どうも鳥井(@hirofumi21)です。
昨日、ご縁があって東京・浅草にある「Amuse Museum」に行ってきました。
そこで、館長である辰巳清さんから色々とお話を伺って来たのですが、その中で興味深かったお話が「いま、東京右半分が面白い!」ということ。
今日は、この内容について自分なりに思うところを少し書いてみようと思います。
「東京右半分」が面白いと思う理由
現在の東京のカルチャーの発信地といえば、渋谷や新宿、表参道や六本木など「西側」が中心です。
若者を中心に、その洗練されたライフスタイルに憧れて、皆この界隈に活動拠点を構えようとしてきました。
しかし、人が集まり商業が盛んになってくると、やはりその辺の地価はドンドンと高くなっていきます。現に、世界で一番家賃が高いエリアが東京港区だそう。
そうなってくると、アトリエや展示スペースなど、活動する上である程度の「場所」を確保しなければいけないアーティストのような方々は、活動しづらくなってきます。
いま、そんな「場所」を必要とするアーティストの方たちが、また東京の東側の方へと戻ってきているようなんです。
東京の東側は、もともと歴史的にカルチャーの中心地だったということもあり、それを受け入れられるだけの街の文化やリテラシーも高くて、居抜き物件なども多数存在し、家賃も安め。
お客さんにドンドン来てもらい、ガンガン売っていくというようなタイプではない限り、東京の東側のほうが何かとやりやすいわけです。
つまり、ニッチなジャンルの人々にとっては、いま東京の右半分が非常にアツい場所であると。
東京右半分がつまらないと思う理由
この話を聞いた瞬間、僕は東京の右半分に引っ越そうと決意しました。
上京して10年、大学4年間は中目黒・祐天寺近辺で生活し、東京の西側の移り変わりを観てきましたが、やはりこの気運のようなものはヒシヒシと感じます。
これから東京で見ておくべきは、間違いなく右半分だろうなと。
ただ、誤解を恐れずに言うと、今の「東京右半分」も正直つまらないと思っています。
それはなぜか。
今のまま「東京右半分」が発展していくと、結局また中央線沿線の雰囲気と近くなってしまうと思うからです。
僕個人の意見として、正直、中央線沿線のサブカル的な雰囲気があまり好きではありません。
「好きな人同士が好きな様に集まり、独自の世界観を創り出しては、自己満足の世界に完結していく。」いわゆるヴィレッジヴァンガードやドン・キホーテ的なノリがどこか違うかなと。
もちろん、こういったカオス的な環境が好きな方がたくさんいるというのも重々承知していますし、それも素晴らしい日本カルチャーではあると思っています。
ただ、それに関してはもうあの界隈がその受け皿となっているので、こっちはもっと違う発展の仕方を目指してみてもいいのかなと!
東京スカイフォレストという案
じゃあ、「お前の考えるもっと違う発展の仕方ってなんなんだ!?」って話なんですが、僕は「ある一定の方向性が示されたもとで、各人が自由な活動を行うことが出来る」そんな場所がいいのではないかなと考えています。
それこそ、昔の神社や城下町のような雰囲気にも近いのかもしれません。そこに集まる人々が同じ方向性を共有した上で、各人やお店が個性を出しながら、広がりを見せていく感じです。
各個人が、てんてんばらばらに店や場所を構えて、自己満足の世界で終わっていく事がないように…。
そんな時ふと思い出したのが、以前このブログでも取り上げた『いま東京と東京論を問い直す ―首都機能から考える21世紀日本― (PLANETS SELECTION for Kindle)』という電子書籍の中で、中川大地さんが主張していた「東京スカイフォレスト」という案です。
中川 たとえば、早晩スカイツリーが高さ世界一じゃなくなって廃れるのを見越して、東京ディズニーランドに対するディズニーシーみたいな関係で、もう少し落ち着いた中バコ的な公共機能を包摂するスピンオフ施設を、墨田区で小中学校や古い公共施設跡などの空いた土地に作りたいなと思っています。
名づけて「東京スカイフォレスト」。その名の通り、可能な限り多様な樹種をリアルに植林したり、AR技術で再現したりして“人口の大樹”たるスカイツリーの物語性を拡張する“森のテーマパーク”としてのアミューズメント性を呼び水に「自由に使えるジブリ美術館」みたいなイメージで神社や境内や公園、公民館、図書館などの機能を包摂してしまう、21世紀型の鎮守の杜です。
アメリカがディズニーの夢でショッピングモールを生んだのなら、日本には仮想的な自然回帰を訴えるジブリの夢があるやん、と。笑
最後に
まさに点と点が繋がった瞬間でした。展開されて欲しいものというのは、これなのかもしれないなと。
『いま東京と東京論を問い直す 』を読んだ時も、この案が非常に面白いと感じてブログで紹介したわけですが、今回浅草で上記のようなお話を聞いて、改めてこれの意味するところがわかったような気がします。
自分自身もこんなムーブメントを形成する上での、1つの「場」となり「媒体」となり、一助を担えたらなと。
そのためにも、まずはやはり「実体験」です。とにかく気になるのであれば、その辺に住んでしまえばいい!
そこで色々なものに触れていれば、そのうちまた点と点が繋がる瞬間がやってきます。
この東京右半分の形成過程を見届けることがきっと、「今後の“地方”の発展」や「日本を世界で提案する方法」においても非常に重要なヒントとなるはずです。
いやー、面白くなってきた!
それでは今日はこのへんで。
ではではー。