どうも鳥井(@hirofumi21)です。
今日、「灯台もと暮らし」と「よむよむカラメル」さんのコラボ企画で、以下の記事が公開されました。
【西荻窪】人とモノをぐるぐる循環させよう。「Northwest-antiques」で気軽にアンティーク家具を楽しむ | 灯台もと暮らし
西荻窪・Northwest-antiquesの店主が勧める、本物のアンティーク家具3品 – よむよむカラメル
それ以外にも、いま色々と水面下で準備しているメディアコラボ企画があります。
なぜ、僕らが今年メディアコラボ企画に力を入れていきたいと思っているのか、今日はそんな話について少し書いてみようかなと思います。
富士山の頂上は1点でも、その登り方は360度ある。
この前、くいしんさんに聞かれた質問で「もし同じ取材対象者でバッティングしてしまった時は、どうするんですか?」という質問がありました。
僕はむしろ、メディア同士でドンドンとバッティングしていった方がいいと思います。そして、その時に一緒にいた「ジモコロ」を運営する柿次郎さんもほぼ同じ回答でした。
たとえばの話ですが、今から富士山を登るとしましょう。
目指す先は、富士山の頂上。
でも、富士山の登り方というのは、1つだけじゃないんですよね。人によっては絶対に静岡側から登りたいという人もいれば、いや山梨側から登るほうが良いに決まっているだろ!という人もいるでしょう。
もしかしたら、ヘリを使って、いや今ならドローンを使って、自分は登らないけど全て空撮で捉えたいという人だっているかもしれません。
それと同じ話で、全く同一の取材対象者だとしても、その見せ方というのは1通りではなく360度あって無限通りの捉え方があるわけです。そして、それは媒体の色によって、その捉え方も様々。
点ではなく面で見せないと、ムーブメントまで昇華されない。
そもそも、特定の取材対象者を一つのメディアで見せても、一過性のブームになって終わるに過ぎません。複数のメディアで同時多発的に取り上げて、面で見せていかないと到底ムーブメントまでは昇華されない。
それはいつもお話する「タッチポイント」や、「ファッドからファッションへ」の話にも近い話で。
参照↓
受け手側とのタッチポイントを増やすときは、距離感の違いを意識した方がいいというお話。 | 隠居系男子
ファッドからトラッドまで。「野心」が「志」に変わるタイミング。 | 隠居系男子
ウェブメディアだからこそできること。
じゃあなぜ、従来のメディア媒体はメディアコラボをしてこなかったのでしょうか?
これは僕の推測でしかありませんが、それは運営の仕方が一つしかなかったことが原因だと思います。
具体的に言ってしまえば、雑誌の場合、販売部数を増やして、広告をとってくること。それが従来のメディアに与えられた責務でした。
しかし今のウェブメディアは違います。
サイボウズ式さんやくらしのきほんさんのように、企業のオウンドメディア的な役割として運営されているメディアもあれば、箱庭さんのように好きが高じて、それが結果的に企業のブランドイメージを高めているようなところもある。
ジモコロさんみたいに、実質バーグさんが運営するメディアで1社スポンサー形式のように運営されているメディアもあります。
つまり、みんな背景も目的もバラバラなんですよね。
目的がそれぞれ異なるから、「それでは、一緒に登りましょう」と誘える。
自社製品やサービスにコンバージョンさせる以外にも、オンラインサロンのようなコミュニティ運営、リアルイベントの開催、物販などなど、収益化させるだけでも、その出口というのはかなり多様化してきています。
もちろん従来のように、PVを増やせるだけ増やして広告を貼って収益を上げたり、ネイティブ広告を書いて収益化させることだって可能でしょう。
先の富士山の例に例えると、確かに、みんな富士山の頂上に登りたいとは思っているのですが、そこでやりたいことがみんなバラバラになったということです。
富士山の頂上でご来光を眺めたいという人もいれば、それをInstagramにあげたいという人もいる。一方で、ただ富士山の頂上で全力で叫びたいという人もいるかもしれません。いや、もっと静かに、富士山の頂上で最高のコーヒーが飲んでみたいという思いで登る人もいるでしょう。
これまでは、その目的が一つしかなかったところが、同じ目標に向かいながらも、最終的に求める結果がバラバラになった。
だからこそ、「それでは、一緒に登りましょう」と誘えるようになったんだと思います。
最後に
信頼できるメディアさんと一緒に、うまく横の連携をとりながら、面で見せつつムーブメントをつくっていく。それが今年僕らがやりたいことのひとつです。
大衆文化がなくなり、従来のマネタイズがうまくいかなくなったというのは、危機的なことであり業界的には大事件でもあるのかもしれません。
しかし、一方でサイト運営やマネタイズの多様性、ジャンルの細分化が進むことによって、こういったコラボ企画も打ちやすくなってきたのは事実です。
ピンチはチャンスというのはまさにこのことだと思います。そして、純粋にこのほうがワクワクするじゃないですか。だからこそ、自分たちでそれに挑戦してみたいなと思うわけです。
そのためには、メディアも個人と同じで、誘われたらいつでも一緒に登ることができるように準備しておくことが必要なのかもしれませんね。
参照:チームでより高い山に登るために。「ソロで生きられる力」を身につける重要性。 | 隠居系男子
それでは今日はこの辺で。
ではではー!