時代の変革期だからこそ、“人機一体”。ハイブリッドに編集できる人が求められていく時代。

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

2014年の12月に書いた記事の中で、以下の様な記事があります。

キーワードは“人機一体”。人間とテクノロジーが共存する未来を感じた超福祉展。 | 隠居系男子

この時に書いた「人機一体」のお話。その時の感覚が今も忘れられないので、ちょっと今日はこのお話について書いてみようかと思います。

「コンピュータと人間が協力してプレイした場合が一番強い。」

特に印象に残っている話が下記の部分です。

最近巷ではよく、コンピュータが人間を超える世界がまもなくやってくるであろうという未来予測が度々語られています。

チェスの世界では既に人間がコンピュータに負けてしまったという話も記憶にあたらしいところです。

ただ、このチェスの世界でも、コンピュータより更に強い者がいるらしいです。それは何者かというと「コンピュータと人間が協力してプレイした場合」だそうです。

つまり、ある程度の選択肢までコンピュータが弾き出した後、最後の決断は人間が施すというもの。そうすると、人間に勝ったコンピュータを相手にしても負けないそうです。

このお話の時に、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の稲見昌彦教授がおっしゃっていたキーワードが、人馬一体をもじった単語で「人機一体」という言葉。つまり人と機械が本当の意味で一体になったときに最高のパフォーマンスを発揮するということ。

引用元:キーワードは“人機一体”。人間とテクノロジーが共存する未来を感じた超福祉展。 | 隠居系男子

時代の変革期に一番強いのはハイブリッド。

世の中に新しい革新的な技術が生まれてきて、時代が移り変わろうとしている時は、どうしても二元論になりがちです。

「新しい技術がいいのか?それとも、旧来の方法がいいのか?」という具合です。

でも、そんな時に本当に強いのはハイブリッドなんです。どちらの利点も上手く活用しつつ、同時並行的に持ち合わせていること。自動車業界でも、ハイブリッドのプリウスが一人勝ちしていたように。

確かに、新しい技術というのは、これまでの弱い部分を補ってくれるかもしれません。しかし、その分まだまだ不安定だったり、補いきれない部分も多々あります。

一方で、旧来の方法には新しい技術には到底及ばないかもしれないけれど、それまで一般的に普及してきたが故の信頼感があります。そして、人々の気持ちの中には、うまく言葉では言い表せられない安心感のようなものも間違いなく存在する。

ハイブリッドに編集する。

僕が最近よく思うのは、今のような時代の変革期には、ハイブリッドという感覚をうまく編集していくことができれば、生き残っていけるのではないのかなと。

例えば、僕のいる業界であれば「ウェブとリアル」や「ウェブメディアと紙媒体」という対立構造がよく語られます。

この対立軸において、どちらか一方ではなく、両方をうまく使いこなせているところがやっぱり一番強いです。そして今後は、更にそんなところだけが勝ち残っていくのでしょう。

どちらの利点も上手く活かしながら、現実に落とし込めるところが一番強い。

他にも、世代論なんかで言えば、若者と中年(老害)だって二元論で語るのではなく、若者と上の世代が上手にタッグを組んでいるところのほうが圧倒的に強いわけです。

実際に、若者に理解のある上の世代がいる地域が次世代にちゃんと引き継げていますし、上の世代に敬意を払う若者がいた地域が、しっかりと成功してきたのです。それは、下記の島根県海士町のように。

参照:島根県海士町の山内道雄町長、海士町交流特命大使の信岡良亮さんが登壇|TIP*Sマナビジカン主催のイベントが開催 | 灯台もと暮らし

二元論は、カルト的な熱狂をつくりやすい。

ではなぜ、ハイブリッドの方が強いはずなのに、すぐに二元論で語られてしまうのでしょうか?

その理由は、二元論の方が支持者を集めやすいからなのだと思います。いや、もっとわかりやすく言うと、そのほうがバズりやすいんです。

参照:内容で煽らずに、ブログで発信し建設的な意見を集めることはできるのか? | 隠居系男子

対立構造を作ったほうが誰からの理解も得られますし、「あなたはどっちを選びますか!?」って威圧的に迫りやすい。政治でもよく使われる手法ですよね。

中庸の話をするよりも二元論で迫ったほうが、カルト的な熱狂を作りやすいんです。ディベートをする時に、自然と高まってくるあの高揚感と同じです。

だからこそ、二元論で語ろうとする人がいた場合には、僕は細心の注意が必要だと思っています。

最後に

机上の空論やディベートで勝ちたいのなら、二元論で語ればいい。

ただし、現実社会でもしっかりと成果を出して、結果も出したいのであれば、常にハイブリッドを目指すべきだと思います。

時代の変革期だからこそ、これからの10年はハイブリッドで編集できる人たちが活躍していくのではないでしょうか。

参照:もし自分がまだ就職先が決まっていない大学4年生だったら、デジタル秘書を目指すだろうなというお話。 | 隠居系男子

そんなことを考える今日このごろです。

それでは今日はこの辺で!

ではではー!

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