どうも鳥井（@hirofumi21）です。

昔の「コーヒーハウス」のような場所として、いま「サードウェイブ」という流れが世界的に注目を集めています。

「人が集まる場所」としての、コーヒーが飲めるお店です。

今日は、コーヒーの役割を改めて再認識しつつ、日本における”ソレ”とは何なのか、そんなことについて少し書いてみようと思います。

WIRED（ワイアード）VOL.12 コーヒーとチョコレート

まず、コーヒーとはどんなものなのか。そしてそのコーヒーを媒介にして今どんな流れが起きてきているのか。『WIRED』若林編集長の文章がとてもわかりやすかったので少し引用してみます。

コーヒーが、その本質において一種の覚醒剤で、常習性のあるソフトな麻薬だとするなら、カフェがその発生当初から当局・権力の目の敵にされてきたことは、それだけで説明がつく。

けれども、カフェやコーヒーショップが酒場と決定的に違うことがあるとすれば、そこでひとは正体を失うのではなく、文字通り覚醒してしまうところで、そうであるがゆえにコーヒーはさらに権力にとって危険なものとなる。

多種多様な人がそこにより合って情報を交換する。そしてそれについて会話する。断片化されていた情報が、整理された思考として編成される。支配するがわからしてみれば都合の悪いことだ。

民衆はむしろ、現実から目を背けて酩酊してくれていたほうがはるかに好都合。しかし、コーヒーは逆の作用をもたらす。コーヒーは、そういう意味において、常に半社会的な存在であり続けてきた。

反社会的というのは、批判的ということだ。しかも人を覚醒させながらもハイにしないのがコーヒーの持ち味。コーヒーの批判力は、あくまでもクールだ。熱狂は似合わない。であるからこそ、カフェは、文学、音楽、科学の揺藍地となりえた。

（中略）

デジタルテクノロジーがあらゆる人の手に渡っていく中で、社会を革新していく主体は国家、大学、大企業といった大組織から、個人、もしくは小さな組織へと着実に移りつつある。

そのとき、新しい思考をもたらす媒介としてのコーヒー・カフェをいま以上に望むことになるのだとすれば、そこで皆が求めるのは、産業化されたコーヒーチェーンではないはずだ。ニューヨークのインディペンデントなカフェの数は既に大手チェーンんお店舗数を上回っている。そんなことを教えてくれたのは、スクエアのジャック・ドーシーだった。

「サードウェイヴ」と呼ばれるトレンドの真相はおそらくこんなところにもある。「サードプレイス」と呼ばれる社会学の概念とも何処かで通じ合っていることだろう。

大きな時代の変革期にあって、社会は現状の課題を乗り越えてゆくためのアイデアとイノベーションを必要とし、そのプラットフォームとして、人が、社会が、クールな覚醒をコーヒーに求めるのであれば、コーヒーもまた原初にあった批判精神と独立心とを取り戻さねばならない。

コーヒーを媒介にした、クローズドな空間。

ネットによってこれだけ世の中がオープンになった寄り戻しで、次はクローズドなコミュニケーションが盛んになっていくことは、間違いありません。

感度の高い若い子たちや、マイルドヤンキー的な直感で何事も決めていく人々がLINEのようなクローズドな空間でのコミュニケーションに一気に舵を切っていることを考えれば、その流れがロジックを飛び越えて世の中の気分までに昇華していることは明らかです。

そこから更にクローズドな空間を求めるようになれば、そもそもネットから離れるという選択肢も十分にあり得るでしょう。

だからこそきっと、これからの大切な事は”オープンな密室”で決まっていくのではないでしょうか。

最近良く思うのは、日本においての”ソレ”は何なんだろうと。もちろん既にコーヒーの「サードウェイヴ」は日本にも上陸しており、このブログでも昨年取り上げました。

参照：BRUTUS特別編集『おいしいコーヒーの進化論。』コーヒーで大切なのは豆と人。 | 隠居系男子

ただ、日本がもともと持ち合わせている「日本らしさ」の中にそれは存在しないのかなって。一瞬、「茶道かも？」とも考えたのですが、茶道は権力側が利用してきたモノで、上記のコーヒーの復権とは完全に似て非なるものな気がします。

参照：千利休が現代を生きる上であまりにも参考になるので、誰にも教えたくない。 | 隠居系男子

最後に

日本的なモノの中で、このコーヒーに匹敵する役割を担ってきたものというものは何だったのか、過去に戻りつつ、更に新しいイノベーションをもたらす可能性があるモノは何なのか。それについて探っていきたいなーと思っています。もちろんコーヒーも好きなので、その流れも見守りつつ…。

「日本においては、きっとこれじゃないか！？」とか、「日本では、一部でこうゆう流れが起きつつあるよー！」っていうの情報をお持ちの方はぜひ教えてください。

それでは今日はこのへんで。

ではではー。