まだ新型iPhone買えてません、どうも鳥井(@hirofumi21)です。
昨日9月20日に、iPhone5s・iPhone5cが発売されました。昨日はテレビもネットもiPhone購入祭りで、買った人達が本当に羨まし限り…!
ただ!appleのにくいところは、新型iPhone発売と同時期にiOSのアップデートをするところで、実際に購入していないユーザーでもこの「お祭り状態」に少しでも参加できるようにしてくれるところです!
ということで今回は、新OSであるiOS7について、自分の思うところを少し書いてみます。
結論を先出ししておくと、「このiOS7こそが、appleの新興国市場拡大の最大の施策」なんだと僕は思いました。
自前のiPhone4sをiOS7にアップデート
自分が今使っている機種は、SIMフリー版iPhone4s(北京Apple Store購入)です。
これだけiPhoneの記事を連発しているから、当然iPhone5を使っているのかとおもいきや、実は4sなんです。笑
昨年の12月に中国から帰国しているんですが、その時はまだiPhone5が中国では発売されていませんでした。そう、中国は昨年まで日本やアメリカとは発売日が異なっていたんです。今年はじめてこのグループに仲間入り。
僕は、帰国後すぐにフィリピンに行く予定も決まっていたので、どうしてもSIMフリー版を手にしたく、散々悩んだのですが、Apple Storeの公式価格もiPhone5の発売の影響を受け値下げされていたので、思い切って4sを購入してきました。
iOS6時との決定的な違い
まず、何と言っても一番驚いたのが、iPhone4sで使っても何の問題もないというところ!むしろ軽い、サクサクしてる!十分使える!
iOS6が配布されたときは、まだiPhone4を使っていたので、4でiOS6にアップデートしたんですが、その時はもう重たくて重たくて・・・。2世代前のモデルに新OSを入れたので当然と言われれば当然なんですが。
正直かーなり使いづらかったです。フリーズも結構していましたし、ワンテンポ遅れて反応する感じが、イライラ度MAXでした。
2世代前のiPhone4sを残してきたappleの本当の狙い
さて、ここからが今回の本題!
今回appleは、「最新モデルから2世代前のiPhone4sも店頭販売する」という異例の決断をしています。
正直、2世代前の機種に最新のOSを入れたところで、どうせまたiOS6の時のように動作がカクカクしてストレス感じるんだろうって、ほとんど期待はしていなかったんですが、これであれば十分使える!!
むしろ、このままiPhone4sでもいいかなと思えるほど…!
iPhone5cは新興国向けの廉価版ではない。
新作発表会前、新興国向けの廉価版として登場すると言われたiPhone5cですが、実際に発表されてみると、その値段に皆が驚きました。
廉価版と言いながら、全然安くないと!そして、かなりのハイスペック!
具体的な各国の値段に関しては、この記事にまとめてあるので御覧ください。
参照:iPhone5c、iPhone5s各国のSIMロックフリー版一括購入価格をまとめてみた。 | 隠居系男子
この価格を受けて、僕がさらに書いたのがこちらの記事。
参照:iPhone5cのCはchinaでもcolorでもcheapでもなく、ChallengeのC | 隠居系男子
iOS7とiPhone4sで新興国を狙う
上の記事でも書いていますが、iPhone4sを残すといった時から、iPhone4sでも「そこそこ」使えるようにiOSが変化してくるなとは予想していましたが、まさかこれほどまで快適だとは思いませんでした。
むしろ、最初からこのOSが入っていたんじゃないかと思えるぐらいこの機種にマッチしていると思います。
ギズモードのこちらの記事にも書かれていますが、どこか可愛いんです。全体的に文字が小さくなったっていうのは皆さんお気付きだと思いますが、そのおかげなのか、おさまりがいい。
参照:【 #iPhone5s 】意外な感動が! iPhone 4s / iPhone 5 / iPhone 5sを使ってみて感じた違い : ギズモード・ジャパン
きっとappleは、iPhone4s+iOS7という組み合わせで、更に売っていくつもりなんでしょう。
日本だと気が付かない恩恵
日本では、大手通信キャリア3社の過剰競争により、既にもうiPhone5cとiPhone5sが実質無料キャンペーンを行われてしまっているので、あまり実感がわきませんが、iPhone4sがアメリカの場合だと2年縛りでタダなんです。これは、非常に大きな決断だったと思います。
この売り方を見せることによって、各国に与える影響はきっと少なくはないでしょう。
例えば、中国であれば4sの一括購入価格は現在3288元(約53,000円)で、5cよりも1,000元以上安いです。
もちろん、これでも中国人の月収からしたらまだまだ高いわけですが、キャリア販売のモノを購入すれば、データ通信の使用限度枠が設定されたSIMカードとセットで、毎月200元程度でしょう。
これであれば、本当にに欲しい人だったら毎月払っていけるはずです。
中古市場の発達
また、日本の大手3社がiPhoneの下取り価格競争をしているところを見てもわかるように、iPhoneの中古市場が更に活発化してきています。
参照:ライフスタイルを彩る「5c」、未来を映す「5s」:どちらも期待を裏切らない“正統進化”――林信行の「iPhone 5c/5s」徹底レビュー (1/4) – ITmedia PC USER
当然、日本で下取りされたものは、中国や東南アジア、アフリカなどに持って行かれ、そこで売りさばかれているわけです。
今回iPhone4sをappleが残すことによって、そのような中古市場で急激な値崩れを起こすこと無く、上手くバランスを保ったまま、これらが捌かれていくことになるでしょう。
appleが思い描いた理想形
appleの本当の狙いは「キャリア販売で実質無料・中古市場の活性化」この2つの方法でiPhoneを新興国に浸透させていくことなのではないでしょうか。
この方法であれば、当初言われていたような廉価版の形(iPhone4sを多少強化し、カラーバリエーションを増やしたような廉価版モデル)を出さなくても、十分に新興国に浸透させていくことは可能であるはずです。
そもそも、カラーバリエーションを喜ぶのは、他人とは被りたくないと思う、iPhoneが浸透しきった日本やアメリカのような「先進国」であって、発展途上国ではiPhoneはひとつのステータスなのだから、むしろブラックやホワイトで、すぐに「あ!iPhone使ってる!」ってバレるほうが嬉しい訳で…。
更に来年、再来年以降は、iPhone5、iPhone5sがその役割を担ってくれれば、型落ちさせずに良いスパイラルを作っていくことが出来ます。
もちろん、「中古ばかり流通してしまったら端末の売上を得ることが出来ないだろ!」と思われるかもしれませんが、appleのエコシステムの中に新興国ユーザーを一度取り込んでしまえば、アプリやメディアコンテンツの収入は得ることが出来ますし、「最初に買った車と同じメーカーの車をまた買ってしまう」と同じ法則で、いやそれ以上にエコシステムの恩恵が素晴らしすぎて、今後もiPhoneの新モデルを購入していってくれるでしょう。
それは、僕達日本人が、どれだけAndroidの性能が向上してこようが、未だにiPhone一辺倒なのと同じように…。
最後に
こう考えてくると、今回のappleの戦略は非常に優れいているように思えてきます。廉価版の新しいハードで新興国を攻めるのではなく、今普及しているハードを使って、中身のOSを急激に進化させて新興国を攻めるという…。
もし、本当に廉価版を出していたら、今までのiPhoneを使っていたユーザーたちがappleの哲学が失われてしまったと失望して、見切りをつけてしまうかもしれませんでしたし、これだけ生産されたiPhone4sもゴミとなり、再利用することは出来ませんでした。
今まさに市場のトップを走るiPhoneだからこそ、「どんなモデルでもいいから欲しい!」と思われるような、ある意味では殿様商売的な特権を使って、今回のこの戦略を成功させた(させていく)のだと思います。
つまるところ、やっぱり、appleはすげぇなっていうことです。
それでは今日はこのへんで!
ではではー!
鳥井弘文
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