるように、観てきたことを中国語で伝えろ、10分やるから。」という無茶振りなどもありましたが、そのことによって「あの日本人社員だけが、休みをとってずるい。」という空気にもならずに済みました。

むしろ、もっと詳しい話を聞かせて欲しいと、中国人社員との良好な関係を築くことができました。今考えてみると本当にナイスアシストをしてくれたんだなと思います。

他にも、反日デモに一緒に連れて行ってもらったり、僕は直接関係ないのにもかかわらず、北京市内の一風変わった飲食店などで行われる会食などにも頻繁に連れて行ってもらいました。

参照:反日デモ最大級のあの日、僕は北京日本大使館の前にいた。 | 隠居系男子

自分が与えてもらった経験を、会社のメンバーにもしてもらいたい。

当時のその経験が仕事に活きていたことは間違いなかったですし、それが人生のなかでとても貴重な時間であったことも間違いありません。

だからこそ、自分が会社を起こした今、メンバーにも、仕事には直接関係ないことであったとしても、本当に自分の好奇心がまっすぐ向かう先(※現実逃避ではない)であれば、ドンドン好奇心の赴くままに経験して欲しいと願っています。

過去に自分がそうしてきたことで、かけがえのない経験をさせてもらったからです。

そのために、社内で調整しなければいけないことがあるのであれば、積極的に調整していきたいですし、そのメンバーが長期不在になったとしても、どうにか一緒に働ける方法が存在するのであれば、会社のメンバー全員でそれを考える環境を積極的につくっていきたいと思っています。

最後に

今は、年長者側の30代メンバー2名が融通を利かせてもらっている側になっていますが、今後会社が発展してきたら、今度は彼らがより若いメンバーを管理する側に回ってもらって、調整する側になって欲しいと願っています。

彼らに縁の下の力持ちになってもらい、新しい若いメンバーに自分たちが経験してきた、同様の体験をさせてあげて欲しい。

そうやってチーム内でペイ・フォワードをしていけるような環境を作り上げることができれば、これほど経営者冥利に尽きることはないと思っています。

そんなことを考える今日このごろです。

それでは今日はこの辺で。

ではではー!

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