最近、「自分たちのブランドはやらないんですか?」って聞かれる機会が増えてきました。
僕の答えは以下のツイートにある通りです。
たまに「ブランドはやらないんですか?」と聞かれることもあるんですが、自分たちのブランドを立ち上げるつもりは今のところありません。やっぱり僕は“餅は餅屋”だと思っていて、僕らはあくまでメディア屋さん。今回みたいなコラボは積極的に仕掛けていこうと思いますが、自社ブランドはやれません。 https://t.co/yuem2rK9En
— 鳥井 弘文 (@hirofumi21) 2018年9月12日
今日は、この内容にもう少しだけ補足をしておこうかなと。
世の中には良いものを作り出せるひとが溢れてる。
そもそも、こんなに良いものをつくり出すひとたちが世の中に溢れているのに、わざわざ自分たちでゼロからブランドを作り出す必要なんてないと思っています。
post amenitiesより、良いTシャツは作れないし、
IKEUCHI ORGANICより、良いタオルは作れないし、
EVERY DENIMより、良いデニムは作ることはできない。本気でそう思っています。
それよりも、僕らがなすべきは、そんな素敵なブランドと互いに手を取り合いながら、彼らの魅力を伝えること。
そうやって、世の中がより良い方向に進むように“発信”を通して貢献していくことなんだろうなあと思うのです。
僕らが売れるものをゼロからつくろうとしたら、中身がスカスカになる。
それでも一般的にメディアやセレクトショップが、自分たちのオリジナルブランドを立ち上げようと思う動機ってたぶん、そのほうが「利益率が高い」とか「制約なしに、自分たちが好きなものを作れる」とかだと思うんですよ。
メディアやセレクトショップは、お客さんとダイレクトに繋がっているからこそ、そんな商品をつくったときの効果があらわれやすいのも事実です。
ただし、「ものづくり」の本質ってきっとそうじゃないと僕は思っています。
確かに、そうやってできたものは“売れる商品”としては、とても優れたものになるとは思います。
でも、中身がスカスカになる。
ここでいう中身とは、商品に込められた思想や哲学のことです。
それはきっと、ものづくりに対するベクトルが逆だからなのでしょう。
メディアやセレクトショップがオリジナルブランドをつくるとき、どうしてもマーケットドリブンになりがち。
それは今の自分の思考回路を振り返ってみても、強くそう思います。
だからこそ、そうやって作られたオリジナル商品って、あくまで汎用型アイテムに留まってしまうんですよね。
でも、僕らが本当に届けたいのは、そんな汎用型の劣化コピー版ではなくて、思想や哲学がしっかりと伴った本物であり、それをより多くの人に知って欲しいがために、メディアをつくっているわけです。
逆に言えば、そんな彼らの想いをちゃんと発信してお手伝いすることができる、それこそが僕らの強みだと信じています。
最後に
他社(他者)と協業をすることって、本当に面倒なことの連続です。
コミュニケーション面も含めて、骨が折れる作業ばかりです。
でも、そこでグッと堪えながら、ギリギリまで両者の思想を対立させつつ、ある種の制約の中で“新しい何か”を生み出すこと。
それが、本当に心からワクワクすることができるものを作り出すことに繋がっていくのだと思います。
少なくとも今の僕はそう考えています。
いつもこのブログを読んでくださっている方々にとっても何かしらの考えるきっかけになると幸いです。