7年後の2020年に東京オリンピックが決定しました、どうも鳥井(@hirofumi21)です。
今日は、これからの日本が、世界の中のどのポジションで存在感を発揮していくべきなのか、軽い持論を展開して書いてみようと思います。
2020年、東京オリンピック開催決定
まずは今日五輪について触れておかなければ嘘でしょう、ってことで自分の考えを少しだけ書いておきます。
といっても、朝につぶやいたので、それを貼って転用します。笑
日本での開催は素直に嬉しいけど、せっかく地方都市に目が向いていたところで、またこれで東京に一極集中していくのかな。しかも2020年ってことは、これからかなりの長い期間をかけて…。東京を入り口として、各地方の良さを引き出したカタチでのPRを、ぜひともお願いしたい。
— 鳥井 弘文 (@hirofumi21) September 7, 2013
前回の東京オリンピックは「発展途上国はこうやって離陸していくんだよ」っていうのを見せつけたんだから、次の東京オリンピックは「先進国はこうやって着陸していくんだよ」っていうのをみせて欲しいよなー。
— 鳥井 弘文 (@hirofumi21) September 7, 2013
うん、やっぱりそう思う。
ただちきりんさんがつぶやいていた「公衆Wi-Fi」とかは純粋に楽しみです。
これで東京にガンガン投資する名目が整いましたね。すんばらしい。
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) September 7, 2013
次の 7年で、東京の公衆wifi 環境が劇的に進展するとみた。 「昔はみんな自分でポケットwifi 持ち歩いてたんだよねー、不便な時代だったねー」、みたいな。
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) September 7, 2013
あとは純粋にこのへんも面白そうですよね。笑
やと(8)2020年、もし東京にオリンピックが来たら、どんな開会式になるだろうかと想像してみる。どんな演出で日本をアピールできるだろう。素材には事欠かない。能、歌舞伎、文楽から、スタジオジブリ、ウルトラマン、ガンダム、ポケモン、スーパーマリオまで。考えただけで楽しいではないか。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) July 27, 2012
「世界中から、みんな、よぐ来てくれますた。思いっきり、見て、歩いて、楽すんでってけろ!東北にも遊びに来てけろ!」2020年、天野アキちゃんからのご挨拶でした。
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) September 7, 2013
『半藤一利と宮崎駿の 腰ぬけ愛国談義』を読んで。
さて、そろそろ本題へ。
今回このブログを書くにあたってきっかけとなったのが、以前も紹介したこの書籍でした。
僕が目に止まったのが、2人のこんな会話でした。
半藤:いずれにしても日本が、この先、世界史の主役に立つことはないんですよ。宮崎:ないですね。ないと思います。
半藤:また、そんな気を起こしちゃならんのです。日本は脇役でいいんです。小国主義でいいんです。そう言うと、世には強いひとがたくさんいましてね。そういう情けないことを言うなと、私、怒られちゃうんですがね。
宮崎:僕は情けないほうが、勇ましくないほうがいいと思いますよ。
半藤:「腰抜けの愛国論というものだってあるのだっ!」と声だけはちょっと大きくして言い返すのですがね。笑 へっぴり腰で。
宮崎:ええ、本当にそう思います。いいですね、腰抜け愛国論か…。
なぜ、ココが目に止まったのか、それは最近世間を騒がしている日本発の2つのアプリがきっかけでした。
「もしかしたらこれであれば、日本でもグローバル市場を狙えるかも!?」と言われているアプリです。
LINEのスタンプと着せ替え機能
まず1つ目は皆さんご存知のLINE。
先日行われた、Hello, Friends in Tokyo 2013-というLINEのイベントでも、グローバル化の展望が華々しく語られており、僕もこのサイトから片手間にその公演を聴いていました。
(Ustreamのアーカイブが残っているので今も見れます。)
書き起こしはこちら→#LINE イベント「Hello, Friends in Tokyo 2013」の書き起こしレポ – NAVER まとめ
そして、ふと耳に入ってきたのが、LINEスタンプの売上について。
スタンプは月間10億円の売上があるそうです。前年同時期は3億円だったので、この1年間でなんと約三倍に!
そして、この成功を受けて、次に狙うは「着せ替え機能」だそうです。今も既に数パターンの着せ替え機能がありますが、それをスタンプと同様の方法で拡大していく予定だそうです。
ホーム画面を、世界一カワイクしよう cocoppa
もうひとつのアプリは、cocoppaというアプリ。
これを読んでくださっている方であれば、知っている方も多いと思いますが、一応どんなアプリかカンタンに説明すると、お気に入りの画像を”ショートカットアイコン”としてホーム画面に配置出来てしまうというアプリ。
これもまた例のごとく「着せ替え」アプリです。
日経の記事が万人にわかりやすいと思うので、もう少し詳しく知りたいという方はこちらをどうぞ。
「第2のLINE」か 国産アプリ「CocoPPa」世界でヒット :日本経済新聞
日本は変わっている国であるという自覚を!
今、日本からグローバル展開できそうと言われているアプリがこの2つです。もちろんまだまだ他にもあると思いますが、目立っているのはここ。
「スタンプ」に「着せ替え」、どう考えても標準的な仕様から生まれるような発想や機能ではないと思います。
付加価値としては大変価値があるのかもしれないけれど、決してメインで必須!という機能ではないですよね。
これだけを見ても、「日本が変わっている国なんだ」っていうこと理解してもらえると思います。
世界が日本に求めている部分、amazing!って思っている部分は、実はこうゆうところなのではないでしょうか。
そして、僕達日本人は、このことにもっと“自覚的に”なるべきです。
NYのメトロポリタン美術館で実感した日本の独特な進化。
今年の6月頃、NYに行った際、メトロポリタン美術館に行って来ました。
各国の美術品が、歴史の流れとともに展示されているのですが、やはり日本の美術品だけは異彩を放っており、日本のブースに入った時に異空間に飛び込んだような感覚を受けました。
他国の美術品は、大きさや迫力、希少価値の高い素材など、わかりやすいカタチで主張しているので、時代や地域ごとにみていけば、これが何に影響を受けているか、この時代の流行はなんだったのかが大体伝わって来るんですよね。
もちろん、コレに対抗してものすごく質素なモノだったり、単調な表現方法のモノもあるのですが、それらは前者を否定して・対抗して作られていることが一般的です。
カンタンに言うと前者をディスってるんです。カウンターカルチャーとかパンク精神とか、そんな雰囲気に近いといえば、わかりやすいかなと。
でも、日本の展示物に至ってはそれが全く感じられない。
そもそも時代の流れや地域の中で、展示することが出来ないんです。あまりにも独自に物事を捉えすぎていて…。
改めて今「日本の独創性」を理解するべき。
この美術館を出た時に、ものすごく色々なことが僕の中で腑に落ちました。
日本という国は、独特な感性から、世界では類のないものを作り上げてきたんだと。そして、それは近代国家に留まらず、はるか昔からそうだったんだと。
そう考えれば、日本発でこのLINEやcocopaが流行っているのもわかる気がします。
これが日本の強みであり、日本の独創性なんでしょう。マニュアルに書き起こすことが出来ない、それこそ日本人の感性としか言いようのないモノ。
日本はもっと、この分野を意識して、発信していけばいいんです。この分野のアイディアを生むのが上手な子たちを支援していけばいいんです。
他の部分はパクればいい。欧米や中国、韓国から。
あとの部分はどうだっていいと思います。LINEなんかはECがどうのこうのとか、企業のマーケティングツールがどうのこうのとか言ってますが、僕はあえて言いたいです、「そんなことどうだっていい」と。
ここに関しては、中国のwechat(中国版LINE)とかウェイボー(中国版Twitter)なんかをパクればいい。やり方を間違わず、最先端のやり方に乗り遅れなければそれでいい。
マニュアル化出来るようなビジネスアイディアやノウハウなんてものは、もう中国人にはかなわないと思います。
そりゃ、世界有数のビジネススクールを上位で卒業してきたような人間をゴロゴロ抱えているんですから、そんな人がほとんどいない日本の企業が、太刀打ち出来るはずもなく、無駄な争いをするだけです。
だから、あのステージに立つのも、スタンプや着せ替えを実際に作っている現場スタッフであって、お偉いさん達が立つべきじゃない。
たどたどしいながらでも、その現場スタッフが、作る上で考えていることや努力していることなどを、全世界に届くように発信したほうが、よほど日本のためになるんじゃないだろうかと、僕なんかはあれを見ていて思ってしまうわけです。
隠居系精神でいきましょう!
これからの日本はもう、「マニュアル化出来るビジネスアイディア」で勝負をする必要なんてないと思うんです。
それこそ隠居の精神で、そんな「戦いの螺旋」からは一刻もはやく降りましょう。
ECのノウハウや、その他システムの構築なんかは、パクればいいんです。それが上手な他の国から。
もともと、数十年前までは「猿マネが得意な国」って言われてたんですから。猿マネを出来る能力を十二分に持ち合わせているわけですよ。
過去を振り返ってみれば、ソニーだってウォークマンとか絶対に売れないといわれた変なものからスタートしているわけだし、自動車だって、ブンブンふかしてデカいものがイケてた時代に、コンパクトで低燃費のものを提案したわけじゃないですか。いわゆる軽薄短小というやつ。
もともと思いつきもしなかった独特の視点や価値観を提案して、新しい市場を開拓してきたのがきたのが日本。それなのに、メジャーな分野を狙って、世界の大企業と真っ向から勝負しようとしていること自体が焦点ズレまくりというか…。
2020年に東京オリンピックが決まった今だからこそ、脇役であるということの意味を再確認し、日本人はその本当の良さを自覚するべきです。
だから、そろそろ隠居系の精神でいきませんかと。“先進国”や”グローバル競争“といった戦いの螺旋からは降りる時期がそろそろやってきたんだと思います。
…最後は自分たちのブログの宣伝のようになってしまいましたが、そろそろお後がよろしいようで。
それでは今回はこのへんで!
ではではー!
鳥井弘文
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