「スナック」と「ブティック」の話がおもしろい!スナックのようなウェブメディアを目指して。

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

このブログではもうお馴染みのラジオ番組「Session-22」。先日GWに放送された柳瀬博一さんがゲストの回がとても興味深かったので今回ご紹介してみようと思います。

参考:2015年04月30日(木)柳瀬博一「ゴールデンウィークオススメの本」Session袋とじ – 荻上チキ・Session-22

「3年続いているスナックは絶対に潰れない。」

まずは本編から少し引用してみます。

柳瀬:都築響一(「東京右半分」の著者)さんに聞いてすごく面白かったのが、「3年続いているスナックは絶対に潰れない」っていうことなんですよ。

なぜかって言うと、スナックって、たまたま来るお客さんを相手にしていないんですよね。そういった意味で言うとマクドナルドとか、チェーン店と真逆のビジネスなんですよ。常連ビジネスなんですよね。

スナックって見掛けはおっかない感じがするじゃないですか。ハードルが高い感じ。でも僕は都築響一さんに聞いて以来、一人でいくようにしているんですよ。出張に行った先とかで。99%まず大丈夫ですね。

荻上:僕も被災地でスナックに行って、そこでは歓迎されましたね。

柳瀬:被災地じゃなくても絶対に大丈夫です。というのは、ちゃんと続いているスナックというのは、常連の客が来ていて、地方だったり住宅街のハズレだったりするから、お金持ちが来ているわけがないんですよね。

地元のおじちゃんたちや、あんちゃんたちが楽しく飲む場所に決まっているから、そこには絶対に楽しい”誰か”がいるんですよ。

荻上:「ママ」っていうぐらいだから、擬似家族みたいになるんですね。

柳瀬:ママがいたりマスターがいたりするんですけれど、結局彼らのある種「人間力」が商品の中心なんですよね。お酒が特別なお酒なわけでもなく、スゴい食事をだすわけでもない。

南部:会いに行くっていう感覚。

柳瀬:そう、そこがある種セクシャルな、フィジカルな安心感を求めにいく場所なんですよね。で、そういう塊が20人30人のお客さんを持っていると、ずっと続いてしまうわけですよね、ビジネスとして。

で、地方で、もうひとつ洋品店というのがあって、いわゆる「ブティック」。ブティックもお客さんは本当にすごい少ない。

荻上:はい、お客さん見たことない(笑)

柳瀬:でも意外と潰れていないでしょ?

荻上:うん、しぶといなぁと思っています。

柳瀬:で、これを見事に描いたのが『あまちゃん』で、「ブティック今野」と「スナック梨明日」でしょ。宮藤官九郎さんは、地方におけるスナックやブティック的なコミュニティっていうのが、実はものすごく強いもので、むしろ現代的だと非常によく知っていて、あそこにああいった形で登場させたんだろうなぁと。

インターネットっていうのは、そういう意味では皆さんがスナックのマスターやママ、ブティックのママになれる場所。そうやって自分の仲間やお客さんを作っていると、色々なところでサバイバルできるようになるだろう。今回の本(インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ)で結論に近いのは、そういうところなんです。

3年続いたブログは潰れない。

「灯台もと暮らし」の取材でいった徳島県神山町でも島根県海士町でも、スナックやブティックの文化を見てきました。まさにここのお話の中で語られているようなことが現実に起きていて、とてもおもしろかったです。

暮らしている人の顔が見たいから【徳島県神山町】特集、始めます。

この島は未来の縮図たり得るか【島根県海士町】特集、始めます。

そして他の業種に置き換えて考えた時に一番最初に思いついたのが、やっぱりブログ界隈。3年続いたブログも同じような理由で絶対に潰れていないよなぁと。

有名ブロガーの常連の顔がいつも同じメンバーだというのは、揶揄されがちですが、それも当然。

まず3年続かないんですよ。このブログもまだ2年程なので、3年に至っていないのですが、やはり3年続けるってことは本当に大変なことだと思います。

逆に言うと3年続いてしまえば、多かろうが少なかろうが、しっかりと固定の読者・ファンの方々がついている証拠なので、いつまでも続いてしまう。書いている方もやりがいを感じてきて、そこからある程度の収入も入ってくるから、いつまでも続けてしまうということです。

3年続く、スナックのようなウェブメディアを目指して。

ウェブメディアもそうなっていくんじゃないのかなぁって思っています。特に少人数で運営しているウェブメディア。

「企業で組織だって分業制で〜」って言うメディアは、上記の話でいうマクドナルドみたいチェーン店に類似するのであって、キュレーションメディアやバイラルメディアはそちらに分類されるのだと思います。

一方で少数精鋭で運営しているようなウェブメディアは、まさにここで語られているスナックやブティック的な運営が可能になってくるはず。

ここのビジネスモデルの構築は必ず実現できる。そして、それを僕らも実際にこの3年間ぐらいで実現してみたいなと思っています。

特に編集長の佐野が、「スナックやりたい!」っていつも言っているので(昨日も言ってた)その可能性は十分にあるかなと。(雰囲気もそのまんまチーママみたいな感じだし)

参考:「Wasei、2020年までにスナック始めたい」という妄想。|灯台もと暮らし|note

ネットだけじゃなくてリアルの場でも、いつか「灯台もと暮らし」で本物のスナック的なものをつくってみて、新しい形のビジネスモデルを提案できたらなぁと妄想程度に思っています。

たぶん、そんなことが実現できたら「それを踏襲して自分たちでもやってみたい!」っていう人たちが必ず現れてくるはず。

それこそ、全国に1万軒以上ある今のスナックの源流を創りだした人たちのように、僕らもウェブメディアを通じて、そんな源流を作ることができればいいなと思っています。

参考:メディアで稼げないのではなく、稼がない。「ローカルメディアのつくり方」の収益面に思うこと。 | 隠居系男子

最後に

さて、今回の柳瀬博一さんのこの話、何で食いついたかっていうと、やっぱり最後のオチが『あまちゃん』だったからなんですよね。

なんだかんだで『あまちゃん』に人生弄ばれているなぁと思う今日このごろです。我ながらバカだなと思いつつ、そんな感じも嫌いじゃない。

興味がある方は、ぜひ本編も聴いてみてください。

2015年04月30日(木)柳瀬博一「ゴールデンウィークオススメの本」Session袋とじ – 荻上チキ・Session-22

合わせて本書もぜひどーぞ。

それでは今日はこのへんで。

ではではー。

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