それでも、正直者が得をする社会へ。

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

先日もご紹介した「ほぼ日刊イトイ新聞の本 (講談社文庫)」の中で、とっても興味深い実験が載っていました。

参照:新しいことを始めるとき、間口は広く取る。 | 隠居系男子

「正直者が得をする社会へ」それを心から期待しているので、今回の記事を書いてみようと思います。

「相手を信頼する」という極めて単純な方法が、必勝法。

ほぼ日刊イトイ新聞の本」も、元々は「信頼の構造」という本から引用しているお話なので、少し孫引きみたいなカタチになってしまうのですが、とてもわかりやすくまとまっているのでそのまま引用しようと思います。

僕が実験者だとして、はじめに5人の被験者にひとりあたま千円ずつお金を渡す。

そして被験者に対し、「いまあなた方にあげたお金は、ほかの被験者に寄付する事ができます。もし寄付するという場合は、僕が寄付金と同じ金額を追加で出して他の人達に等分しましょう。」と宣言する。

仮に被験者の一人であるAさんが四百円寄付すると宣言する(協力行動をとる)と、僕がさらに四百円を出して合計八百円を残りの四人で等分することになる。仮にAさん以外の人が自分のお金を寄付しないとすると(非協力行動)、Aさんの手持ちのお金は六百円になってしまうが、他の人々は千二百円になる。

そこで重要なのが、相手を「信頼」するという考え方だ。よほど、お人好しの人でなければ、自分が寄付しても、相手が寄付してくれない(相手のことが信頼できない)と思えば、自分から進んで寄付する人はいない。

一方、よほどエゴの強い人でなければ、相手も寄付してくれる。(相手のことが信頼できる)と思えば、自分も寄付しようとするだろう。

さてそうしたとき、皆が一番ハッピーになるのは、どういう状態だろうか。それはすべての人が、千円全部寄付することだ。すると、全員の取り分は倍の二千円になる。

本(「信頼の構造」)の中では、他にも様々な実験が紹介されていたが、中でも僕が一番興奮したのは、「正直者が一番得をする」という実験結果だ。

右の実験をもっと大人数でしかも何回も続けてやると、誰が一番最後に生き残るかというゲームをしたとき、様々な高名なゲーム理論家からどんな先方が一番強いかを募り、シュミレーションをした。

中には非常に複雑な戦法もあったそうだが、結局一番最後に生き残ったのが、「初めての相手は信頼して協力行動をとって(つまりお金を寄付して)、そのとき協力してくれた相手には次回も信頼して協力関係を維持し、協力してくれなかった相手には、こちらも次回は協力しない」という極めて単純な戦法だったそうです。

僕らのような若者こそ、実践するべき戦法。

「なんだ、結局は『LIAR GAME』の神崎直(戸田恵梨香)じゃないか!」と思うかもしれません。

いや、その通りなんです。その通りなんですが、最近これを強く実感するというか、自身の経験から考えてもこうありたいなと強く願うわけです。

そもそも、僕らのような生き方をしている若者こそ、こうゆうスタンスを貫き通した方がいいなと。「なんでもいいから、まずは小さくはじめてみる。」というやり方も、この戦法にすごく合っていると思います。

例えば、信頼関係を築きたい相手をみつけたら、まずは一緒に飲み会を企画してみるくらいのレベルで構わない。一発目から早速裏切られてしまったら、それはそれで安い勉強代だったと思えばいい。

1回目でちゃんと協力関係を築けたのであれば、その後はもう少し踏み込んだ企画を一緒にやってみる。

「何度か信頼させた後、引っ掛けてくるかもしれないじゃん!」と思うかもしれませんが、それは何度も会っているうちに見抜くことができなかった自分が悪い。「人を見る目を養う」という真意はそうゆうことだと思います。

「この協力行動を続けていけば、長期的にみたとき絶対にあなたにとってプラスになりますよ。」としっかりと伝えていくことができれば、相手が目先の利益だけにとらわれるようなバカじゃないかぎり、協力関係を築き続けてもらえるはずです。

本当の意味での「ビジネスセンス」

だからこそ、本当に必要な心構えは「この人に利益を横取りされないためにはどうすればいいか」ということではなく、「どうやったらこの人と自分のやりたいことの交差点を見つけて、両者がハッピーになる形を模索していけるか」。本当の意味での「ビジネスセンス」とはまさにそうゆうことなのだろうなと。

僕はこれからもこのスタンスを貫き通していきたいなと思っています。まさに「来る者拒まず、去る者追わず」の精神で。

もしかしたらこの記事を読んだ人たちの中に「あ、いい鴨見つけたー!」と思われてしまい、今後騙されるという事もあるかもしれません。

しかしこれを読んだ上で、正直者が得をするような信頼関係を築いていきたいと思ってくれる人たちと一緒に繋がっていける事のほうが、僕はよっぽど価値のあることだと思っています。

参照記事:若いうちに貯めておくのは「共感」であって「お金」ではない。 | 隠居系男子

最後に

その点、ブログって本当に良いツールだと思います。

ブログを長く書き続けていけば、建前で書き続けていくことは絶対に不可能です。「ネタが尽きてからが、本当の勝負になる」それがブログです。

自身の内々に秘めている本音をさらけ出さなければ、絶対に書き続けられない時期がやってくる。ブログを書き続けている人、ネット上で発信し続けている人が信頼できるというのは、まさにこれが理由です。書き続けているということが、その人を信頼する上でものすごく大きな担保になるんです。

最後は少し話が逸れてしまいましたが、そんなことを考える今日この頃です。

それでは今日はこのへんで。

ではではー。

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