昨日のブログでもご紹介した投資家・藤野英人さんの「投資バカの思考法」という書籍。
実はもうひとつハッとしたお話がありまして。
それが今日の題名にもあるとおり、「不均衡」についてのお話です。
「不均衡が実は均衡をもたらす」
さっそく引用してみましょう。
投資の世界に25年間、身を置いていますが、私よりも優秀でありながら、姿を消したファンドマネジャーをたくさん見てきました。
どうして、彼らは消えてしまったのか。どうして、彼らよりも劣る私が生き残っているのか。それは、私自身が未完成で、不完全だからです。
(中略)
「不均衡が実は均衡をもたらす」という考えは、家康の独自の理論というわけではなく、古来からあったと思われます。というのも、縄文時代に作られた土偶には両手、両足が完全な姿のものは少なく、長さが違ったり不均衡であったりしています。
このことから、縄文時代にも「完成は崩壊の始まり」という思想があったのではないかと考えられています。大昔の日本人が、そんな哲学をもっていたというのは、なんだかすごいと思いませんか?
「完成と同時に崩壊がはじまる」という考え方は、私の価値観のひとつでもあります。
完成形はマンネリを生む。
いかがでしょうか?
僕はこの部分を読んだ時に膝を打ちました。
不均衡な状態のときって、やっている側はもう必死です。少しでも早く完成形に近づけたいと願っているはず。
でも実際に完成形に達してしまうと、なぜか崩壊が始まってしまうんですよ、不思議なことに…。
きっとある種のマンネリを生むからなのでしょう。
僕自身も過去の経験から、痛いほどこのことを実感してきました。
期待をマネジメントすること。
健全な投資や発展って、健全な「期待」から始まります。
つまり、期待をうまくマネジメントすることができると、健全に発展していくというわけです。
もちろん期待なので、アンコントローラブルな面も大きいですが、だからこそこれからは「期待のマネジメント」がとても大切になってくる。
それは、なぜか?
誰もが投資を受ける対象になりうるからです。(誰もが投資をする側になることもまた然り。)
この点、昨日のイケダさんのツイートは僕も同意です。
これからは期待をどうマネジメントするかが重要になるんだろう。上場企業とかでは当たり前の話なんだろうけど、トークンエコノミー時代には、これが未上場の企業や個人にも降りてくる。
— イケダハヤト (@IHayato) 2017年8月29日
これは本当にそのとおりだと思うなあ。期待をただ上げるんじゃなくて、マネジメントすることが重要。 https://t.co/zpsLj0y4pY
— 鳥井 弘文 (@hirofumi21) 2017年8月29日
最後に
不均衡な状態から「期待」は生まれるんだと思います。
だからこそ、そんな「不均衡な状態」を楽しみつつ、常に新たな不均衡な状態を追い求めながら、「期待」を生み出していくことが大切なんだろうなと。
まだまだ上手く言語化できていませんが、これからとっても大切になる考え方のような気がしているので、今日書き残しておきました。
いつもこのブログを読んでくれている方々の何かしらの参考になれば幸いです。