どうも鳥井です。
昨日、某ブランドの方とお話していて、とても参考になるお話を聞かせてもらったので、忘れないうちに書き残しておきたいと思います。
「広げる」と「刺さる」は異なる。
このブログを読んでくれている方々には、ウェブコンテンツにおいて「広げる」と「刺さる」が似ているようで全く異なることである、ということは改めて説明しなくても理解してもらえると思います。
誰が最初に言い出したのかはわかりませんが、「バズる」と「ズバる」は異なるという、あの話です。
そして、この両者は似ているようで全く別のベクトルです。そのための手法が異なるわけですね。
具体的に言えば、広く多くの方々に届けるためには、「キャッチーさ」が必要になってきますが、特定の個人にしっかりと刺さるためには、例えば「ストーリー」のようなものが必要になってくる。
参照:バイラルメディアに対する違和感の理由と、”親近感”というハイコンテクストの可能性。 | 隠居系男子
「刺さる」と「売れる」も全くノウハウが異なる。
じゃあ、読者に刺さりさえすれば、あとはそのまま勝手に売れていくのかといえば、そうではないと。
「刺さる」と「売れる」では全くノウハウが異なる、これが今日の主題です。
僕はこのお話を聞いた時、目からウロコでした。
でも実際に自分が消費者側にたったときは、たしかにその通りだなと。
商品の背景にある「ストーリー」がどれだけ自分に刺さったとしても、自分にとって必要がなければ買わない。
自分にとって必要かどうかとは、それすなわち「自分にフィットするかどうか」であり、フィットするかどうかは、ストーリーでは判断しないんです。
「売れる」ために必要な施策は?
だからこそ、自分にフィットするものなんだとユーザー(読者/消費者)に思ってもらうための施策が別途必要になってくるわけです。
その具体的な施策とは、「ユーザビリティ」。
例えばアパレルだと、肩幅や身幅だけではなく袖丈や着丈など細かな部分のサイズ表記がわかりやすいとか、正面からみた写真だけではなく、背面からの写真や、裏地もわかるような写真も用意しておくとか。
この時期に欲しくなるアウターであれば、自分の身長でしっかりと腰まで隠れるかどうか、などは重要な判断基準になってくる。
そのためには、画像のすぐ下にモデルの身長を必ず記入するなど、細かい仕様でユーザーの痒いところに手が届くような施策が大切になってくるわけです。
既に買ってみようかなと思っているユーザーに対して、高尚なストーリーを提供しようとどれだけ改善し続けてみても、それはもう無駄な努力でしかないということですね。
最後に
既にECサイトを運営している方々にとっては、当たり前のことなのかもしれませんが、ウェブメディアを運営している身からすると、本当に目からウロコのお話でした。
逆に、ウェブメディアを運営している人間からすれば、「広げる」と「刺さる」の違いが存在することは当たり前であり、その作り込みの違いもよく理解できている。
だからこそ、その両者がしっかりと手を取り合っていくことが、今後は大事になってくるんだろうなあと。
なんだかものすごく腑に落ちたので、今日書き残しておきました。
ちなみに、もう既に「広げる」と「刺さる」の違いも、「刺さる」と「売れる」の違いも明確に見極めて、サイトの最適化をしているのが「北欧、暮らしの道具店」さんです。
やっぱりこのサイトはすごい。
ご興味のある方は、そんな目線で改めて覗いてみてください。きっとまた新しい発見があると思いますよ。
それでは今日はこのへんで。
ではではー!