小手先のテクニックよりも、王道の技術。どうも鳥井です。
さて、今回は最近読んで気付きの多かった書籍『20歳の自分に受けさせたい文章講義』の読書メモを書いてみようと思います。
この本、ブログを書いている人たちの界隈では結構評判がよくて、前々から自分も読んでみたいと思っていましたが、やっと今回時間を見つけて読むことが出来ました。
ブロガーの方は良くご存知だと思いますが、「ブログを書いていると、文章を書くことがこれほどまでに難しいのか」と、本当に思い知らされます…。
この本には、文章を書く上での具体的な技術といくつかの簡単なルールが明示されており、文章を書く際の指針となるようなことが学べるようになっています。
さてそれでは、この本の中で僕が参考になったポイントをいくつか紹介してみましょう。
これからはますます「書く時代」「書かされる時代」になっていく。
これは誰もが実感しているはずです。メール・SNS・就活のエントリーシートなどなど、現代人が日々の生活を送っていく上で、書くということはもはや必要不可欠な要素となっていて、書くという技術を改めて学ぶ事が大切なことは間違いありません。
文書を書くということは「翻訳」するということである。
古賀さんは本書の中で度々「翻訳」ということを強調しています。自分が認識している事を相手が必ずしも知っているとは限りません。
相手は常に“素人”であり、まずは相手の立場に立ってみて、相手が何を知っていて、何を知らないのか、それを常に意識ながら書くこと、それが重要であると。
読みにくい文章とは、その書かれ方、論の進め方、支離滅裂さが原因であり、決して内容が悪いわけではない。
僕らは何か文章を書くときに内容ばかりに気を取られてしまって、その内容を読みやすくしようとはあまり意識していません。
しかし、読みにくい文章とは内容の善し悪しではなく、その書かれ方に問題があると古賀さんは主張します。
その時に、常に意識すべきことが「接続詞」だそうです。
一般的にこのような本では、「接続詞を多用しない」と書かれているのですが、古賀さん曰く、多くの人はその教えに惑わされてしまっているのだと。
この辺りの古賀さんの考え方は非常に面白い部分だったので、興味がある人はぜひこの部分だけでも本書を手にとって読んでみて欲しいです。
目からうろこは全体の3割でいい!
目からうろこだらけの本は、一見スゴ本にみえるかもしれませんが、それが多すぎるとトンデモ本になってしまうと。
書籍でもブログでも、なにか相手に伝える文章を作成する際には全体の3割程度に抑えて、残りの7割は読者の背中を後押しするような「周知の事実・主張」「情報収集」になるようなことを書くべきであると述べています。
「何を書くか」ではなく、「何を書かないか」
ついついブログなど制限がない文章を書き始めると、あれもこれもと書きたくなってしまいます。しかし、そこで「何を書かないか」それを意識することで次第に自分が本当に伝えたいことが見えてくる、と。
これは本当にその通りで、構成段階で「何を書かないか」を決めておくことが
執筆段階であれこれと悩まない最良の方法だと僕も思っています。
以上、「この本を通して特にこれは意識したい!」というものを5個ピックアップしてみましたが、如何だったでしょうか。
このように並べられてみると、「なんだ、アタリマエのことじゃないか」と思われるかもしれません。
でも、そうなんです、その通りなんです。実は文章を書くことは当たり前の事を当たり前のように表現していくことが大切なんです。
しかし、いざペンを持ってしまうと、何を指針として、どこを目指せばいいのか途端わからなくなってしまう…
そんな時にこの本で取り上げられている内容が、その指針となってくれるはずです。
今回は紹介しませんでしたが、「論理的な文章の三層構造」なども非常にわかりやすく解説されています。
僕は大学の時に法律を学んでいたので、論理的な文章の書き方はその時に一通り勉強したのですが、当時この本を読んでいればもっと理解が早かっただろうなと切実に思います。笑
この本は本当に万人にオススメできる書籍です。特に文章を書くときに、手が止まってしまう方、この書き方で正しいのかいつも不安になってしまうという方は、間違いなく必読の1冊です。
「20歳の自分に受けさせたい〜」という題名なので、30代以上の方は手に取りづらいかもしれませんが、まぁこのへんは最近流行りの「年代を絞った題名にすれば逆に多くの人に売れる」というアレだと思うので、そこは臆することなく手にとってみてください!笑
それでは今日はこのへんで!
ではではー。
鳥井弘文