「客観的な正解」や「社会的な正しさ」を求めすぎたがゆえに、何が正解なのかわからなくなってしまって、いつも自信がないという状態に陥っている若者をよく見かけます。
一方で、自分の好きなことに徹底的に振り切った結果、自分と価値観が異なる人間をいつも見下してしまっている若者もいる。
そんな状況下の中、昨日のSUSONOのイベントで歌人・穂村弘さんの質疑応答が本当に素晴らしかったのでご紹介しておきます。
昨日のイベントで穂村弘さんの質疑応答が素晴らしかった。以下要約。
Q.「自分の感覚が一般とズレていて悩んでる」
A.「メジャーな感受性や、メジャーな感覚の人たちを憎まない、見下さないほうがいい。マイノリティの自分の方が偉いと思うな。どうしても人は、そう思ってしまいがち。特に青春時代は」— 鳥井 弘文 (@hirofumi21) 2019年6月10日
「自分が何に心が震えているか」に目を向ける。
思うに、若いひとは「自分は何に心が震えているか」に素直に目を向ければいいと思うんです。
だから、全員平成生まれの「新・灯台もと暮らし編集部」のメンバーが「君は心ふるえているか?」というテーマを持ってきてくれた時は本当に心の底から嬉しかった。
参照:灯台もと暮らし[もとくら]|君は心ふるえているか? – 「灯台もと暮らし」はリニューアルいたします
「そうそう、これです…!」と。
時代が平成から令和に移り変わり、従来の組織や仕組みが終焉を迎えようとしている中、これからの時代を生きるのは自分たちなのだから、その価値基準だって自分たちで創り出していいと思います。
一番優秀なのは、いつの時代だって後輩なんだから。
先輩と後輩、どちらが優れているかは、世の中の真理としてもう確実に決まっていて、先輩が劣っており、後輩の方が優れています。だからこそ、社会は常に進歩発展してきた。一方、それ故に後輩は自発的に先輩を敬う必要もある。ただ、一番してはいけないことは先輩が後輩に敬うことを強要することです。
— 鳥井 弘文 (@hirofumi21) 2019年2月2日
平成生まれの社会人のバイブルは「マンガ」。
その時に大切にすることは、過去に忖度しすぎることでもなく、未来を憂うことでもなく、いま自分自身が何に「心震えているか?」だと思います。
先週末、長田さんとりょうかんさんが僕の目の前でマンガについて熱く語ってくれたときも、同じようなことを思いました。
付き合いの長いおふたりですが、あんなにおふたりが何の迷いもなくまっすぐ話す姿は初めて観た気がします。
「人生で大切なことをマンガから学んだ」と思うのなら、それを堂々と語ればいいんだと思います。
上の世代のひとたちが、『孫子の兵法』とか『ドラッカー』とか、そんな堅苦しい書籍名ばかりあげるからと言って、それに従う必要も全くない。
自分はマンガで大切なことを学び、それを自分の人生に活かしていきたいと思うのなら、素直にそうすればいいと思います。
もちろん、そのときに、自分とは価値観が異なるひとたちのことを見下す必要もまったくない。
淡々と、自分の「心震える」に忠実であればいい。
最後に
僕自身は、そんな若いひとたちの姿を全力で応援をしたいと思っています。
なぜなら、平成生まれ、昭和生まれ、どちらの気持ちもよく分かるから。
今日のお話が、いつもこのブログを読んでくださっている方々にとっても何かしらの参考になったら幸いです。