地方で尖ったイベントを開催したほうがいい理由。

うちの会社でも地方でイベントを行う機会が増えてきいました。

たとえばウェブメディアの最前線で活躍する方々をお呼びした「鳥取メディア研究部」だったり、同じく鳥取で開催した「VALU勉強会」だったり。

また、「灯台もと暮らし」編集長である伊佐知美が日本全国のイベントにご招待していただく機会も増えてきました。

自分たちがこのような地域のイベントを開催する場合は、あえて少し尖った内容にしようと心がけています。

それはなぜか?

今日はそんなことについて少し書き残しておこうと思います。

「ひとりの人の話を聞き、刺激をもらい、互いに考えることはとても有意義な時間。」

このブログを読んでくださっている方々は既にご存知の方も多いと思いますが、新潟県南魚沼市に「里山十帖」という人気のお宿があります。

里山十帖では、各回の最前線で活躍する方々をお招きして、定期的に少し尖ったイベントを開催しているそうなのですが、そのイベントが毎回好評のようです。

その理由が、「里山十帖」を立ち上げた岩佐十良さんが書かれた「里山を創生する『デザイン的思考』」という書籍の中に書かれてあったので、まずはこの本から少し引用してみたいと思います。

このイベント(里山十帖で行うイベント)が非常に面白いのが、東京など都市部のイベントでは考えられない多種多様な人たちの交流が生まれること。

東京でデザイナーが講演を行うと、参加者のほとんどが業界関係者になるのに対して、『里山十帖』のイベントにはいままでデザインという言葉にまったく興味のなかった大工さんやお弁当屋さん、はたまた地元の司法書士さんとか、旅館の経営者、観光協会の職員、市役所の職員もいれば、市議会議員や農業生産者もいて……と職業や価値観、生活様式で定義することのできないさまざまな人たちが集まるのです。

集まる人々に共通するのは、「地域を良くしたい」「地域を変えたい」と思っていること。そんな人たちが集まり、ひとりの人の話を聞き、刺激をもらい、互いに考えることはとても有意義な時間だと思うのです。

いかがでしょうか。

僕自身も地方のイベントを実際に経験してみて、本当にそのとおりだなあと感じています。

「鳥取メディア研究部」でも、鳥取のメディア関係者だけでなく、実際に色々なジャンルで活躍する方々が集まってくれています。

学生さんだったり、個人でお店を経営している方だったり、行政の方だったり。

先日、参加者の方が書いてくださった下記の記事を読んでもらえると、その温度感がとてもよく理解してもらえるかと思います。

「地方でハイコンテクストのイベントをやっても意味がない」は本当か?

でもこういう話をすると、「そんなハイコンテクストなイベントを地方でやっても、地方の人は理解できないだろ!」という批判がすぐに飛んできます。

僕は、この批判に対しては少し懐疑的で、実際に開催してみると東京や首都圏と遜色ないレベルで皆さんちゃんと理解してくれます。

そして、もし理解できない部分が多少あったとしても、それはそれでいいと思っています。

なぜなら、それでも地域に暮らす方々は何かしらのヒントを手にしているから。

同じく、「里山を創生する『デザイン的思考』」に共感する話が書かれてあったので、引用してみます。

参加者に感想を聞くと、「いやぁ、今日のデザイナーさんの話はまったくわからなかった」と始まりながらも「でもあの話は面白かったよな。ありゃ参考になるかもしれねぇ」と、わからないと言いながら、確実になにかへのヒントを得ています。

1度や2度でなにかが変わるとは思っていませんが、1年、2年と重ねるごとに、化学反応が起きるかもしれません。

最後に

先日のブログにも書きましたが、地域で開催するイベントでゲストと参加者が共有すべきは具体的なノウハウではなく、ワクワクのほう。

そして、そのイベントから生まれていくコミュニティの構築や、既存のコミュニティとの接続の方がよっぽど大切です。

参照:「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」のその先へ。 | 隠居系男子

だからこそ、地域ではなるべく尖ったイベントを開催し、その土地で最前線で活躍する人たちが集まる空間を作り出し、そのワクワクを共有していったほうがいいと僕は思います。

ゲストの方々にも、その地域のことやその土地に暮らす人々のことを知ってもらう。

そうやって県外と繋がる機会を積極的に創出していったほうが地域にとっても有益だと思いますし、確実に次のアクションへと繋がっていくはずです。

最後に

灯台もと暮らし」も、ここから次のステージに入っていく段階で地方のイベントにも積極的に関わっていきたいと思っています。

もしご招待いただける地域などありましたら、お気軽にご連絡ください。

お問い合わせ|株式会社Wasei

一緒に楽しいことを仕掛けていきましょう!

[追伸]
発酵デザイナー・小倉ヒラクさんの出版記念ツアーの成功事例も、とても参考になると思います。ぜひ合わせて読んでみてください。
【発酵文化人類学】全国縦断55ヶ所、2000人に本を届けた出版ツアーの成果発表! | hirakuogura.com

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