編集女子イベント_キリンオフオワイト

【寄稿】写真が撮れてこそWebライター!本気でライティングを仕事にしたい人のための写真術

どうもタクロコマ(@takurokoma)です。

この記事では、プロのカメラマンでも素人のブロガーでもなく、Webライターを生業にしている人に向けて、取材で活きる写真の撮影、画像編集、入稿方法を余すことなく紹介します。

そもそもこの記事を書くきっかけは、最近の「灯台もと暮らし」ではWebライター向けの記事がよく読まれているからです。Webライターにとって「わかりやすい文章を書ける」ということは、必要不可欠なスキルです。それに加えて、写真を扱うスキルを最低限身に付けておかないといけません。最近のライター募集には、写真を扱うスキルが必須項目として上げられていますよね。

しかし現状は、「カメラを持っていない」「買ってみたけど、なんとなくそれっぽく撮っているだけ」という人が多いのではないでしょうか。取材で撮影した後、編集してWebに適した入稿ができないなら、仕事はもらえなくなると言っても過言ではないと思います。

ぼくは「cakes」の編集インターン、「nanapi」の編集アシスタント、「MATCHA」の編集をして、現在は「灯台もと暮らし」や他の媒体で編集、執筆をしています。いろんな媒体に携わらせてもらうことで得た学びや気づいたことはたくさんありました。

写真への理解不足や、質の粗さが目立つためにせっかくの良い文章をダメにしてしまっているWebライターが多いということ。

もしかして自分のことかな?とピンとくる方は、「プロのWebライターとして取材し、入稿するまでの写真術」として参考にしてみてください。

[2017年6月7日 追記]
本記事の大幅改定刷新版がnoteの有料記事で販売開始しました↓
2017年版「ウェブライターのための写真術」の有料noteが公開されました! | 隠居系男子

目次

1:撮影前に準備すること
-誌面・レイアウトを決めていこう
-SDカードを容量をチェック
-バッテリーは予備があるか確認する

2:撮影場所を選び方
-自社に来てもらう、他社に行く場合
-カフェなどの公共場所になる場合
-どの位置に座るか
-屋外の場合

3:構図の基本
-三分割構図
-縦・横
-引く・迫る

4:最低限撮っておきたいカット集
-インタビュー
-人を撮るポイント
-対談
-店舗
-グルメ
-イベント

5:撮影前の心構え
-相手を安心させる
-もたもたしないでサッと撮る
-いつもより声は大きく
-撮影は10分経ってから
-遠慮はしちゃダメ
-会話が盛り上がっている瞬間を逃さないように

6:声のかけ方
-指示すると安心する
-素直に思ったことを伝える

7:データ保管方法について
-取材を終えたらバックアップ
-「Google Photos」がおすすめ

8:選ぶとNGになる写真とは
-キモい写真は選んじゃダメ
-顔の一部が切れている写真
-ピントが合っていない写真

9:必要な機材を揃える
-取材に必要な撮影機材一覧
-おすすめのカメラ
-レンズ構成例
-コンパクトデジタルカメラで撮影するのはOK?
-スマートフォンで撮影するのはOK?
-機材の手入れ・保管用具

10:必ず画像編集しよう
-調節すべき項目
-画像編集のポイント
-メディアの色に合わせよう

11:Webメディアの入稿方法について
-ファイルを圧縮しよう
-おすすめのファイル圧縮ソフト
-ファイル名を変える
-altタグを記載する

12:先方に原稿を確認してもらおう
-なぜ先方チェックを依頼するの?
-例文
-お戻し期限を必ず記載すること
-修正用原稿ファイルを必ず送ること

1:撮影前に準備すること

灯台もと暮らしのSUUNY CLOUDY RAINY

引用:【蔵前】ひとりの女性が大好きな洋服の店をつくるまで|SUUNY CLOUDY RAINY | 灯台もと暮らし

まずは取材前の「撮影準備」についてお話します。

(1)誌面・レイアウトを決めよう

その取材で担当する誌面、あるいはウェブページのレイアウトを紙に書き出してみましょう。すると、こういう原稿であればこんな写真が必要であり、この写真があるともっと魅力的になる!と思えるはずです。

ぼくが「nanapi」の編集アシスタントをしていた当時、先輩編集者と取材に行く際に撮影をお願いする場合は、原稿の完成イメージに沿う写真をWeb上や雑誌から集めて、グーグルドキュメントまたはWordに貼り付けてプリントアウトしたものを取材前に渡していました。

そうすることで、カメラマンは何を撮影したらいいのかすぐに想像できるし、撮り忘れもなくなる。何より完成原稿がイメージ通り仕上がりますよ。

(2)SDカードの容量をチェック

SD(SDHC)またはCFカードの容量を確認しておくことはとても大事。ライターであれば、ICレコーダーのメモリーが一杯になってしまったがゆえに、取材中なのに音声が切れてしまった……、という経験があるのではないでしょうか。

カメラにおいても同じです。SDカードの容量があるかどうか、必ずチェックしておきましょう。

(3)バッテリーは予備があるか確認する

バッテリーもSDカードと同様に、予備を持っているかどうかが大事なポイント。というのも、バッテリーはその日の温度や劣化などによって、電源を消費するスピードが変わってきます。
いつもは「3日ほど持つから」と安心していて、いざ取材をするという時に電源が入らないのでは、取り返しがつかなくなりますよね。万一に備えて、予備のバッテリーを持っておきましょう。

2:撮影場所の選び方

灯台もと暮らしの海士町特集

引用:この島は未来の縮図たり得るか【島根県海士町】特集、始めます。 | 灯台もと暮らし

取材時の撮影場所の選び方って、いろんなパターンがあると思います。取材先の会社に行く時、自社に来ていただく時、先方からの指定の場所になる時もあれば、企画によっては屋外で撮影することもある。なかにはレンタルスペースなどの施設で撮影することも。

どのような撮影環境でも、その場所でいちばんいい撮影ポイントがあると思います。

(1)取材先の会社に行く、自社に来てもらう場合

まず取材先の会社に行く、自社に来てもらう取材の場合です。どちらも基本的には社内の応接間や会議室で取材することになると思います。

この場合、「どこ」に取材対象者が座るのか、が重要になります。間違いない正解として、「窓際に座ってもらう」のをおすすめします。理由は下記です。

  1. ふんわりした明るい写真にできる
  2. 外の景色が背景になる

背景が明るくなる(=逆光気味)と「人の顔が真っ黒く写ってしまう……」と悩む人が多いと思いますが、これはカメラの「露出補正」という設定を+側に振るだけで解決できます。

具体的には、露出補正前の写真がこちらで、

海士町の図書館で対談している

露出補正を+側に調整した写真がこちらです。

海士町の図書館で対談している様子

背景が白っぽくなっているのがわかると思います。とくに取材対象者が女性の場合、肌の色も透け感が出ますし、ふんわりした雰囲気も良いです。

しかし取材内容が深刻な場合は順光にして背景は暗いほうがいい場合もあります。「取材内容と写真のイメージが合う」ということを意識しましょう。

女の子と神社で参拝する方法

引用:【女の子と神社に行ってみよう!】参拝方法のまとめ | MATCHA – 訪日外国人観光客向けWebマガジン 撮影者:筆者(タクロコマ)

(2)カフェで撮影する場合

先方の都合でカフェで撮影することもよくあります。そのため、取材で利用できる得意先のカフェをいくつか用意しておくことをおすすめします。

写真家・周東明美さんのインタビュー

引用:【かぐや姫の胸の内】写真家・周東明美の光と物語のチベット | 灯台もと暮らし 撮影:灯台もと暮らし

例えば、灯台もと暮らしの【かぐや姫は胸の内】という女性の生き方を載せた連載では、毎回必ず同じカフェで取材をしています。

特に連載形式のような形を取るなら、統一感を出すためにも同じ場所で撮影したいですよね。なお、カフェで撮影する際には取材前に店舗内で撮影してもよいかどうか確認しておきましょう。電話で確認できるはずです。

サムギョプサル和田さんインタビュー

引用:【かぐや姫の胸の内】「盛り上がってたら盛り上げてた」―サムギョプサル和田― | 灯台もと暮らし 撮影:灯台もと暮らし

取材に適したカフェの選び方は、以下のポイントを重視しましょう。

  • 人が少ない
  • 静かで
  • 店舗内が明るくて
  • ご飯が美味しいカフェ

……すげーいいカフェですね! 自分でも条件を書き出して驚いていますが、まずは「人が少ないこと」が大前提です。

たくさんのお客さんがいる中で撮影を始めてしまうと、他のお客さんに迷惑をかけてしまいます。人の顔が写ると肖像権の法律にも引っかかります。また、周りに人がたくさんいる状況で撮影となると、緊張して固くなってしまう取材対象者もいます。

取材中は、こちらが聞いた質問に対して、ゆっくり自分の考えを確かめながら話してくれる人が多いです。そのため、周囲の音がうるさい環境だと、相手の声が小さくて聞き取りづらいことがあります。せっかくいい話をしてくれていたのに適当な相槌をして話をとぎってしまったり、会話が噛み合わないのはもったいないですよね。

「静かな」カフェであれば相手の話していることを「ちゃんと」聞くことができます。

続いて「明るい」店舗を選ぶ理由は、撮影時にピントが合いやすいからです。つまり撮影環境は「明るい場所」が鉄則。ぴったりとピントが合っている写真を記事に使いましょう。

また、「ご飯が美味しい」カフェだとなお良いでしょう。周りがおいしそうにご飯を食べていると、雰囲気が和やかになり、話しやすい雰囲気になります。取材中に美味しい飲み物を飲めるだけでも、取材対象者は嬉しいのはないでしょうか。

(3)屋外の場合

北千住の河川敷

屋外での撮影をするなら下記の3点が撮影場所を選ぶポイントになると思います。

  1. 視界が開けている
  2. 自然が名脇役
  3. 良い時間帯

まず、1)の「視界が開けている」がポイントとなるのは、周りに邪魔するものがないと被写体へ視線が注目するから。

2)の「自然が名脇役」というのは、草花や空などの自然が人工物に混ざっていると、いいアクセントになるから。例えば、JR東日本の「行くぜ、東北」が参考になります。電車、新幹線という人工物に美しい山や川の風景が掛け合わされています。メインの被写体を支える名脇役ですよね。

ちなみにぼく自身がよく撮影場所として利用しているのは、「河川敷」です。都会のどこにでもある、自然を感じられる場所です。

河川敷でジャンプ

河川敷の上の道をジャンプ!しているところを撮影。

モデルの浅井さん

モデルさんなどの撮影の際には、夕暮れ時の「3)良い時間帯」に撮影するのも気持ちがいいです。都内で建物に日が隠れないという点だけでも魅力的だと思います。

3:構図の基本

さくらもち

引用:【SAKURA】お花見のお供に。期間限定の桜味のコンビニお菓子6選 | MATCHA – 訪日外国人観光客向けWebマガジン 撮影者:タクロコマ

構図の法則をたくさんまとめた本や記事がありますが、それらを覚えて撮影中に「その構図に落としこむ」というのはかなり難しいです。だから余計なことは覚えない方がいいのではないか、と思っています。

その代わり、黄金比の三分割構図だけは必ず覚えておいて、撮影中はこの比率を意識してみましょう。

(1)三分割構図とは

三分割構図とは、デジタル一眼レフカメラの撮影基本比率となっている3:2の長方形内で、縦・横を3分割した枠内で、交点が交わるところに主題を置く撮影方法です。

編集女子イベント_キリンオフオワイト

引用:編集女子が「私らしく生きるため」の紙コンテンツ作戦会議を開催しました! | 灯台もと暮らし

三分割構図を意識して撮るだけで、スッキリと枠内に被写体が収まります。中央に被写体を置く日の丸構図から少しだけ主体をずらすだけでいいので、とても簡単ですよ。

(2)縦・横

取材時には、同じポーズをしている被写体の縦・横のどちらの構図でも撮影する癖をつけておきましょう。

・「縦」写真

徳島県神山町で撮影した灯台もと暮らしの写真

・「横」写真

徳島県神山町で撮影した灯台もと暮らしの写真

引用:【徳島県神山町】地域の未来を考え続けていくために | 灯台もと暮らし

スマートフォンから記事を読む場合、横位置の写真の方が画面内に収まるので重宝されますが、アクセントとして縦写真は必要です。

(3)引く・寄る

食べ物や器などの比較的小さな「モノ」を撮る時には、被写体から引いて周りの風景も含めて全体を撮る写真と、被写体にできる限り迫って「強調する」撮影方法があります。

・引いた構図

photo kanon photo kanon

・寄った構図

photo kanon

photo kanon2

引用:【戸越銀座商店街】旅が楽しくなる日本の写真屋 「photo kanon 戸越銀座店」 | MATCHA – 訪日外国人観光客向けWebマガジン  撮影者:筆者(タクロコマ)

いい写真を撮るためには、最低限自分の中でイメージしている写真を撮らなければなりません。そのためには、取材前にどんな写真を撮りたいのか決めておくことが大切です。

その上で、構図の基本を抑えておきましょう。自分のイメージを形にするためには技術も必要になってくるのです。

これと似た話は、スポーツにも言えますね。一度にわずか数秒しかボールを持たないサッカー選手は、ボールを持つ前からどんな動きをするのか、自分の中で完璧にイメージしているそうです。ボールに触れるその数秒間だけで最高のプレーをするために。

テクニックや身体的能力は、イメージを実現させます。写真の場合は、まずは三分割構図という基礎を覚えておくことが大切です。

4:最低限撮っておきたいカット集

綺麗なお姉さんはクリエイティブ

 

引用:【徳島県神山町】綺麗なお姉さんはクリエイティブ。田舎暮らしの美肌の秘密 | 灯台もと暮らし

この章では、「こんな写真を撮りたい!」と取材前にイメージできるように、インタビュー、対談、店舗取材、グルメ取材、イベントごとに最低限撮影しておきたい写真を集めました。

(1)インタビュー

・正面

海士町・青山さん

・斜め

海士町・青山さん 海士町・青山さん 海士町・青山さん

・真横

海士町・青山さん

引用:【島根県海士町】この島がこの島であり続けていくために – 観光協会 青山敦士 – | 灯台もと暮らし
引用:【島根県海士町】移住希望の若者よ「プレイヤーを目指せ。もうプランは十分だ」 | 灯台もと暮らし

・良い笑顔

【徳島県神山町】田舎暮らしは「検索」 よりも、「実践」する生き方が大切 | 灯台もと暮らし

引用:【徳島県神山町】田舎暮らしは「検索」 よりも、「実践」する生き方が大切 | 灯台もと暮らし

Smithkitchen

引用:【インタビュー】竹澤寿見子さんに聞く、和食の良さとは?神保町にある外国人観光客向けの日本料理教室「Smithkitchen」 | MATCHA – 訪日外国人観光客向けWebマガジン  撮影者:筆者(タクロコマ)

・会社名・ロゴが背景

freee・佐々木大輔さん

引用:地域で活躍する中小企業やフリーランスのためのクラウド会計ソフト「freee」の活用法 – freee・佐々木大輔さん  | 灯台もと暮らし 撮影:灯台もと暮らし

<人を撮るポイント:モノと一緒に撮影する>

モノの力を借りると取材対象者がどのような人であるのか、ワンビジュアルで伝えることができます。

・TURNS:雑誌を持つ

TURNS

引用:紙とウェブの交差点 – 株式会社デコ「TURNS」編集部 松本麻美さん – | 灯台もと暮らし 撮影:灯台もと暮らし

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引用:鎌倉の古書店ブックスモブロ店主が語る、1950年代の『暮しの手帖』を今また読むべき理由 | 灯台もと暮らし

(2)対談

・二人の正面からの写真

海士町の図書館で対談している様子

・ひとりを強調する写真

ひとりを強調する写真

・ふたりが会話する写真

ふたりが会話する写真

・話し手を強調した、ふたりが写る写真

対談・話し手を強調

例えば上記の写真の場合だと、向こう側が窓になるので、手前側からしか撮影できません。基本的に、取材は制限されている状況での撮影がほとんどになると思います。

できる範囲の様々な角度から撮影しておくのがおすすめです。

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引用:【対談】ウェブライターよ、コタツ記事に背を向けろ − ノオト宮脇淳 ✕ LIGブログ朽木誠一郎 − | 灯台もと暮らし 撮影:灯台もと暮らし

(3)店舗取材

・外観

MIRROR-外観

・内観(正面から撮るのがポイント)

MIRRORの内観

(背景が明るくなるように、背景に窓を配置することがポイント)

MIRRORの内観 MIRRORの内観

引用:【蔵前】隅田川を一望できる「MIRROR」が、新しい東京の文化発信地 | 灯台もと暮らし

・店の雰囲気を醸し出す商品、インテリア、小物

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引用:鎌倉の古書店ブックスモブロ店主が語る、1950年代の『暮しの手帖』を今また読むべき理由 | 灯台もと暮らし

(4)グルメ取材

・外観

ラーメン店外観

・内装

ラーメン店内観

ラーメン店の内装

・引きの構図

ラーメン ラーメン

・寄った構図

ラーメン ラーメン

・店の雰囲気を醸し出す商品、インテリア、小物

ラーメン店の内装å

ラーメン店の内装å

引用:濃厚というジャンルで新しい一杯を。春日の自家製麺「MENSHO TOKYO」 | MATCHA – 訪日外国人観光客向けWebマガジン 撮影者:タクロコマ

・外観

カヤバ珈琲

カヤバ珈琲

・内装

カヤバ珈琲の内観 カヤバ珈琲の内観 カヤバ珈琲の内観

・メニュー表

メニュー表

・引きの構図

カヤバ珈琲の食べ物

・寄った構図

カヤバ珈琲のサンドイッチ

・店の雰囲気を醸し出す商品、インテリア、小物など

カヤバ珈琲 カヤバ珈琲 カヤバ珈琲の椅子

引用:【SHITAMACHI】谷中「カヤバ珈琲」家とも会社とも違う、安心できる、楽しい場所 | MATCHA – 訪日外国人観光客向けWebマガジン 撮影者:筆者(タクロコマ)

(5)イベント

・登壇者の写真、それぞれのトーク中の写真

編集女子会議

・登壇者全員が写る写真

編集女子会議

・話し手に焦点を当てた写真

編集女子会議

編集女子会議

・全体の様子がわかる写真

編集女子会議

・集合写真

集合写真

引用:編集女子が「私らしく生きるため」のウェブコンテンツ作戦会議 を開催しました! | 灯台もと暮らし

・ケータリング(寄せて)

ケータリング

・ケータリング(引いて)

ケータリング

ケータリング

・協賛企業がある場合はしっかり商品を撮影

キリンオフオワイト

引用:編集女子が「私らしく生きるため」の紙コンテンツ作戦会議を開催しました! | 灯台もと暮らし

5:撮影前の心構え

東京トラスト

引用:【西荻窪・はじまり】迷わず飲めよ、飲めば分かるさ!㈱東京トラスト川邊社長の愛の町 | 灯台もと暮らし 撮影:灯台もと暮らし

写真は取材対象者との関係性が出るものなので、「もし自分が撮影されるとしたら」と相手を考えることに尽きると思います。その発想から自然に生まれる、撮影前に持っておくべき心構えを紹介します。

(1)相手を安心させる

まずは取材対象者を撮影する前に、リラックスしてもらうことがとっても大事。いつも取材の本題に入る前に、お互いの緊張をほぐすために雑談しますよね。それを撮影前にもしましょう!

また、それでもカメラを向けられると緊張してしまう人が多いです。そういう時は、まずは椅子に座ってもらったり、壁に寄りかかってもらったりして「安心」してもらいます。身体を預けていると、ホッとするんですよね。

(2)もたもたしないでサッと撮る

もたもたしないでサッと撮ることも大事です。写真を撮影する時になって「どこで撮ろうかな……」「そもそもどんな写真を撮ろう……」と迷ってモタモタしていると、ついさっきまで楽しく話していて自然体だった取材対象者は、待っている間に段々不安になってしまいます。

相手が撮られることに慣れていないなら尚更のこと。予定どおりに撮影が進んでいて、あとは指示されたとおりに撮られるだけ、という状態にできるのが理想です。

(3)いつもより声は大きく

撮影時はいつもより声のトーンを大きくしましょう。ぼく自身、普段はめっちゃ声が小さいので、大きく声を出しているつもりでも取材対象者には聞こえていないことがよくあります。

「カメラマンが向こう側で何か言っているけど、聞こえないなあ……。あれ、ポーズが間違ってるって言っているのかな?」と、相手に不安を与える要素になります。

だからいつもより大きな声で! 声を張る意識で撮影中はがんばりましょう。

(4)撮影は10分経ってから

相手の話を聞きはじめて、すぐに撮影しだすのはあまり良くありません。10分以上経ってから撮影しましょう。

取材がはじまったばかりだと、話している人は緊張しているかもしませんよね。段々声色や表情がほぐれてきたなと感じたところで、撮影をします。

(5)会話が盛り上がっている瞬間を逃さないように

話が盛り上がってきたら、喜怒哀楽の表情を逃さないように準備しましょう。特に「笑顔」の写真は記事内でとても使いやすいです。また、手を叩いたり、何かモノを持ったり見せてくれたり、身体が前のめりになったりと、会話が盛り上がると身体にも感情が現れるので、それを見過ごさないように。

(6)遠慮はしちゃダメ

取材中、相手は自分の考えを確かめながら話しています。そのため、むやみに音を立てたり、相手から目線を外したり、カメラをいじったりして相手の思考が途切ることのないように配慮する必要があります。

その一方で、「遠慮」に気をつけておきたいものです。例えばイベントの撮影になると、登壇者と観客に気を使い過ぎて、邪魔をしないように遠くから撮影している人が多い。

そこはずうずうしく、登壇者と観客の間まで分け入って、堂々と撮影したほうが、結果的にいい絵が撮れるはずです。

6:声のかけ方

撮影中の「声のかけ方がわからない」と思っている人もいるのではないでしょうか。おもしろいことを言って相手を楽しませる方法もありますが、大切なのは先述した相手に安心してもらうこと。
無理にその場を盛り上げようとする必要は決してありません。

相手に安心してもらいつつ、指示を出してスムーズに撮り終えるのが理想だと思います。おもしろければもっといいのですが(笑)。

(1)指示すると安心する

というわけで、撮影中は適切な指示ができると相手は安心できます。具体的には?という方のために、使いやすい凡庸な指示の方法を紹介します。

aboutlifecoffeeのスタッフさん aboutlifecoffeeの皆さん

引用:渋谷のカフェ「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」 丁寧なコーヒーの一杯が、暮らしの豊かさを考えるきっかけに | 灯台もと暮らし

  • 壁に寄りかかってください
  • 座ってください
  • そのままこっちに向かって歩いてきてください
  • 目線をください

どんなポーズを取ればいいのか、言葉で説明されてもよくわからない人も多いです。そういう時には、まずは自分が身体全部を使ってそのポーズをジェスチャーで示すと、「あー、そういうことね!」と取材対象者は理解してくれます。

それから手を使って指示するのもわかりやすく伝わるので便利です。「視線を移動して〜!」と言う時には、カメラを持つ逆の手を上げて、手を見てもらう。「今度はこっちの手を見ててくださいね〜」と。

(2)思ったことを素直に伝える

撮影されている人は、自分の表情や体勢の良し悪しをカメラマンから言われないとわかりません(モデルさんや自撮りを毎日キメてる人は自分の完璧な表情を知っていると思いますが)。

そこで、その状態が良いのか悪いのか、必ずその都度伝えていくことが大事。「いい表情で撮れてますよ〜」「あ、その表情その表情!」とか。

女性の方には、「かわいい」「綺麗です」とちゃんと伝えている方が、なんだかんだで絶対いいです。

コーヒーを飲む女性

引用:【カフェと彼女】日本のカフェでの過ごし方 | MATCHA – 訪日外国人観光客向けWebマガジン 撮影者:筆者(タクロコマ)

大事なのは、素直に思ったことを伝えること。被写体が女性であれば、恥ずかしがらず、無理やりにもならず、どこかに必ずある可愛いポイントを見つけていく。

男性でもそれは同じです。この人の目尻のシワがかっこいいと思えば、その素敵ポイントが表れている時に、「すごく素敵です」と言えばいいのです。

(3)撮影設定は簡単に

さて、ここからは撮影時の設定についてです。デジタル一眼レフカメラを扱うとなると、細かく設定して撮影するものだと思っている人が多いかもしれません。しかし最近は技術革新のおかげで、むやみに設定を調整しないほうが綺麗に写真を撮れるようになっています。

具体的な下記のような設定で撮影に臨みましょう。

  • 「絞り優先モード」で
  • カメラのF値は2.8程度
  • 露出補正を明るく写るように+側(+0.5~1.0程度)に

※絞り優先モードとは

絞り値を自由に決める代わりに、他の設定はカメラ側で自動で設定してくれるモードです。絞りとは「F値」のことです。F値を調整することにより、「ボケ」の効果を得ることができます。具体的には、F値を「F1.4〜2.8」あたりまで小さく調整していくと、被写体深度が浅くなるのでピントを合わせた被写体以外にはピントが合わなくなり、背景がボケるのです。

写真家の太田さん

引用:【島根県海士町】地域暮らしの新しい働き方「マルチワーカー」とは | 灯台もと暮らし

露出補正を+側に調整する理由は、明るく撮れるから。清潔感や爽快感のある人・場所は好印象ですよね。

7:撮影後のデータ保管方法について

salvia

引用:【蔵前】 「古きよきをあたらしく」。日本のものづくりを伝えるsalvia(サルビア)という活動体 | 灯台もと暮らし 撮影:灯台もと暮らし

(1)取材を終えたらすぐにバックアップ

取材を終えた後の撮影データの保存はとても大切です。また、個人でそれぞれ管理するよりも、チームで共有しておくことがとっても大事。

メディアを運営しているとお互いの写真を使い合うこともよくありますよね。個人で管理していると、いざその写真が必要になった時に「あれ…?あの写真はどこ?」と欲しい写真を見つけられないことも。

そのため「灯台もと暮らし」編集部では、「GoogleDrive」に画像フォルダを設けています。取材を終えたら、まずは画像と取材音源をバックアップしておきます。

5月29日に無料無限ストレージの「Google Photos」がローンチされたので、こちらへの移行をする予定です。

1テラバイトの写真を保存するのにいくらかかるか? iCloudなら240ドル/年。Dropboxなら100ドル。Microsoft OneDirveなら84ドル。Flickrなら25ドルだ。Googleは、0ドル。デスクトップでもAndroidでも iOSでも無料だ。
引用:Google Photosの「無料無限ストレージ」は、Appleの高価なiCloudを打ちのめすかもしれない | TechCrunch Japan

8:選ぶとNGになる写真とは

赤信号

写真の選択が良くない、と編集者から言われたことはありませんか? 意外とむずかしい写真選び、良くない写真を選ばないための基本の3点を紹介します。

(1)キモい写真は選んじゃダメ

表情が少しでも「キモイ」と思う写真は選んじゃダメです。それを掲載するのは取材対象者に失礼です。何よりも優先するべきことは、読者がその写真を見て記事を読みたくなるかどうか、と考えることです。

(2)顔の一部が切れている写真

顔の一部が切れている写真を使用するのは、これもまた取材対象者に失礼なので絶対に選ばないように!

(3)ピントが合っていない写真

ピントがほんの少しでもずれている写真を選ぶ人が多くて、びっくりしています。これも読者にとって、「この程度の低品質な写真を使う媒体なんだなあ」と認識されてしまうし、何よりも被写体の方に失礼ですよね。

9:必要な機材を揃える

kconsent

引用:【蔵前】「KONCENT(コンセント)」をエネルギー源に、どこの真似もしない町を作る | 灯台もと暮らし 撮影:灯台もと暮らし

(1)取材に必要な撮影機材一覧

取材には下記のような機材を用意できるのが理想です。上から順を追って見ていきましょう!

  • デジタル一眼レフカメラ
  • 24-70mm程度の標準ズームレンズ
  • 50mm単焦点レンズ
  • 70-200mm程度の望遠ズームレンズ
  • フラッシュ
  • SD(CF)カード
  • 予備のバッテリー

まずデジタル一眼レフカメラは必須です……ね(笑)。もちろんミラーレス一眼でも問題ありませんので、女性の方や重い機材を持ちたくないなら重くない小さなタイプを選ぶのがいいと思います。

ちなみにミラーレス一眼は、デジタル一眼レフカメラにある光学ファインダーはありません。デジタル一眼レフカメラの頭の部分にあるペンタプリズムがないからです。そのゆえボディは小さくすっきりしています。電子ビューファインダーまたは液晶画面でのライブビュー操作になります。

どのカメラを選んでも間違いはありませんが、「デジタル一眼レフカメラ」の使用をおすすめします。なぜなら取材対象者にきちんとしたカメラで撮っている、という信頼を与えられることが理由のひとつ。次に、デジタル一眼レフカメラは堅牢性に優れているから。突然の故障を最大限「予防する」という意味で使うのも正解だと思います。

レンズの焦点距離については、具体的でないとイメージしづらいのであえて記載しました。標準域のズームレンズはどんな場面でも対応できるので、一本持っておきましょう。基本的にレンズキットとして購入時にセットとなっているものです。

50mmの単焦点レンズは、人物の撮影の際に絶大な効果を発揮するので持っておくのがおすすめ。単焦点レンズの中では一番売れる使いやすい画角なので、各メーカーは低価格で販売しているモデルです。

70-200mm程度の望遠ズームレンズは、イベントの取材があるなら必要です。イベント時には被写体に近寄って撮影できるとは限りませんし、被写体を大きく撮りたいとなると、必ず望遠レンズが必要になります。

フラッシュは暗めの環境で撮影するのに必要です。例えばイベント会場や、曇りの日や夜の室内での撮影。ぼくらが思っている以上に、撮影環境が暗いとピントが合いません。そして暗い=光量が不足しているので、そのぶんシャッターを開く(=光を長くたくさん取り入れる)必要があります。シャッターを開く時間が長くなると、結果的に被写体はブレてしまい、NG写真を連発してしまいます。

人は静止したままでいることはできないですから、こればっかりは仕方ありません。そういう時にフラッシュの力を頼りにします。

(2)おすすめのカメラ・レンズ

おすすめしたいカメラは、キャノン・ニコンから販売されている中級機の2機種。キャノンの5Dや6Dシリーズ、ニコンのD700、800シリーズです。いわゆるハイアマチュア向けのモデルです。

ハイアマチュアモデルの販売ページ|キヤノンオンラインショップ
価格.com – ニコン D800シリーズのデジタル一眼カメラ

これは多くのプロカメラマンも使用している機材ですので、価格はそれなりします。20万円代で……高! でも、この機材さえあれば暗くてもピントを合わせて綺麗な写真を撮れることはもちろん、すぐに壊れない堅牢性を備えています。仕事として「長く」使えるはず。

ぼくが今使っているD800というカメラは3年目になりますが、バリバリの現役ですよ。また、これまでぼくが見てきた出版業界で働くフリーライターや編集者の方々は、キャノンの5Dのシリーズを使っている人が多かったです(偏っているかもしれませんが)。

(3)レンズ構成例

キヤノン:EOS_5D_Mark_III|概要

引用:公式サイト

<キャノン>
・キャノン5DMarkⅢまたはEOS 6D
・EF24-70mm F4L IS USMまたはSP 24-70mm F/2.8 Di VC USD (Model A007) [キヤノン用]
・EF70-200mm F4L IS USM(イベント時)

D800_D800E_-_概要___一眼レフカメラ___ニコンイメージング

引用:公式サイト

<ニコン>
・ニコンD800またはD750
・AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRまたは24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]またはAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
・AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRまたはSP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD (Model A005) [ニコン用](イベント時)

なぜズームレンズを選ぶのか?と気になる人もいると思います。屋内での撮影は、その場から動けないことが多いからです。それでも様々な構図で撮影しておきたい、いや、しなきゃならないですよね。

多くのプロカメラマンが、画角の自由度が高いズームレンズを使用していることに納得できます。

MIRROR

引用:【蔵前】隅田川を一望できる「MIRROR」が、新しい東京の文化発信地 | 灯台もと暮らし

逆に単焦点レンズは「人物撮影(=ポートレート)に絶大な効果を発揮する」と先述したように、単焦点レンズは被写体深度が浅いので、被写体を強調する写真を撮ることができます。

(4)コンパクトデジタルカメラで撮影するのはOK?

「機材はコンパクトデジタルカメラでもいいんじゃないの?」という疑問を持つ人もいるかと思います。結論から言うと、ダメではありません。でも、決して良い選択ではないです。

なぜなら、カメラは取材対象者に「撮っていること」を伝える道具だからです。取材先によっては、コンパクトデジタルカメラで撮影するのは自分(=取材先)に対して失礼だと感じる人もいるはずです。

ですからコンパクトデジタルカメラよりも、デジタル一眼レフカメラまたはミラーレス一眼の使用をおすすめします。もしコンパクトデジタルカメラを検討する場合は、画質(と見た目)にこだわっている高級コンパクトデジタルカメラを利用しましょう。

2015年6月現在、高級コンパクトデジタルカメラの代表的な製品はこちら。

PowerShot G7 X:カメラ・ビデオカメラの販売ページ|キヤノンオンラインショップ
DSC-RX100M3 | デジタルスチルカメラ Cyber-shot サイバーショット | ソニー

5〜7万円代になります。デジタル一眼レフカメラを買える価格帯なんです。そういうわけで、はじめの一台はデジタル一眼レフカメラを選んでおくことをおすすめします。

(5)スマートフォンで撮影するのはOK?

取材対象者をスマートフォンで撮影するのは避けるべきです。失礼と思われる可能性が高いから。相手を不機嫌にさせてしまう取材は、なんとしても避けたいですよね。

加えて、写真の質を担保するという意味でもデジタルカメラを使いたいところ。もちろん画質の差分はなくなってきているとはいうものの、スマートフォンだと画質を劣化させる電子ズームになる、ということなど、デジタルカメラの方が優れているポイントがまだまだ存在します。

一方でスマートフォンが優れている点もあります。たとえばイベント取材時に会場の様子を撮影し、リアルタイムでSNSで投稿できるなど。利用環境に適したカメラとスマートフォンの使い分けが大切です。

(6)機材の手入れ・保管用具

機材の手入れ・保管用具も最低限も用意しておきましょう。

  • レンズクリーナー
  • ブロアー
  • レンズブラシ
  • カメラバッグ
  • ドライボックス

細かい手入れ・保管用具については以前下記の記事で書かせていただいたので、ここではおすすめのカメララップを紹介します。

元カメラ販売員が教える!コスパのいいカメラのメンテナンス・クリーニンググッズ7選 – ノマド的節約術

TENBA カメララップ メッセンジャーラップ

カメララップとは、カメラをくるんで保護するシートです。普段は畳んで鞄の中に閉まっておけるのでコンパクトです。また、カメラ以外にもパソコンなどをくるんで保護できます。用途は広く、とても便利。

「カメラバッグを持ち運ぶのが面倒」だとしても、「普段使いのバッグにカメラをしまうことができる」ということに価値があるのです。

10:必ず画像編集しよう

<画像編集前>

画像調整前

原稿に使いたい写真を決めたら、画像編集をします。カメラマンはほぼ必ず撮影後に画像を編集しているんですよ。

<画像編集後>

画像編集後

引用:【今日の一枚】シンプルに考えて暮らす | 灯台もと暮らし

ライターの方の多くは、撮影したら画像編集しないで終わりにしてしまう人もたくさんいるようです。一手間かけるだけで見違えるほど良くなります。

(1)調節すべき項目

調整しておきたい最低限の項目がこちらです。

  • 明るさ
  • 露出
  • コントラスト
  • 彩度
  • ホワイトバランス

各項目を調整すると、どのように画像が変化するかチェックしておきましょう。

<明るさ調整後>

明るさ調整後

<露出調整後>

露出調整後

<コントラスト調整後>

コントラスト調整後

<彩度調整後>

彩度調整後

<ホワイトバランス(日陰)>

ホワイトバランス日陰

<ホワイトバランス(蛍光灯)>

ホワイトバランス蛍光灯

<各項目編集後>

画像編集後

あらためて各項目それぞれの微調整をおこなった編集後の写真がこちらです。編集前の写真と比較するとまったく違うものになりましたね!

SNSやWebで目に止まりやすいのは、やはり色鮮やかな写真です。特に海外の写真を見ると、色がとても濃いことを感じられると思います。

・人気の写真/ 500px : https://500px.com/popular

(2)メディアの色に合わせよう

ただし彩度を上げ過ぎると、今度は逆に不自然な印象を与えてしまいます。読者は「こんな鮮やかすぎる風景、嘘だろ!」と思ってしまいかねません。

そのため、メディアの色に寄せていくのが要点です。メディアの色というのは、縦軸に「ほんわか系・クール系」、横軸に「寒色系・暖色系」とした下記の図のように分かれているのではないか、と考えています。

メディアの色表

灯台もと暮らしの色合いは、寒色ほんわか系です。

隅田徹

引用:【徳島県神山町】ソーシャルとリアリティの間の暮らし | 灯台もと暮らし

yusanpizza

引用:【徳島県神山町】ピザを食べるならYusan Pizzaへ。地元の美味しい食材を堪能しよう | 灯台もと暮らし

田舎暮らしは「検索」 よりも、「実践」する生き方が大切 | 灯台もと暮らし

引用:【徳島県神山町】田舎暮らしは「検索」 よりも、「実践」する生き方が大切 | 灯台もと暮らし

暖・寒色の色合いは、ホワイトバランスという項目で調整できます。

11:Webメディアの入稿方法について

uchilaさん

Webメディアへの入稿は、原稿と一緒に写真をサイトへアップロードする必要があります。ぼくが今まで関わってきた中でも、サイトのCMS(コンテンツマネジメントシステム)を自社開発している企業以外は、ライター自身が入稿を行うところばかり。

だからこそ、Webライターが抑えておきたい写真挿入のルールがあります。

(1)ファイルを圧縮しよう

はじめに、画像編集したファイルを圧縮します。なぜかというと、写真の容量が大きいとその分だけ読み込むのに時間がかかり、サイトの表示速度が遅くなるからです。

記事を見ようと思っても画像表示に時間がかかったり表示されなかったりすると、待っているのが面倒になってページを閉じてしまうことがあると思います。表示速度が遅いとは、致命的な「読者へのストレス」です。適切なファイルの大きさに圧縮しましょう。

適切なファイルの大きさとは、iPhoneのRetinaディスプレイに対応できる、横1136×横640ピクセル以上の画像サイズです。

ちなみにぼくが使用しているニコンD800というカメラで撮影した未圧縮ファイルのピクセル数は5023 × 3347。サイズは3,283,744 バイト、つまり3.3 MBであり、大きすぎるくらいです。ファイルの容量が1MBあるだけで表示速度が遅くなるので、少なくとも300kb以下が好ましいと思います。

(2)おすすめのファイル圧縮ソフト

「ThーMakerX」がおすすめのソフトです。ピクセル数を指定して、あとはドラッグ・アンド・ドロップだけで画像ファイルを圧縮できます。

・Th-MakerX : http://www5.wind.ne.jp/miko/mac_soft/th-maker_x

(3)ファイル名を変える

ファイルを圧縮したら、その写真を適切なファイル名へと変更します。
例えば、「DSC◯◯.jpg」から「人の名前(ローマ字).jpg」にするとか。Googleの画像検索順位で、上位に表示されるためにやります。

要するに「何を示す写真であるか」Googleに理解してもらうために、その説明を補うのです。

(4)altタグを記載する

altタグも必ず記載しましょう。ファイル名と同じように「画像に関する情報をできるだけ多くGoogleに伝える」ものです。Googleの「画像 – Search Console ヘルプ」を引用しますが、適切とそうでない例があります。

適切ではない例:<img src=“puppy.jpg” alt=“”/>
適切な例:<img src=“puppy.jpg” alt=“子犬”/>
最適な例:<img src=“puppy.jpg” alt=“持ってこいをするダルメシアンの子犬”>

引用:画像 – Search Console ヘルプ:https://support.google.com/webmasters/answer/114016?hl=ja

画像アップロードの際には、ファイルとaltタグを適切に記載しましょう。検索キーワードとして活用され、SEO対策になります。また、画像が表示されない場合でもaltタグの記載によって、本来どのような写真が表示されているかわかります。読みやすさ、というユーザー体験にもいい影響を与えると言われています。

12:先方に原稿を確認してもらおう

文具lady.

引用:【蔵前】文具lady.が行く!「カキモリ」で自分だけのノートとインクを作ろう|灯台もと暮らし

(1)なぜ先方チェックを依頼するの?

原稿が完成したら、先方に原稿(=撮影した写真も)の確認を依頼しましょう。仮に取材中に撮影したものでない写真(本人や、本人の作品等)を原稿で使用したい場合でも、必ず掲載許可を取ります。なぜなら取材対象者が肖像権や著作権を持っているから。原稿を記事として世に出すには、本人から承認を得る必要があります。

加えて、写真と文章の齟齬がないかどうかといった事実確認できるメリットがあります。写真の挿し替えの要求など、取材に協力してくれた相手の要望を汲み取ることもできますよ。

※先方チェックは、編集者またはライターが担当します。

(2)例文

先方に原稿の確認を依頼する例文はこちら。

* * *

先日取材でお世話になりました、Waseiのタクロコマです。
原稿のご確認をお願いしたく、ご連絡いたしました。
完成記事イメージURLと、ご確認用の原稿を添付いたします。

・タイトル
URL:http://〜

また、お戻しに関しまして【◯月◯日(月)13時まで】にいただきたく思っているのですが、ご都合などいかがでしょうか。

ご検討いただけますと幸いです。
お忙しいところ大変恐れ入りますが、
何卒よろしくお願いいたします。

* * *

上記はあくまでも一例ですが、守るべきポイントがあります。

(3)お戻し期限を必ず記載すること

お戻し期限は必ず記載しましょう。基本的には原稿送付から1週間を目処に確認依頼するのがいいと思います。また、先方が見落としてしまうのを防ぐためにも、下記のようにわかりやすく示しておくのが鉄則です。

・【◯月◯日(月)13時まで】
・<お戻し期限>◯月◯日(月)13時まで

(4)修正用原稿ファイルを必ず送ること

原稿確認を依頼するのですから、修正用の原稿も必ず送りましょう。Webメディアの場合パブリックプレビューが発行できるので、原稿を送らなくてもいいと思ってしまいがちです。

しかし、もし修正点があれば、取材対象者は赤字を入れてくれます。その時に確認及び修正用原稿を相手に用意してもらうのは、手間をかけさせるということ。Wordなどのテキストファイルで送りましょう。

* * *

原稿の完成イメージを持って取材し、撮影した写真は編集後、Webに適した形に整えて入稿する──つまり、写真を撮ったら「そのままの状態で入稿してはならない」ということを、わかっていただけたかと思います(他にもあれこれ書いてきましたが)。

今回は写真というテーマでお話しましたが、メディアで最低限求められている写真の質を担保し、入稿までの作業をちゃんとやることが大切です。プロのライターであるなら。

それでは今日はこのへんで。

ではではー!

※「灯台もと暮らし」の記事を引用している画像で、「撮影:灯台もと暮らし」となっているもの以外は、タクロコマが撮影。

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