部下から「私はそれをやりたくありません」とハッキリ言われるのが、良い上司。

人に業務をお願いする立場、いわゆる上司のような立場になってくると、部下から「なんでもやります!」と言ってもらえる関係性をつくれていることが、良い上司だと思いがちです。

でも、それはきっと間違いで、いかに「私はそれをやりたくありません」とハッキリ言える関係性を作れているかどうかの方が重要になってくる。

今日はそんなお話です。

部下の意志を尊重したら、業務は回らなくなる。

「そんなこと言ったら、業務が回らなくなるじゃないか!」と思う方もいるかもしれません。

そうなんです、自分が思っていた通りに業務は回らない。

でも、それでいいんだと思います。

きっと今までが異常だったんです。あまりにも個人の意志が尊重されなさ過ぎた。

「対価(給与)を支払っているんだから、四の五の言わずに、いいからやれ」と言えてしまう関係性になっていたのが、今までの上司と部下の関係性です。

でもこれからはその逆で、「私はそれをやりたくありません」という意見を受けた上で、それでもどうやってまわしていくのかを考えること、それこそが上司の役割になるんだろうなあと。

関わっているひとたちのやりがいと、会社の理念を同時に達成する。

思うに、既に決まった事業計画に従って、一点突破をしていく、そんな優秀な上司像はAIの方がこれからは得意になるはずです。

以前書いた、「エンジニアリング」と「ブリコラージュ」の話にも近いと思います。

参照:ボトムアップ型のDIYでつくりだす。なぜブリコラージュ的な発想が、いま重要になってきているのか? | 隠居系男子

今後、上司がやるべきことは、それぞれのメンバーの「やりたいこと」と「やりたくないこと」をしっかりと把握した上で、関わっているひとたち全員のやりがいと、会社の理念を同時に達成する、そのための道を探すことが主な業務になるんだと思います。

そんな針の穴に糸を通すような指揮監督が、これからは求められる。

そうなるときっと、「今夜はみんなでカレーを作ろうと思っていたけれど、やっぱり今夜はおでんにしようっか!」みたいな柔軟性も必要になってくる。(※比喩です)

最後に

もちろん、それぞれの意志を尊重し始めたら、そもそものメンバー構成から考え直す必要だって出てくるかもしれません。

絶対にカレーを作らないといけない夜だって、出てくるわけですからね。

その時に「今、カレーが作りたい!」と思っているカレー大好きなメンバーを、社内外からアサインすることができるようになることも上司の役割です。

そうなってくると、会社内だけにとどまっていてはいけないんだってことも理解してもらえるかと思います。

なんだか漠然とした話になってしまいましたが、僕はそんなふうに考えています。

今日のお話がいつもこのブログを読んでくださっている方々にとっても、何かしらの参考になったら幸いです。

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