連日、鳥取の話題でごめんなさい。
でもそれぐらい最近、鳥取のことを気にかけ始めている自分に気が付きました。
ということで、今回は「移住者(関係人口)を増やすため」の施策について、自分なりの仮説を書いておきたいと思います。
自治体さん「どうやったら移住者(関係人口)の数を増やすことができますか?」
仕事柄、「どうやったら移住者(関係人口)の数を増やすことができますか?」という質問を自治体の方々から受ける機会が非常に多いです。
僕もその明確な答えはわからず、取材で訪れた他地域の成功事例などをご紹介しながら、「こんなやり方はどうですか?」という提案をその場その場で行ってきたのですが、今回その明確な答えを見つけてしまいました。
それが、本日の題名にもあるとおり「定期的に通ってもらう仕組みをつくること。」
なぜなら、鳥取県に定期的に通ってきた僕が、まさにいま鳥取に対してそんな想いを抱いているからです。
1年間で5回通った鳥取県。
僕が初めて鳥取県に訪れたのは、2016年の6月。
「灯台もと暮らし」で公開されている以下の記事のフィールドツアーに参加したときです。
参照:鳥取県の智頭町・三朝町へフィールドトリップ~人生で一度は山伏になりたい。開山1300年「修験道の聖地」を参拝〜 | 灯台もと暮らし
そこから、もう一度フィールドツアーで参加し、今年の5月から「鳥取メディア研究部」がスタートして、既に7回目となります。
参照:5ヶ月連続企画「鳥取メディア研究部 〜ぼくらが伝える、鳥取」が始まります。 | 隠居系男子
最初は、日本によくある過疎地域のひとつぐらいにしか思っていなかったのですが、今は完全に気になる地域のひとつとなってしまいました。
東京や京都のような都会とイケメン力で勝負しない。
よくよく思い返してみれば、移住するきっかけが「定期的に通っているうちに好きになったから」と「灯台もと暮らし」の取材で語ってくれた方々はとても多いです。
山梨県に移住した発酵デザイナーの小倉ヒラクさんも、移住する前まで6年間毎年ワインツーリズムに通っていたんだと語ってくれました。
考えてみれば、地域を好きになるというのは、男女の恋愛みたいなもの。
東京や京都、福岡のようなイケメン地域であれば1回行っただけで恋に落ちるかもしれませんが、一般的な過疎地域にそんなイケメン力はない。
大都市の刺激の強さや楽しさを比較されたら、ひとたまりもありません。
しかし、何度も何度も定期的に通っているうちに、いつもなんだかご機嫌でいるあなたの地域に恋に落ちる可能性だってあるかもしれない。
いつまでたっても振り向いてくれないイケメンよりも、私に居場所を与えてくれる誠実そうなあの人の方に、人は心を動かされるのだと思います。
「定期的に通う」の閾値は1年間に5回程度。
さて、定期的に通うの閾値は1年間に5回程度だと思っています。
つまり2〜3ヶ月に1回ぐらい訪れてもらえるきっかけをつくると、ちょうどよいのではないでしょうか。
もちろん、そんなに頻繁に訪れてもらうことは難しいかもしれない。
そんな時は、東京(都会)で味わえるその地域の魅力でもいいかもしれません。
僕自身、鳥取に行けていなかった時期でも下記のイベントに登壇させてもらったことで、鳥取のことを思い出せていた記憶があります。
参照:11月11日(金)一般社団法人ワノクニ主催『参勤交代vol.4 -ローカルな魅力発信を考える交流会-』に登壇します。 | 隠居系男子
最後に
今の日本全国の地域で行われている移住促進策のセオリーは、インフルエンサーや著名人など、コロコロと招待する人を変えながら、メディア露出を増やしていく方法。
そして、そのメディアを見た一般人の方々を対象にした移住希望者向けのツアーで、実際に現地に来てもらうことに力を入れています。
でもやっぱり、この方法でうまくいっている事例はなかなか見掛けません…。
それよりも、同じ相手に対して定期的に訪れてもらえる仕組みを作るほうが、よっぽど成功する確立は高いと思っています。
誰かインフルエンサーを一本釣りしたいのであれば、その地域で定期的に行われるイベントの講師やプロデューサーに採用してしまうのもよいかもしれません。
参照:地方で尖ったイベントを開催したほうがいい理由。 | 隠居系男子
あとは、毎回通っているうちに相手から勝手にその地域に対して興味を持ち始めると思いますよ。
頼んでもいないのに、自分からどうやってこの地域と関わりつづけていくのか自発的に考え始めてくれるはずです。
移住者や関係人口を増やしたいと思っている自治体さんやNPOの方々に何かしらの参考になれば幸いです。