どうも鳥井(@hirofumi21)です。
最近何か新しいことを始めるときに、まず「やるって決めること」が非常に重要だと思っています。
予定調和的にまずは始めてみて、その後様子を伺いながら核心的な部分を付け加えていくのではなく、最初から組み込んでおくこと。今日はそんな話について少し書いてみようと思います。
革新的で核心的なアイディアは、最初から組み込んでおく。
何か新しいことを始めるときに、僕らは無意識のうちにその分野の慣習に従って始めようとしてしまいがちです。
何かとってもワクワクするアイディアを思いついたとしても、まずはその分野の慣習に従ってスタートさせて、それが上手く回り始めたら新しいアイディアも一緒に実行していこうと計画を立ててしまいます。
もちろん「まずは、はじめてみる!」姿勢も重要です。しかし、それが自分(たち)にとって本当に革新的で核心的なアイディアであるのならば、はじめから組み込んでしまうべきです。
例えば卑近な例でいうとブログ。ブログは「文章」を書いて人に何かを伝えるためのツールです。
しかし、そんなブログも必ずしも「文章」が主であるべきかと言えばそうではありません。画像や動画、Vineなどが“主”で文章が“従”であっても良いわけです。実際にそれで面白いブログを書いている方もいらっしゃいます。
参照:「本当に文字って必要ですか?」メディア出身の人気ブロガーが語る「今の時代に読ませる」ための全て #ブロフェス2014 | エアロプレイン
そうゆう新しい可能性にワクワクして、それがやりたくてブログを始めるのであれば、最初から動画やVineや写真だらけのブログにするべきなんです。
まずはブログ業界の慣習に従って「文章」で何本か書いた後に、そうゆう新しいことにチャレンジしていこうということはしてはいけない。
それはなぜか?その主従関係が変えられなくなるからです。それは、上手くいけばいくほど変えられなくなるものです。ブログであれば、自分一人の断腸の思いで決断することで変更できるかもしれませんが、複数人で運営しているものであればなおさら変更は難しくなってきます…。
だからこそ、自分(たち)にとって革新的で核心的なアイディアであれば、その分野の慣習が何であろうとスタート時から組み込んでおくべきなのだと思います。
下北沢のイケてる書店「B&B」はなぜ毎日イベントを行えるのか?
最近この話を一番強く実感したのが、「B&B」の事業方針です。
「B&B」では毎日トークイベントを行っています。従来の書店の慣習に従えばこれは不可能なことでした。しかし、最初から組み込んでしまうことで、それを可能にしたのです。「B&B」の設立背景を語った以下の書籍から少し引用してみましょう。
新刊書店で、著者を招いてサイン会やトークイベントなどを開催することは、それほど珍しいことではありません。ですが、それを「毎日やる」という話をすると、当初は色んな人から「そんなことができるわけない、週に1回でも大変なのに」と言われました。しかし実際にオープンしてからは、今日まで毎日欠かさず開催していて、連続講座も入れると最初の1年で386本を数えました。
(中略)
なぜ「できるわけない」ことができるのでしょうか。まず大前提として、毎日イベントを開催すること自体を、この本屋の仕事のひとつとして「最初から組み込んでいる」というのは大きいと思います。
ふつう新刊書店においては、日常的な業務はあくまで本を売ることで、イベントはその延長にプラスされる、非日常的な業務です。(中略)開催する書店や企画に協力する出版社は、あくまでPRという位置付けで「本が売れればOK」という考え方でやっている。これではたしかに週1回でも大変です。毎日なんてできるわけがありません。
一方、B&Bのイベントは、1500円+ワンドリンクオーダーを基本とした、有料のイベントです。(中略)B&Bがイベントごとに予算を組み、出演者のギャラを支払い、企画と運営を行います。
当然、予定していた集客ができなければ赤字になりますが、越えれば利益になります。ブッキングを統括する担当者はいますが、企画はスタッフ全員でやっています。あくまで、本屋としての仕事の一環だからです。そのことが日々の業務的にも収支計画的にも、最初から組み込まれている。
最後に
もしB&Bがはじめからイベント事業を組み込んでいなければ、絶対に毎日イベントなんて行うことはできなかったでしょう。
でも始める段階で「毎日やる」と決めてしまい、事業の中に組み込んだ。だからこそ、それを毎日実行することができて、従業員も一丸となって当然のように仕事として取り組むことが出来た。
何か新しいことを始めるときは、まずは本当にやりたいことを組み込んでしまう。それが従来の慣習の主従関係に反していても、本当に自分(たち)がやりたいことであれば気にせずに組み込んでしまう。そうすることで、あとはその枠を埋めることだけに没頭すればいい。
…それにしても、アイデアインクの本は面白い。ブログを読んでいるかのごとく気軽に読めてしまうのに、1冊のハードカバーの本を読んだ時と同じぐらい考えさせられてしまうのがスゴいです。
気になる方はぜひ手にとってみて下さい。もちろんKindle版もあります。
以前「佐久間裕美子著「ヒップな生活革命」を読んで。僕らはもうアメリカの真似をするべきじゃない。」という記事の中で紹介した以下の書籍もオススメです。
それでは今日はこのへんで!
ではではー!