地域へ移住する人にも意識して欲しい「生産性」の話。

どうも鳥井です。

先日発売された、ちきりんさんの新刊「自分の時間を取り戻そう」を読み終えました。

Kindleでも1位をとり、ネット上でも話題になっています。

今日は、この本を読んで自分なりに感じたことを少し書き残しておきたいと思います。

「『私には生産性なんて関係ない!』って言う人も多いけど、それが間違っているのよ。」

今だからもう書いてしまってもいいと思うのですが、3〜4年前初めてちきりさんとお会いして飲みに行った時に、4時間ぐらいぶっ通しで聞かせてもらったのが、この「生産性」の話でした。

半分説教みたいな形になりつつ、口酸っぱく「生産性とはなんたるか」を懇切丁寧に教えてもらったのです。

今でもその時のお話は鮮明に思い出せるほど、自分の中に強く印象に残っており、特に記憶に残っているのは、本書でも書かれている「生産性をあげることが、大半の人にとって、もっとも楽しく暮らせる生活スタイル」であるということです。

地域へ移住した人たちも、生産性を上げる必要がある。

この話を、無理やり僕の分野に引っ張ってくると、今日の題名にもある通り、地域へ移住をした方々も、もちろん同様だと思います。

「東京を離れて、ゆっくりとした時間の流れの中で、自分らしく生きたい!」と願って移住したとしても、生産性向上のためのトレーニングは絶対に欠かせないのです。

僕が最近出会った「薪屋さん」のお話。

それはなぜか?

少し話は逸れてしまいますが、それを説明するために、最近とある地域で出会った「薪屋(まきや)」さんの話をしたいと思います。

彼は、その地域に移住してきて、一人で薪屋さんを始めたそうです。

今時、薪ですよ!?

しかも全部手割りで、朝から晩までひたすら薪を割るそうです。

そして、自分が住んでいる家から半径40キロ圏内だったら、車に積んで自らお客さんのもとにその薪を届けに行くとのこと。

もちろん薪なので、そんなに高額で売れるわけではありません。

このブログを読んでいる方の中には「気が狂っているんじゃないか…?」と思っている方もいるかもしれません。僕も最初はそうでした。

でも実際に会ってみると印象が全く異なりました。

嘘偽りなく、最近出会った人の中で1位、2位を争うくらい心底惚れこんでしまった方で、全力で応援したくなってしまったのです。

それが何故かと言うと、本当に薪割りが大好きだということが彼の表情や言動から伝わってきて、とっても幸せそうに見えたからです。

自分がやりたいと思う方向に明確に進んでいて、その実感をしっかりと掴んでいるという印象で、笑顔がとっても素敵でした。

以前書いた記事のように、まさに「なんか好きで…」と語り始めてくれるタイプの人です。

参照:初対面の時に、数字ドン!よりも「なんか好きで…」と語り始める人の方が好き。 | 隠居系男子

薪割り以外で、人生に関わる全ての生産性をあげる。

さて、生産性の話に戻すと、彼みたいな人ほど全力で薪割りをやるために、生産性をあげる必要があるんだと思います。

あ、もちろん、ここでいう生産性は「薪割りの生産性」じゃないですよ?

薪割りの生産性は、今のままでいい。手割りのままでいい。

機械導入なんてせず、全部手割りでやり続けるべきだと僕は思います。

僕が上げるべきだと思う生産性は、薪割り以外で人生に関わる全ての生産性です。

具体的には、日々の暮らしの中で発生する家事の生産性や、薪割りだけでは賄えない収入を得るための労働部分の生産性。

そして、その生産性が高まった結果、そこの生まれた余剰の時間で思う存分薪割りをやれば良いと思うんです。

脱兎のごとく全力疾走して、亀のようにクリエイティブする。

仕事のスピードとクオリティの高さの関係性は、童話「うさぎとかめ」によく例えられますが、僕はうさぎにもかめにもなる必要はないと思っています。

強いて言えば、その両方です。自分が全力を出したいと思う部分までは脱兎のごとく全力疾走して、自分が全力で時間を使いたいと思う部分は、亀のように全力でゆっくりと作業する。

きっとそれが一番、人間が幸福を感じる瞬間なのだと思います。

今回は薪割りの例がわかりやすかったので、薪割りに例えましたが、ウェブメディアやブログでもそうですよね。

コンテンツを作るための時間以外の部分の生産性を徹底的に向上させる。

そして、コンテンツを作る時間に「これでもかっ!」っていうぐらい時間を投入する。

それが良いコンテンツをつくることに繋がると、僕は信じています。

最後に

さて、最後に一つ疑問なのが、「なぜちきりんさんはこのタイミングでこの書籍を出したのか?」ということ。

ちきりんさんはずっと「生産性」の話をブログで書いてきていました。しかし、書籍化したのは、この2016年のタイミング。

そんな時に思い出されるのが、以前ちきりんさんが仰っていた「私が煽りたいのは、ベンチャー始めたいっていう若者もそうだけど、大企業の中でくすぶっている30代ぐらいの人たちなんだよねー。」というお話です。(※記憶が曖昧なのでこの通りの発言だったかは定かではありません)

今年は、ブラック企業問題や大手広告代理店の痛ましい事件など、大企業の労働環境が話題になった1年だったと思います。

それを受けて、大企業の就労規則などもドンドン変化してきているのが今です。

だからこそ、満を持して、今このタイミングだと判断されたのでしょう。

ちきりんさんは、本書の中で社会が急速に『高生産性社会』へとシフトし始めている」と書かれていました。僕も本当にそう思います。

大企業の就労規則が変わっていけば、世の中のマジョリティもいよいよ変化してくる。

そうすると、この流れは更に加速していくことになるでしょう。

2017年、生産性の低さで周りからおいていかれないようにしたいですね。

それでは今日はこのへんで。

ではではー!

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