「とてもお似合いですし、最後の1点だから、今買わないときっと後悔しますよ…!」
そう言われて買ってみたら、実際は在庫処分をしたいだけだった…。
そんな現状ってよく見かけますが、消費者目線からするとなんだか寂しいやつですよね。
何がモヤモヤした気持ちにさせるのか?
じゃあ、これの一体何がモヤモヤさせるポイントなのでしょうか?
「買う・買わない」の最終決定権は自分にあるわけだし、購入を決意したということは、自分中でも納得感があるはずなんです。
にも関わらず、やっぱりなんだかモヤモヤしてしまう…。
その原因はきっと「作り手(売り手)都合」で判断させられたからだと思うんですよね。
それが、なんだか寂しく感じさせてしまう要因なのかなと。
「あー、もうこの人(このお店)のことは信頼したくない」と。
オープンにされた作り手都合であれば、全く問題ない。
「そうは言ったって、こっちもビジネスなんだから、ビジネスが成り立たなければ元も子もないじゃないか!」そう思う方もいるかも知れません。
もちろん、お客さんも足を運ぶだけ気に入っているお店なのだから、継続性がなくなってしまうのは本意じゃない。
でもだからこそ思うのは、作り手都合を隠して、対応しないことなのだと思います。
むしろ、オープンにされた作り手都合であれば、全く問題ない。
上述した例で言えば、本当はワンサイズうえの方が似合うはずだと思いつつも、在庫切れしていて納期は1ヶ月後だった場合、その選択肢を提示したうえで、お客様に選んでもらう。
その説明に誠意が感じられて、納得感が得られれば、目の前にいるお客さんは一緒に解決策を考えてくれる仲間になってくれるはずで。
にもかかわらず、あたかもそれがお客様にとって最良の選択のように思い込ませてしまうから、信頼を失うのだろうなあと。
最後に
自分の保身のために、それが相手にとって最良の選択であると嘘をつかないこと。
作り手(売り手)側は見抜かれていないと思っているかもしれないけれど、案外見抜かれているものです。
決して無理はせず、自分のできる範囲で構わないから。
信頼を積み重ねていくというのは、そういうことなのかもしれないなあと思います。
今日のお話は、小売だけでなく全ての職種において、同じようなことが言えるはず。
いつもこのブログを読んでくださっている方々にとっても、自分の職種に置き換えてみて「他者と一緒に仕事をする」という文脈の中で、何かしらの参考になれば幸いです。