どうも鳥井(@hirofumi21)です。
今日も川村元気さんの「仕事。」という書籍をご紹介。
第1回:「仕事とは何か」を考えるアラサー世代にオススメしたい!川村元気著「仕事。」 | 隠居系男子
第2回:チームでより高い山に登るために。「ソロで生きられる力」を身につける重要性。 | 隠居系男子
今日はこの書籍の中から、川村元気さんと秋元康さんとの対談を抜粋してみようと思います。
海外で受け入れられる日本のエンターテイメントについて対談するお二人。「自国のものを掘り下げた〝スーパードメスティック〟で勝負するしかない」と語っており、これはこのブログの三大主張の一つでもあるので、ここで紹介しないわけにはいかないなと!
「AKB48も日本の“秋葉原”とか“アイドル”とかを掘っていった結果、逆に海外にウケた。」
川村 秋元さんとは、海外に受け入れられる日本のエンターテインメントについても話をしたいんです。僕は自国のものを掘り下げた〝スーパードメスティック〟で勝負するしかないと思っているんですけど、AKB48も日本の秋葉原とかアイドルとかを掘っていった結果、逆に海外にウケた部分がありますよね。
秋元 その年で気づいたのは早かったよな。僕は55歳になるけど、17歳から仕事を始めて38年間もかかって気づいたことは、まさにそれだよ。今までの自分の仕事も欧米に影響を受け続けてきたし、お笑いならハリウッドのザッカー兄弟やメル・ブルックスみたいなコントをつくりたかったけど、あれこれ真似しても絶対に勝てなかったよね。スタジオジブリの宮崎駿さんや高畑勲さんたちは、ディズニーの真似をしようとしないでしょ。
川村 ディズニーがやらないし、できないことで勝負してきましたよね。
秋元 だから、AKBもまだ海外に行く可能性があるかなぁと思うのは、ニューヨークでもロスでも、ライブをやると最初の3、4曲までは観客はみんな目が点になるんだよ。だって、彼らはあんなに歌もダンスも下手な子たちを見たことがない(笑)。
でも、そのうち女の子たちが汗をかいて一生懸命やっている姿に、だんだん盛り上がってくる。もう、これしかないなと思うわけ。歌手のアデルみたいなのがいる限り、日本で多少歌のうまいやつがネイティブでもないのに英語の先生をつけて一生懸命歌ったって、勝てないよ。
日本人は、めちゃくちゃドメスティックなもので勝負するしかない。
もう本当に何度も主張し続けてきていますが、「めちゃくちゃドメスティックなものが、本当の意味でグローバルである。」というのは間違いないと思います。これはもう、確固たる自信がある。
参照
真のグローバル化とは、徹底的に日本の原風景を理解すること。 | 隠居系男子
奈良の志賀直哉旧居と、鈴木敏夫✕アイフルホーム大竹会長の対談から考える、日本が進むべき未来とは。 | 隠居系男子
観光はグローバル化をプラットフォームとしている。 | 隠居系男子
というか、日本はここで勝負するしかないと思います。対談の中で秋元康さんもおっしゃっているように、グローバルコンテンツに仕上げてそのクオリティで勝負しようなんてしたところで、島国で育った日本人がかなうわけないんです。それは以下の記事でも書いた通り。
参照:バイラルメディアに対する違和感の理由と、”親近感”というハイコンテクストの可能性。 | 隠居系男子
最後に
なんとなく、海外の方が優れているように思わされて育ってきた僕らの世代。しかしそれは大量消費社会の中、そう主張し続けることでで生計を立てている人たちが大勢いたからです。
でも実際はそうじゃない。20代前半にガッツリと海外の文化に触れてみて思うのは、その先に日本の未来はないということ。
なんのことはない、「青い鳥探し」と同じ話なんです。だからこそ僕は、これからの20代後半はガッツリと文化の知見を“縦”に掘っていきたいと思っています。
縦に深堀りすることで、海外へ行って横の広がりを感じた時も、その意味を更に深く理解することができる。
参照:マイルドヤンキーと一緒に”自国の文化”を掘り下げていくことの重要性。 | 隠居系男子
きっとその繰り返しの先に、日本のこれからの未来に繋がるヒントが広がっているのではないかなと思っています。
なにはともあれ、この「仕事。」という書籍、本当にオススメです。興味がある方はぜひお手にとってみてください。
それでは今日はこのへんで。
ではではー!