どうも鳥井(@hirofumi21)です。
いつかの高城剛メルマガで、マクロビオティックの概念の一つである「ノンクレド」という言葉が紹介されていました。
最近、この「ノンクレド」という言葉が非常に重要になってきているなーと実感するので、今日はこの言葉の意味するところについて考えてみたいとと思います。
ノンクレドとは?
ノンクレドとは、マクロビオティック提唱者の桜沢如一さんが残した言葉です。少し引用してみましょう。
マクロビオティックには「ノンクレド(Non credo)」という教えがあります。それは、「すべてを否定せず、妄信せず、自分で感じ、考え、決める」ということです。桜沢先生もノンクレドを生徒達に分からせる為に、わざと間違 ったことを著書に書いたことがあると公言しています。
偉い先生が言ったから正しい、正しくない、ということは全くないのです。また、偉い先生がこう言ったからこうしないといけない、ということもありません。何事も、最後は「自分の感じる、腑に落ちる所で、自分で決める」ということです。
「クレドが必要だ!」という誤解。
経営論の本とかをなまじ読んだことがある人ほど、「クレドがうんたらかんたら、クレドを決めろ、決めろ!」と攻め立ててきます。
ある程度学んだことがあるという自信からなのか、クレドという文字の横文字のカッコよさに憧れているだけなのかはわかりませんが、何か絶対的な正義を振りかざすかの如く突進してくるので、なおさら厄介です。
しかし、それって結局考えることをサボっているだけ。とても日本人的な発想です。
クレドなんて、なんだってイイ。
確かに一定のルールの中で、最高のクオリティは何なのかということがある程度明確に存在する業務においては、クレドはとても実用的なのかもしれません。
でも、そもそもとして、目指す所が明確ではない場合、クレドってそこまで重要な意味はないんじゃないのかなとも思うわけです。
明確なゴールを設定して、そこに向かって全力で走っていく時代は完全に終わりを告げて、そもそも創業メンバー自身も「どうなるかわかんないけれど、なんか必要そう!」っていうスタンスで進んでいる状態。
クレドと成り得るような答えが見えている中で始めているわけじゃないんです。だとすれば「クレドとなりうることは何なのか」それを一緒に走りながら考えていくしかない。
例えば、わかりやすく例を出して考えてみましょう。
クレドといえば、やっぱりリッツカールトンということで、リッツカールトンのクレドを引用してみますね。
クレド
リッツ・カールトンはお客様への心のこもったおもてなしと快適さを提供することをもっとも大切な使命とこころえています。
私たちは、お客様に心あたたまる、くつろいだそして洗練された雰囲気を常にお楽しみいただくために最高のパーソナル・サービスと施設を提供することをお約束します。
リッツ・カールトンでお客様が経験されるもの、それは感覚を満たすここちよさ、満ち足りた幸福感そしてお客様が言葉にされない願望やニーズをも先読みしておこたえするサービスの心です。
引用元:ザ・リッツ・カールトン :会社概要:ゴールド スタンダード
うん、非常にわかりやすい!これを提示されれば、従業員として一体どんな業務をこなせばいいのか、ある程度想像がつきますよね!
では次。前回と前々回の記事でも取り上げた、レシピブログや朝時間.jpを運営するアイランド株式会社の「会社理念」です。
アイランドのプロデュースするサービスは、日々の暮らしのなかで、ハッとしたり、わくわくしたり、幸せな気持ちになったりできるような、ちょっとした楽しみを提供するものでありたいと思います。ちょっと楽しみの積み重ねが、幸せな毎日、人生に繋がると私たちが考えているからです。
引用元:アイランド株式会社 – 会社概要
更に、最近よく耳にする「みんなのウェディング」を運営するみんなのウェディング株式会社の「経営理念」も一緒にご紹介しておきましょう。
世の中をもっと良くするため、幸せになるため
“みんな”のそれぞれの願いを“みんな”で一緒に実現する会社
「…へっ?」って感じですよね。これを提示されても、自分が新入社員だったら何をすればいいのか全くわからない。結局、自分で考えていくしかない。
つまりココに載せる言葉自体は何でもいいわけですよ。むしろ、本質的かつ抽象的であればあるほどよい。
それは裏を返せば、まさに“ノンクレド”なわけで、その言葉の意味を一人ひとりが考えていく過程こそが大切。それについて全員で議論していく中で初めてその言葉に意味付けがなされていくわけで…。
最後に
以上が、僕の思うノンクレドについての重要性です。
前回の記事にも書きましたが、ネットの時代は完全に次のフェーズに移りました。
「コストカット・効率化・承認欲求」の次のフェーズ。
参照:人が人のファンになる瞬間。日常を大切にするということ。 | 隠居系男子
各人ひとりひとりが考えて動いていかないといけない時代になってきているのは間違いありません。何度も言ってますが、トップダウンではなくて、ボトムアップ。
そんなことを考える今日このごろです。
それでは今日はこのへんで。
ではではー。