ひとつずつ積み上げていくことよりも、ぶち壊すことの方が難しい。

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

自分(たち)が作り上げてきた世界観やブランド価値を意識的にぶち壊すことって、実はとっても難しいことなんですよね。

一般的に考えると、世界観をひとつずつ積み上げていくことの方が難しくて、ぶち壊すことの方がカンタンだと思われがちですが、でも本当はその反対なんです。

今日はそんなお話を少し書いてみようかなと思います。

「灯台もと暮らし」は「日本の地域特集メディアである」という期待。

たとえば「灯台もと暮らし」の「地域特集」。

1年半かけて、日本の地域に実際に足を運び、編集部が一丸となって精魂込めて作り上げてきました。

その甲斐あってか「灯台もと暮らし」と言えば、日本の「地域」の「暮らし」を取り扱っているメディアだと、認知してもらえるようにまでなりました。

でもここで、「地方創生」という文脈に引きずられてしまい、日本の「地域特集」にばかりしがみついてしまったら終わりです。

世界観やブランド価値は、あくまで手段に過ぎない。

自分たちでつくりだした世界観というのは、あくまで手段でしかありません。

「灯台もと暮らし」の本当のテーマは「これからの暮らしを考える」。

その「これからの暮らし」を「考える」ために、今は日本の地域にその手掛かりがあるのではないかと思い、取材を行ってきただけであって、日本の地域が絶対ではありません。

下記の記事で編集長の佐野も書いている通り、「これからの暮らしを考える」という軸さえブレていなければ、海外の地域だっていいんです。そこにこれからの暮らしを考えるヒントがあるならば。

参照:【編集長からの手紙】海外特集を組むとしたら、この街はどうかな in Chiang Mai, Thailand | 灯台もと暮らし

でも、どうしても世界観やブランド価値というのは、過去の成功体験にすがりついてしまいがち。

過去の成功体験を捨て去って、新しいステージにチャレンジすることというのは思いのほか難しいのです。

そこにどんな理念があって、哲学があるのか。

本当に大切なことは、そこにどんな理念があって、哲学があるのかということ。

自分たちが精魂込めて作り上げてきたものであっても、「今は違う、そうじゃない。」と思うのであれば、絶対にその再生産はしてはいけないと思うのです。

似たような話は以前、他の記事でも書いたことがあります。

「◯◯は◯◯であるべきである。」という古参ファンの期待に媚びないこと。

これだけ変化が激しい時代だと、5年前、いや3年前と同じことをしていたら、もう相手にされないということが多々あります。大きな軸足をぶらすことはないにしても、小さくピポッドはしつづけないと生き残れないのが今の世の中。

でもそこで、発信している自分の“らしさ”を失わないようにしていると、いつまでもずっと変化しないままになってしまう。

「◯◯は◯◯であるべきである。」そういう古参ファンの期待みたいなところに媚び続けてしまうと、結局誰も幸せにはなりません。

だからこそ、コンテンツに体現されているあなたらしさではなくて、あなたが下す判断の連続、その根幹の軸となっている部分の方を好きになってもらったほうが良いと思うわけです。

引用元:らしさが出てきたらぶっ壊せ!あなたが下す「判断の連続」を好きになってもらおう。 | 隠居系男子

最後に

大切なことは、自分(たち)を定義づけるまわりの声に惑わされないこと。

「本当に伝えたいこと・表現したいことは何なんだ?」と常に自分(たち)に問い続け、それを真摯に表現していくこと。

だから、「不断の努力」と「普段の努力」の関係性。という記事にも書いたように、ここにも完成形というものは存在しないのだと思います。

もし答えがあるとすれば、それはやはり、常にアップデートし続けようとするその姿勢であって、何か“一点”ではなく、その“状態”にあることなのだと思います。

そんなことを先週末、ディズニーの「ズートピア」と「ミュージックステーション」を観ながら改めて思いました。

それでは今日はこの辺で。

ではではー!

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