「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか」小さな成功体験を積み重ねた先にあるもの。

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

最近、ネット上で話題の「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか」を読み終えました。本書の詳しい情報は以下の記事を参照してみてください。

参照記事:独創的かつ独善的で抜群に面白いスゴ本 – 書評「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか」 ピーター・ティール – FutureInsight.info

目からウロコの助言はたくさんありましたが、今日はその中でも特にご紹介したい「スタートアップのはじまりは、小さいほうが良い」ということについて自分なりに少し考えてみようと思います。

「スタートアップのはじまりは、小さい方がいい。」

まずは本書でこの部分について言及している箇所を、少しだけ引用してみましょう。

どんなスタートアップもはじまりは小さい。どんな独占企業も市場の大部分を支配している。だから、どんなスタートアップも非常に小さな市場から始めるべきだ。失敗するなら、小さすぎて失敗する方がいい。理由は単純だ。大きな市場よりも小さな市場の方が支配しやすいからだ。最初の市場が大きすぎるかもしれないと感じたら、間違いなく大きいと思った方がいい。

最後の参入者になる方がはるかにいい──つまり、特定の市場でいちばん最後に大きく発展して、その後何年、何十年と独占利益を享受する方がいいということだ。そのためには、小さなニッチを支配し、そこから大胆な長期目標に向けて規模を拡大しなければならない。

小さな成功体験を積み重ねて、横展開していく重要性。

上記で語られているように「まずは足場を固めること、土台を固めること」が今のスタートアップにとってはとても重要なことなのだと思います。

この部分をを絶対に蔑ろにしないこと。自分のこれまでの経験や、様々な失敗から振り返ってみても、これは間違いないことだと思います。

土台をしっかりと固めた上で、小さな成功体験(=小さな市場を支配する)を積み重ねていく。そしてその成功体験を横展開していく。それが今の世の中において一番理に適ったやり方だということなのでしょう。

なぜなら、今の世の中はそれぞれの特殊事情が多すぎるからです。マニュアル化して大きく狙ったところで、それが達成される前にドンドン古くなってしまう。それは、今スターバックスがサードウェーブの波に押されていることなどにも体現されていることだと思います。

参照:佐久間裕美子著「ヒップな生活革命」を読んで。僕らはもうアメリカの真似をするべきじゃない。 | 隠居系男子

それこそ、「リキッド化していく世界」では、完璧なマニュアルそれ自体には価値はありません。マニュアルを作るまでのプロセスを辿ったことがあるという経験に価値があり、マニュアルをいつでも作り変えることができるという柔軟性の方に意義があるのだと思います。

参照
フラット化する世界から、リキッド化する世界へ。 | 隠居系男子

松井忠三著『無印良品は、仕組みが9割』マニュアルで現代の若者はもっと自由になる。 | 隠居系男子

Waseiの有料オンラインコミュニティもその一環。

さて、Waseiでは“小さく始める”その第1歩として、noteの有料マガジン機能を使った有料オンラインコミュニティを11月から始めています。

灯台が出来るまで。 | Wasei | note

今まで、誰もやったことのない取り組みかもしれませんが、まずは自分たちのことを応援してくれている人たちとしっかりと繋がっていきたいという想いから始めてみました。

最初のうちは大きく知られることがなくても、自分たちを本当に応援してくれているという人たちが1人でも2人でもいるということさえ分かれば、それだけで挫けず十分やっていけると思ったからです。

あまりにも小さすぎるかもしれませんが、今の自分たちが地に足をつけながらしっかりと面と向かって向き合えるのは、この距離感、この規模感なんだと思います。

参照
「note」で有料オンラインコミュニティ始めます。 | 隠居系男子

人に何かを伝える本当の楽しさと喜び。 | 隠居系男子

今日からこのnoteの方で、新しいウェブメディアのコンセプトや概要についても徐々に発表していきます。

また、オンラインコミュニティメンバーの皆さんによる寄稿記事も明日から始めてみようと思っています。

「リアルに還るためのウェブメディア」に少しでも興味がある方、もしくは「これからの暮らし方」や「生き方」に興味がある方は、ぜひご購読してみてください。

灯台が出来るまで。 | Wasei | note

最後に

本書の話から少し逸れてしまいましたが、この本はベンチャー企業の経営者だけではなく、今の時代に何か新しいプロジェクトを始めてみようと思っている方にとって、必読の書だと思います。

最近ずっと盲信されてきた「リーンスタートアップ」や「リモートワーク」、「ブランディングから始める重要性」や「福利厚生の充実」「企業内文化の育成」なども、本書の中では見事に否定されています。

僕自身、ここに書かれていることが全て正しいと思っているわけではないですが、十分読むに値する反対意見だと思います。世の中の通説の反対意見を知っておく上でも非常に有益でしょう。

その上で本書に賛同する・しないは自由です。大切なのは、その決断に至るまでの思考過程であり、この本は自分の考えを整理するために非常に良いフックになると思います。

気になる方はぜひ読んでみて欲しい1冊です。もちろんKindle版もあります。

それでは今日はこのへんで!

ではではー。

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