なぜ地方で暮らす人々は、人口減少についてシビアに捉えるようになるのか?

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

今日、その代表例とも言えるような記事が「灯台もと暮らし」で公開されました。

参照:【島根県海士町】ヒトが絶滅危惧種?日本を変えないと海士町は変わらない:第2回

「日本の人口減少はなぜ問題なのか?」というお話については、ぜひ上記の記事を読んでみてください。

今日は「なぜ地方で暮らす人々は、人口減少についてシビアに考えるようになるのか?」という話について、少しだけ自分の思ったところを書いてみようと思います。

都会に住んでいると、人口減少について考える機会なんてない。

そもそも、都会に住んでしまうと、若い人しか目に入らない生活を送ることができてしまうので、少子高齢化や人口減少ということはあまり意識することがありません。

渋谷や原宿とかにいけば、今も若い人だらけです。この周辺を活拠点に活動していると、老人をほとんど見ないで一日を過ごすということもザラだと思います。

また、神奈川の住宅街なんかでも、高齢者の方が目に入りつつも、それ以上に子供も多いので、少子高齢化社会が問題だと言われてもそんなにシビアに捉えることはできないでしょう。

でも地方にいくと、それが嫌でも目に入ってくるんです。しかも、子供もほとんどいないから、尚更それが目立つ。

過疎地域で、その現状を目の当たりにしていると、このままいくとヤバいんだろうなっていうのは誰でも直感的に理解できるようになります。

だからこそ、地方に住んでいると自然と人口減少の問題について真剣に考えるようになるのでしょう。

「先祖代々繋がっている」という感覚。

そして、それに更に拍車をかけてくれるのが、その土地に根ざす人たち特有の「先祖代々繋がっている」という感覚です。

自分たちの世代だけで終わるわけではなく、この地にずっと続いてきた、そしてこれからも続いていくであろう連綿とした暮らし、それを守っていかなければならないという感覚。

今回の海士町取材でも、「次世代のために」や「先祖代々受け継がれてきたこの土地のために」というお話は何度も聞くことができました。

【島根県海士町】故郷の中心には、隠岐神社がある。禰宜(ねぎ)・村尾茂樹

【島根県海士町】社会福祉協議会 片桐一彦の「島で生まれて島で死ぬ、これからの福祉」 − 前編 −

【島根県海士町】島と子どもの未来を変える「島まるごと図書館構想」

このようなお話を聞いてしまうと、「自分の生きている時代だけ良ければ、それでいい!」なんて到底思うことはできません。

地方の小さな地域コミュニティだからこそ得られる感覚。

ではなぜ、地方だとこのような感覚が育まれていくのでしょう?

それは、その土地に暮らす老若男女全ての人たちと交流する機会がある“小さな地域コミュニティ”だからこそなのかなと。

その地域の社会全体を自分事のように捉えることができる小さな限られた空間、だからこそその実感が湧いてくるのだと思います。

都会に住んでいて、各クラスタ毎に分断された世界に住んでしまうと、テレビや新聞でどれだけこの問題が報じられていたとしても、あまりピンとこないのは当然の話なのでしょう。

最後に

都会で暮らす人々でも、実際に日本の地方に行ってみて、可能であれば少しの期間でもその土地に暮らしてみることさえできれば、この数字の意味するところを自然と理解できるようになるのだと思います。

体験して自分がその現状を目の当たりにした後だと、人口減少に関連するニュースや数字を見ても、ものすごくリアルで生々しい問題として受け入れることができるようになるはずです。

「灯台もと暮らし」というメディアを通して、情報を伝えるだけではなく、そんな体験を増やすお手伝いもしていくことができればいいなと思っています。

まずは、今の僕らができる唯一のこと、今日公開された記事を読んでみてもらえると嬉しいです。

参照:【島根県海士町】ヒトが絶滅危惧種?日本を変えないと海士町は変わらない:第2回

地方出身者の方などは、きっと何かしら思うところがあると思います。

それでは今日はこのへんで!

ではではー!

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