上司が若手社員のSNSに、企業PRをシェアさせるのはパワハラだ。

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

さて、以前書いた「「男子の女子化」という気色悪さと、88年世代の定め。」という記事に従い、今日も世代間ギャップについてひとつ書いてみようかなと。

今、日本中の至るところで起きているだろうと予想される、自社のPRを社員のSNS上でシェアさせようとする行為。

「オウンドメディア運営、SNS露出が重要だ!」と叫ばれている昨今、どこの会社も他社に遅れをとるな!と躍起になっているところだと思います。

しかしそんな中、上司から部下に対して「Twitterやってる?facebookやってる?この内容でシェアしておいてー!」という言動は、完全なるパワハラだと個人的には思っています。

昭和世代の方たちとデジタルネイティブ世代の間で、ここに完全なる世代間ギャップがあるだろうなーと思うので、傍から眺めていて思うことを今日は書いてみようかなと。

SNSとリアルの逆転

ITジャーナリストの佐々木俊尚さんが最近よく仰っていることなのですが、「今の時代は、SNSを中心にお互いが透明化され、可視化されている時代だ」と。

自分自身の情報発信や自己表現というのは、すべてインターネット上で出来てしまう。だからこそ、リアルの場で今まで重要だったファッションなどが全く重要視されなくなってきており、ノームコアなどが流行ってしまっていると。

ファッションにお金をかけて第一印象を良くしたところで、日常でカップラーメンを食べていたら、それがfacebookを通じてバレてしまう時代。

第一印象や自己表現の場が、「ネット>リアル」になってきているので、どれだけ着飾っていても対相手に対してはそこに意味は無く、それよりも”日常”をどれだけ健全に送っているかを示せる方が重要であると、佐々木さんは主張しています。

詳しくは以下の記事で言及している『簡単、なのに美味い! 家めしこそ、最高のごちそうである。』に書かれているので、ぜひ読んでみてください。

参照:「ロリータ」にみる、本当のライフスタイル提案とは何か。 | 隠居系男子

個人のSNSのタイムラインは、その人の外見そのもの。

さて、この主張を逆の方向から考えてみると、今のSNS上のタイムラインというのは、過去における「洋服」や「髪型」なんかと同じぐらい重要だっていうことになります。

つまり、今の時代においては、個人のSNSのタイムラインは、その人の外見そのもの。

そこに、本人が好きでもない内容をシェアしてくれ!と強要するのは、「好きでもないダサいTシャツを着て、町中を歩き回れ!」って強要しているのと同じこと。

もし会社のPRにために、「お前はうちの社員なんだから、シェアしておけ!」と強要すれば、「企業のロゴが入ったTシャツを、あたかも自分が最高にお洒落だと思っているかのごとく着こなして、町中を歩き回れ!」って強要しているのと同じなわけです。

こうやって考えてくれば、それがどれだけ異常なことなのか、分かってもらえると思います。

しかし、そこは理解していない上の世代の方たちが非常に多い気がします。

「所詮ネットだろう」と高を括って、自分たちのSNS運用とデジタルネイティブ世代のSNS運用が同じだと思い込み、若手社員に提案してしまっている人が非常に多い。ここにすごくギャップがあるなと…。

最後に

もちろん、会社の情報をどんどんシェアしてくれる若手社員もいるでしょう。しかし、そこは社員個人個人の判断に任せるしかなくて、絶対に強要してはいけない。

今後、SNSがもっと生活に浸透してくれば、これが法的にパワハラ認定される日も絶対にやってくるでしょう。

デジタルネイティブ世代の若手社員と良好な関係を保つためにも、昭和世代の方たちはぜひこの辺りは気をつけたいところです。

それでは今日はこのへんで。

ではではー。

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