【インタビュー書き起こし】「専門家が提示する値段が高すぎるなら、フォロワーが多い有名人にお願いすれば良いというお話」の続き。

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

今日は、またまたくいしんさんにインタビューしていただいた時の書き起こしの一部です。

前回は6月に行ったインタビューの書き起こしでしたが、今回は7月のインタビュー書き起こし。

前回までの記事はこちら。ことの詳細は以下の記事をお読みください。
【インタビュー書き起こし】休日のなまものと、進撃の巨人とインターネット。 | 隠居系男子

【インタビュー書き起こし】最近は健康になりたいですか? | 隠居系男子

とある恵比寿の居酒屋で…。

くい ちょっと隠居系男子の話にいよいよ入っていきます。5月の最後の話って覚えてますか? 前回、新橋で帰り際に「これめっちゃ話したいことあったんですけどね」みたいな話あったんですよ。

鳥井 なんでしたっけ?

くい 「専門家が提示する値段が高すぎるなら、フォロワーが多い有名人にお願いすれば良いというお話。」。

鳥井 あー、はいはいはい。

くい カメラマンの話とかも出てきましたっけ?

鳥井 カメラマン?

くい プロのカメラマンに頼んだら、1カット1万円とか2万円とかかかるけど、それだけの金額がかかってしまうんだたら、もっと……カメラが好きで撮ってくれる人に頼んだほうがいいじゃん、って話になるよねみたいな。

鳥井 それは、あの記事内に書いたかどうかは忘れましたが、でもそれもそう思います。ただ、それに批判・反論があるのもすごくわかるんですけどね。なので、またいろんな批判をしてください……煮るなり焼くなり。笑

くい 高いっていう話なんですよね、専門家は。法律家の人に話を聞くとしたら、何万とか何十万とかいう金額取られちゃって、頼めねーじゃねえかよっていう話になって。だったらそこにお願いしなくても、フォロワーが多い有名人にお願いしたら、十分な信頼性は担保できるだろうって話ですよね。

その話の基本はすっごいわかるんですけど、それこそWebとかもそうだと思うし、デザインとかもそうだと思うんですけど。クラウドソーシングとかできちゃうと、とにかく安く作ればいいじゃんみたいな話になってって。

例えば名刺のデザインとかするのに、今までデザイナーさんは、どんなに安くても3万とか5万とかとれてたものが、1万とか5千円になっていって、下手したら無料で名刺デザインサービスみたいなのが出てきて。サイトでピピピッて入力してくとデザインができあがって、みたいなことになってくと。それって結局、経済っていう話で見たときに、お金がまわる額が少なくなるよね、ってなって。結果残念なことになっちゃうんじゃないの、みたいなことも感じるんですよね、その話だと。……っていう意見が出てきたときに、どうですか?

鳥井 えーとですね、いわゆる「神の見えざる手」みたいな話に近いと思うんですけど。今って需要と供給が全然見合ってないわけじゃないですか。こと、ウェブにおいては。専門家さんたちの意見がそれだけ高額で売り買いされていた理由っていうのは、過去のメディアが、新聞とかテレビとか雑誌とかしかなくて、そこで大金がまわっていて、だからそれぐらい高単価でも当たり前のように発注できていた。

しかもその読者というか、見てるほうの数や反応も、ある程度「これぐらいだろうな」と担保されていたからこそ、そんな状況がつくられていたとは思うんですけど。

結局ネットの技術の進歩とか、SNSの発展せいで、そこが数値化されるようになってしまったという話で。だからこそ、そのつまんないコメントをしている専門家の人たちっていうのは、そもそもの需要がないみたいなものなんじゃないのかなと。

それはもちろん、常にメディアの衆愚化問題というか、愚かなほうに流れてしまうことに、恐怖というか危機感もあって、それと隣り合わせだなと思うんですけど。ただつまんないコメントしている人たちが、雑誌とか新聞とかテレビっていうマスメディアに支えられて、本来需要がないのにも関わらず重宝がられていたところから、ウェブが出てきたことによって、その人たちが提示してる金額じゃ到底見合わない形になってきているんですよっていうのであれば、そこはもう入れ替わっていくべきだと思うんですよ。

新陳代謝が起こらなきゃおかしくて。で、今の名刺の話とかも同じで。やっぱりデザイナーさんとかはコモディティ化しちゃって、デザインの仕事がなくなるっていうのも、それも技術の進歩だからもう受け入れるしかないじゃないですか。

だったら違うところに何か、自分のアイデンティティを出せるようなところを探さなくちゃいけない。個人の価値観を出せるような部分にシフトしていかなきゃいけないっていうところだと思うんで。むしろそこにあぐらをかいて、というか、そこの利権を守ろうとすればするほど、今の日本の農協とか、漁協組合みたいな、いわゆる「これぐらいの価格で買い取ってあげるから、この流通にのっけなさい」みたいな。ああいう話になりかねなくて。

でも、現状Amazonみたいな新しい流通が生まれてきてる中で、そこにいつまでもしがみついていると、結局誰も幸せにならないのは間違いないので、誰かがそこの風穴を開けていかなきゃいけないんだろうなと思うんですよね。

で、新しい人たちが、また需要と供給の交わる点、新しい点を作らなきゃいけないのかなと。そうすれば、自然とそこに市場が生まれてくると思うので。

そうすると、もしかしたら専門家っていう人たちは、みんなソーシャルで力を持ってかなきゃいけないっていうことに気づくかもしれないですし。今の大半の専門家の人たちって、間違いなく2000年前半のままで止まっちゃってるわけですよ。いわゆる専門家と呼ばれている人たちは、そこにあぐらをかいている状態、そんな印象を受けるので。

なんかそこの新陳代謝みたいなものは社会全体で起こしていかないと。メディア側の責任でもあるなあと僕は考えるので。

だからこそ、ウェブメディアとか新興メディアで、お金がないんだったらアイディアや企画でどうにかするしかないっていう新参者が、ドンドンそんな挑戦をしていく必要があるのかなと。こっちが目立ってくれば、世の中は少しずつ変わるはずでしょ、みたいなことをやってったほうがいいんじゃないかっていう…。

くい すっごいよくわかりました。

鳥井 ほんとですか?

くい はい。

鳥井 合わせて言ってません?それ(笑)。

くい すごい、正解のパターンじゃないですか? 今の。これっていうエントリに対して、こういうことですよ!っていうのがバシッと出てきたという。

鳥井 いえいえ…

くい それって、じゃあ、僕がツイートしてるんですけど。超一流の人しか、そこで食べていけないっていう世界なんだなっていう風に思ったんですよ。で、多分そうですよね、インターネットがあるから。こいつができるかできないかっていうのが全部可視化されちゃうっていうことじゃないですか。で、それは基本的には好きなんですけど、そうなったときに、じゃあみんなどうしよう、っていうか、どうしたらいいんですか、みたいな質問を鳥井さんにしたいんですよ。

鳥井 それはすごいほんと本質的な質問だなぁと思っていて。そうだなよなぁってホントに思うんですけど・・・

★★★

この続きは、年内に発売予定の電子書籍版でお楽しみください。

それでは今日はこのへんで。

ではではー!

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