どうも鳥井(@hirofumi21)です。
なんかふと、「もう東京にオフィスとかいらないわ」と思ってしまった。いらないんじゃない?
— くいしん (@Quishin) 2016年7月19日
いらないと思うよ https://t.co/UnOVVbrqss
— 佐野知美 (@tomomi_isano) 2016年7月19日
いつもこういうツイートを見つけるたびに「人の苦労も知らないで…!」って思うわけですよ。笑
でもやっぱり「僕らのようなメディアを運営している会社に、本当に東京オフィスは必要なんだろうか?」は一考の価値ありだと思っています。今日はそんなお話です。
問題は「東京での打ち合わせ」。
で、やっぱり考えてみると、問題は「東京での打ち合わせ」なんですよね。
今日から編集部メンバー全員が宮崎県に取材へ行っているので、東京に残っているのは自分ひとり。
僕が東京にいてもいなくても社内的には大して変わらないので、関東近郊の温泉宿にでも行って、一人合宿も兼ねたノマド生活を送ろうと思ったんですが、カレンダーを見てみると、毎日東京で打ち合わせやイベントが入っている。
今のところ、3日間連続で東京から離れられないのが現状です…。
東京近郊在住や、2拠点居住という選択肢。
さて、この「打ち合わせ」問題の解決策の一つが、打ち合わせの時だけ東京に出て来るということだと思います。
具体的には、関東近郊の逗子とか山梨とかに住んで、東京で打ち合わせの予定があるときだけ出向いてくるという働き方です。
実際に、「髪とアタシ」のミネシンゴさんや、発酵デザイナーの小倉ヒラクさんなどは、まさにこのスタイルです。
【夫婦対談】出会い、暮らし、一緒に仕事もするふたり。逗子の夫婦出版社「アタシ社」|前編 | 灯台もと暮らし
【第1回 灯台もと倶楽部】逆境フェチな人がローカルで国づくりができる?ヒビノケイコ×小倉ヒラク対談 | 灯台もと暮らし
ただし、お二人にとっては、逗子や山梨という土地が自分にとって最高の土地だからという理由で住み続けていらっしゃいますが、この土地にそれほど思い入れがない者からしてみれば、やっぱりそれも「東京近郊」という距離的な制限に縛られているのは間違いありません。
また、2拠点居住という選択肢もありますが、それも1拠点は東京(近郊)に置いているという時点で、東京に縛られている証拠です。
じゃあ本当の意味で東京に縛られず、東京からオフィスをなくすためにはどうすれば良いのでしょうか?
東京からオフィスをなくすためには「突き抜けること」。
こんなこと言ったら元も子もないんですが、その方法は間違いなく「突き抜けること」だと思います。
距離的な障害があったとしても、打ち合わせに参加して欲しい、会いに行きたいと思ってもらえる人(チーム)になること。
具体的には、ハングアウトなどを使ったオンライン上での打ち合わせでもOKと思ってもらえるようになるとか、交通費と時間をかけてでも会いに行って打ち合わせしたいと思われるようになることです。
高知県嶺北地方に住んでいるブロガーのイケダハヤトさんや、ヒビノケイコさんなんかはまさにそうですよね。
【高知県嶺北・本山町】イケダ夫妻・ハヤト「あなたがいないと今の僕はいない」【夫婦対談】前編 | 灯台もと暮らし
【かぐや姫の胸の内】自分の"ぽっちり"を知ろう。ヒビノケイコの日々が気付かせてくれるもの|高知県嶺北・土佐町 | 灯台もと暮らし
(余談ですが、なぜ地方在住で突き抜けている人たちは、シンゴとかヒラクとかハヤトとかケイコとか、カタカナの名前の方が多いのでしょうか…笑)
あとは「灯台もと暮らし」の企業特集を組ませてもらった、群言堂さんなんかもまさにそう。
群言堂さんは自然と訪れたくなるようなクニづくりをしている場所です。
今、私は何を継げるか?【島根県石見銀山・群言堂】特集、はじめます。 | 灯台もと暮らし
何度も訪れてもらうためには、クニとしての魅力が必要。
確かに、個人の魅力だけでも、1回はその場所に訪れてくれるとは思います。
しかし、再訪したいと思ってもらえるためには、やはりその土地のクニづくりが重要になってくる。
RPGをやったことがある人にはよく理解してもらえると思いますが、何度も訪れたくなるクニって間違いなくありますよね。
どれだけ個人として突き抜けている仙人が山奥の洞窟の中に住んでいたとしても、そこにクニとしての魅力がなければ、再訪したいとは思いません。1回行って終了です。
群言堂さんのある大森町は、僕もまだ行ったことがないのですが、話を聞く限り、何度も訪れたくなるクニとしての魅力がそこに体現されているようです。
訪れるためのフネをつくることも、解決策のひとつ。
一方で、そんなクニをいくつも横断できるようなフットワークの軽さを持つことも、東京にオフィスを持たないための一つの解決策になると思います。
東京も含めた複数のクニへ、いつでも訪れられるようなフネ(船)をつくる。
フネとカタカナで書く意図は、実際の箱物ではなく、その仕組みづくり(ネットワーク)に主眼を置いたほうが良いと思っているからです。
具体的には全員がバラバラになったとしても組織として成り立つネットワークを構築すること。ITを最大限駆使して、いつでも連携を取れるようにしておく必要があると思います。
また、チームの場合はそれぞれの能力が属人的でありながらも、どのメンバーがその土地のお客さんのもとへ訪れたとしても、十分に対応可能な能力を一人ひとりが持ち合わせていること。(知識とか知恵の部分の話です)
あとは意外と、健康な身体とそれを支える体力も地味に重要になってくる気がしています。
そして最後に、何よりも大切なのは、乗組員同士の信頼関係。
仕事上の信用を超えた信頼関係が互いの間に存在しなければ、荒れ狂う波の中ではやはりすぐに沈没してしまうでしょう。
最後に
後半はかなり抽象的な話になってしまいましたが、東京にオフィスを持たずに済むためには、やはり訪れたくなるクニをつくるか、訪れるためのフネをつくるか、そのどちらかしかないと思います。
何度もこのブログでも触れてきた「豪族2.0」」の話で言えば、豪族になるか海賊になるか、その二択であるということです。
雑誌「TURNS」連載第6回 発酵デザイナー・小倉ヒラクさんに「これから地方を盛り上げる豪族2.0」について聞いてみた。 | 隠居系男子
今日の妄想話が、東京脱出を考えている方々の何かしらの参考になれば幸いです。
それでは今日はこの辺で。
ではではー!