どうも鳥井(@hirofumi21)です。
なんと豪華な布陣。とりあえず読んでみたい。:ハイエンド・メンズファッション・カルチャー誌『Them magazine (ゼム・マガジン)』創刊 – THE FASHION POST http://t.co/cvdBnWQzpf
— 鳥井 弘文 (隠居系男子) (@hirofumi21) 2014, 3月 9
この雑誌を読んでみたのですが、個人的に色々と衝撃的だったので、今回はこの雑誌をご紹介してみたいと思います。
UNCOOL.BUT,COOL
ほとんどテキストがない中で、ハイブランドアイテムと、オシャレな写真がガンガン続いて、「イメージとしてはHUgEよりも、VOGUE HOMMEに近いなー」と思いながら読み進めていると、突然以下のページ現れます。
「ダサく決める」
このスタイルは洋の東西を問わず、古くから「洒落者」だけに許された自己主張だった。
一歩間違うと物笑いになる。いや、実際に嘲笑を浴びたでことあろう。
しかし、中には「待てよ、これはアリかも?」と心を動かされた一握りの人がいたはずだ。
そうゆう突き抜けた「洒落者」と、妙にその姿が心に焼き付いた者たちによって、「ファッションは成立し、進化していった」とは言い過ぎだろうか。
日本では村祭りで若い衆が、ひょっとこのお面を被って盆踊りで女を誘った。これぞ元祖「ダサかっこいい」ではないか。
若き織田信長は女物の着物を着て、化粧をして馬で駆けた。「傾奇者」と呼ばれたが、彼もまた「ダサかっこいい」を誰よりも早く理解していたファッショニスタだったのだ。
クソ真面目の秀才で遅咲きデビューの明智光秀には到底わかるまい。
背丈を高くみせるために上げ底ハイヒールを履き、盛り気味のズラをかぶりバレエのために黄金の衣装を作らせ太陽王と呼ばれたルイ14世。
十字軍の時代を過ぎても騎士道精神を崇拝し、風車に槍で挑んだドン・キホーテ。
パリの芸術家サロンで、誰よりも目立ちたくて、ひげを水飴で整えたダリ。
国民健康保険で国から支給される眼鏡にアーミーシャツを着たジョン・レノン。
そして、アンダーウエアにフォールカップとシルクハットの“トルーグ”たち。いずれも劣らず「てんでダサくて、めっちゃかっこいい」男たちだ。
かっこ良く生きるなんて、ちょっとの金がありゃ、馬鹿でもできる。
ダサく生きるなんて、死んでもごめんだ。ダサかっこよく生きる。これが最高にクールな生き方。
UNCOOL.BUT,COOL.(以下、略してU.B.C)誰が何と言おうが、間違いない。
突然このテキストが出てくるインパクト、ヤバいです。
その他にも、「ダサかっこいい系譜」を見開きでまとめたり、「ダサかっこいい伝説を作った男たち」の特集など、なんだか面白いモノが目白押しです。
更に「ダサかっこいいの五箇条の御誓文」というところで、第2条「知識よりも経験」と断言しており雑誌全否定だし、前半でガッツリとエディ・スリマンの特集をしているのに、「ダサかっこいい判別表」の中では「サンローランのライダース」は「カッコイイ」に配置してディスっているし、なんだか色々とすごい!
最後に
ぜひ興味がある人には一度目を通して欲しい雑誌です。
こんな雑誌を見る度に思うのですが、今の若い子たちは難しいだろうなーと。
POPEYEもそうですが、とにかく「ダサくあること」を求められてしまうという…。一番カッコつけたい時期に、雑誌をめくれば「カッコつけるな!」と怒られているような感覚になってしまう。
もう、ファッションだけでファッションは語れなくなったんだなと。プラスαとしての「何か」が求めらている時代で、それが何なのかわからないからこそ、一括りに「ダサい」という言葉に集約されているのかもしれませんね。
いやぁ、難しい時代です。この時代に10代じゃなくてホントよかったと思います。
それでは今日はこのへんで!
ではではー!
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