『ヤフー・トピックスの作り方』にはブログの書き方のヒントが溢れてる。

ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書)

最近、色々なところで年内ブロガー宣言をしています、どうも鳥井(@hirofumi21)です。

今の自分たちにとって、そしてこれからの時代を生きる上においても、「発信力」が一番重要になってくるのは間違いないので、今は発信力の向上に努めています。

「じゃあ今、日本語という枠の中で、一番発信力の高い媒体ってなんなのさ!?」と考えてみたところ、「やっぱりヤフートピックスでしょ!」ってことで、今回読了した本はこれ。

ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書)

今回はこの本の中から、ブロガーにも重要だと感じたところをいくつかご紹介したいと思います。

アクセス時間帯は絶対に重視する!

これはもう鉄板ですが、やはり一番重要なのは、アクセスが多い時間帯に投稿することです。

特にSNSで発信していく上では、最重要項目でしょう。僕は、前職で中国版Twitter「微博」の日本企業のマーケティングを担当していたのですが、その際もこの時間帯という要素は絶対に欠かせませんでした。

具体的には、一般的な社会人の生活リズムに呼応するようにアクセスは伸びます。

午前8時〜8時30分、午後12時〜12時30分、午後5時〜午後6時の3つの時間帯にアクセスが集中すると、この本には書かれていました。

更にこれにプラスして、午後10時前後も比較的アクセスの高い時間帯であると言えるでしょう。特に学生さんがフォロワーに多い場合は、この深夜帯の時間も非常に重要になってくると思います。

では、この4つの時間帯全てに、毎日TwitterやFacebookに張り付いていないといけないのか?というと、そうではありません。

bufferというウェブサービスを使えば、好きな時間帯に予約投稿できるようになります。

こちらの記事が使い方を非常にわかりやすく説明してくれているので、是非参考にしてみてください!

参考:Twitterでブログの記事を日時を指定して予約/自動投稿するならこのツール!「Buffer」の使い方。 | iPhone・Macの情報発信ブログ~Number333~

以前書いたこちらの記事「毎日続けることは才能さえも凌駕する。」で佐々木俊尚さんの朝キュレをご紹介しましたが、佐々木さんもこのbufferを愛用していて、毎日習慣的に投稿したい場合には本当にオススメです!

13文字の題名に欠かせない「想起」とは?

ヤフートピックスが、内容をパッと見で判断できるように、題名を13文字以内にしているというのは、結構有名な話だと思います。

でも、ブログを書き始めるとわかるのですが、13文字以内で主題を伝えることがどれだけ難しいことか…。

そこで重要になってくるのがこの「想起」です。少し本文から引用してみます。

なんの説明もなく「野村」を見出しに取っただけでは、野村證券なのか野村克也なのか野村忠宏なのか野村義男なのか判断できません。

中略

そこで、「野村」の前後に株を連想させる言葉を盛り込めば「野村證券のことだな」と理解できますし、野球を連想させる言葉を盛り込めば「野村監督のことか」と理解できるようになります。

このように、主題に関する説明を省略する代わりに、主題を連想させる言葉を盛り込むことで、文字数を省略する方法を、トピックス編集部では「想起」と呼んで、大いに利用しています。

中略

なかば投げっぱなしな手法ですが、これが結構、有効に意味を伝達できるのです。人間の脳みそというのは不思議な働きをするもので、文章を読む時頭のなかで予備的な知識を総動員して、無意識のうちに即断してくれるのです。こんな素晴らしい脳の機能を活用しない手はありません。

ブログの題名もできることなら「25文字」以内に抑えたほうが、Googleで検索された時に「題名」が全て表示されるので、よしとされています。その時にこの想起はうまく利用できるかなと。

また、ブログ本文では文字数制限がないので問題無いですが、ブログと連携させるTwitterでは、140文字と文字数制限があるので、その時にも活用できますよね!

Twitterの場合は、自分をフォローしてくれている人は自分の趣味と近い人が多いはずなので、この想起が更に有効に使えるはずです!

例えば、あなたがいつも野球のことをつぶやいていれば、「今日の野村の判断に物申す!」という文章もしくはブログの題名だけでも十分に伝わるわけです。「あー、野村監督のあの指揮監督に不満があったんだろうなー」と。

短文で情報が一斉にシェアされていく現代においては、それこそ「想起を制する者が試合を制す」わけですね。

ライティングマシーンと揶揄されないためには

ブログにおいて、PV数を上げたいのであれば、記事の本数を増やすことが必要不可欠です。しかし、ただひたすら内容のない記事を量産したところで、そこには何の意味もありません。

筆者の奥村さんもこの本の中で、「記者」について同じような事を述べており、そのような行動はせいぜい「ライティングマシーン」と揶揄されるだけだと言っています。

「こいつには深みのある取材ができない」とかえって悪い評判がついてしまうことさえあるとも…。記者において一番重要なことは、何本の特ダネを飛ばせるか、世の中に対してどのような問題提起ができるのかだそうです。

ただ、ブログやネットメディアにおいては、淡々と書くことが一概に悪いことなのかといえば、そうではありません。

大手メディアに対して、ニッチな分野を狙っていくことが多いネットの世界では、まずは情報を淡々と整理するだけでも十分価値のある行動である場合が多いからです。

ナタリーのライターに学べ!

以前読んだ記事に、あの音楽やお笑いの分野で有名なポップカルチャーのニュースサイト 「ナタリー」に関する以下の様な記事がありました。

東京編集キュレーターズ : ナタリーがニッチ分野で成長し続ける理由、唐木元さんに全部聞きました。

ナタリーはライターを全て社内で抱えており、そのライターには様々なタイプがいるようです。

もちろん、バズらせるのが得意で特ダネ記事を連発するライターさんもいるようですが、一方で丁寧な記事を淡々と書いてコンスタントにPVを取っていくライターさんもいるようです。これはなるほどなーと思いました。

ブログを書く上でもそうで、自分が一体どちらのタイプの書き手なのか、周りからの反応も見ながら、なるべく早い段階で判断していくことが重要になってくるでしょう。

ちなみにこのナタリーの記事は本当に参考になる部分が多いので、文章を書く人は必読だと思いますよ!

ヤフトピに掲載されるためには?

やはりみなさんが一番気になるところはここですよね!一回ヤフトピに掲載されるだけで驚くほどのアクセスを稼ぎますから!

僕らのブログも以前一度だけヤフーに掲載されたことがあって、その勢いたるや凄まじかったです。

この記事:Googleリーダーの終焉から考える新しい時代の情報収集とは。 | 隠居系男子

この頃は、まだ今みたいにブログに力も入れていなかった時期なので、Analyticsも2日に1回ぐらいしか確認しておらず、後々気が付いてかなり驚きました。笑

さて、ヤフトピに載る方法ですが、奥村さんは以下のように述べています。

「どうすればトピックスに載るのか?」この問に対する答えはありませんが、「どのような情報がトピックスに掲載されるのか?」という問いに対しては、このように答えられるかもしれません。「トピックスが掲載したい情報は、読者が求める商品やサービスに加え、企業が得意とする分野に関する知識やノウハウなどです。」

・・・うん、そりゃそうです!

ヤフトピに載る方法なんてものは存在しなくて、唯一存在するとすれば「読者が求めるモノを書け!」だけだと。つまり、愚直に良記事を書くのみなんだと思います、本当に。

ちなみに、上記の記事がヤフーに載ったときは、今みたいにHTMLやCSSも何もいじっていない時だったので、テキストベタ貼りでした。そのデザインたるや最悪で、本当に読みづらかったです!

なので、ヤフーが何よりも内容を重視しているということだけは、僕らの経験から皆さんに自信を持ってお伝えできるかとお思います。笑

最後に

こうやって読んでくると、やっぱり「発信力」を上げるための近道なんてものは存在しなくて、コンテンツ重視で書いていくこと、読んでくれている人が求めている情報を分かりやすく書くことが一番重要なんだと改めて思わされます。

その意味において、この本の一番最後の3行にとても良い事が書かれていたので、最後に引用しておきます。

単なる金儲けの「売らんかな」の宣伝ではなく、「世の中を良くしたい、いい方向に変えていきたい」という情熱や信念に支えられている価値あるものであれば、その思いは報道機関の記者にも届くことでしょうし、トピックス編集部もご一緒したいと思います。

互いに協力し合えるような関係を構築するのが一番大切なんだと、やはりここでも普遍的な真理が最後に掲げられていました。

今回の記事が、皆さんのブログ運営に少しでも役立つことが書いてあったなら幸いです。

それでは今日はこのへんで!

ではではー。

鳥井弘文

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