昨夜は、最所さんが運営しているコミュニティ「#消費文化総研」でチャット形式の対談をやってみました。
今夜は #消費文化総研 のSlackで鳥井さんとこないだの #読むでつながる イベントの続きをチャットベースで対談したのだけど、
「小林秀雄という高すぎる山に対して渾身の問いを生む」
という新たな目標ができたので、死ぬまでに達成できるようにがんばります。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) 2019年3月7日
その中で、ものすごくハッとしたことがあったので、今日はそんなお話を少しだけ。
なぜ、今すぐに役に立たないことを学ぶ必要があるのか?
僕には、ずっと不思議だったことがあるんです。
なぜ、今すぐに役に立たないことを学ぶ必要があるのか?と。
たとえば、修学旅行とかでは必ず神社仏閣に行きますが、中高校生にとってこれは本当に役立つことなのでしょうか?
それだったら、職業体験や大学見学などに行ったほうが、彼らにとってよっぽど即効性がありそうです。
でも、最近気がついたんですよね。
すぐに役に立つ必要は全くなくて、「そこにあること」を知っていることがとても重要なんだろうなあって。
これって、別に高尚なことだけではなく、ファッション雑誌などでも全く同じ構図で。
例えば、20歳前後の男の子たちが読んでいる「POPEYE」で、何十万円もするエルメスの洋服を載せるのも全く同じ原理なんだと思います。
これも「あることを知っている」と「一度も見たことがない」とでは、全く意味合いが異なってくるんだと思います。
「型」は必要となるタイミングをしっかりと予見している。
話は少し逸れますが、僕が高校から大学へ進学するとき、「経済学部」と「法学部」で悩んでいるときに、父親から言われた言葉で今でも鮮明に覚えていることがあります。
それは、「経済や経営は社会人になってからでも自分で勉強しようと思えばいくらでも勉強できるけれど、法律は学生時代に本腰入れて勉強しないと勉強できないぞ。」という話。
実際に小さな会社を経営していた父にとっては「法律」が足かせになっていたのでしょう。
それで、僕は法学部を選ぶことを決意したのですが、今になって振り返ってみると本当にそのとおりだったなと身に沁みて感じています。
きっと、若いうちに体系立てて体得しておくべきことって明確にあるはずで。
剣道や茶道など「◯◯道」など、最初に「型」を覚え込ませるタイプのものも、きっとそうなのだろうなと。
参照:わからない問いを、あえてわからないままにしておくことの重要性。 | 隠居系男子
それらは、学んだ人間が必要となるタイミングをしっかりと予見しているんだと思うんですよ。
そして、実際にそのタイミングにぶち当たったときに、「あー、これだったのか!」と思い出すように最適化されている。
人間は「点と点がつながる瞬間」が大好物。
さらに、これも非常に重要なことなんですが、どうやら人間はこの「点と点がつながる瞬間」が大好物らしいんですよね。
そこに「自分の生きる意味」を見出しがち。
有名なところだと、スティーブ・ジョブズの「Connecting The Dots」のお話なんかがまさにそうです。
必要なタイミングごとに、他者から必要なものを与えられているだけではダメで、自分でこの点と点をつなぐ瞬間を体験して、あの特有の高揚感がないと、本当の意味で体得しないみたいなんです。
最後に
だからこそ、その時空を超える「置き手紙」のようなものを作り出す必要があった。
それが「◯◯道」であり、日本人の叡智が詰まった「型」が存在する理由なのかなと思いました。
参照:若者の道にしたい欲求、それは後世に残すための手段としてなのかもしれない。 | 隠居系男子
まだまだうまく説明できないですが、自分の中ではものすごく腑に落ちたことだったので、今日のブログにも書き残しておきました。
いつもこのブログを読んでくれている方々にとっても、「◯◯道」について何かしらの新しい発見に繋がれば幸いです。