映画『リトル・フォレスト』 地に足の着いたシンプルな暮らしを描いた良作。

リトルフォレスト

どうも鳥井(@hirofumi21)です。

先日、映画『リトル・フォレスト』を観てきました。

僕にいつも的確なアドバイスをしてくれる友人から、「“地に足の着いた生活”を伝えていきたいのであれば、あの映画は絶対に観ておいた方がいいよ!」と言われ、公開終了間近滑りこむように観に行ってきました。

結果、観に行って本当に良かったです。

劇場の数は多くなくとも、今この映画が日本で上映されていることに喜びを感じましたし、「表現」や「伝える」という意味では、ある意味嫉妬さえしてしまいました。

今日はこの映画をご紹介したいと思います。

画像引用元:リトル・フォレスト公式サイト

「生きる・食べる・作る」

「生きるために食べる。」「食べるために作る。」

「言葉はあてにならないけれど、あたしの体が感じたことなら信じられる。」

「全てがひとつながりになったシンプルな暮らし。」

半分ドキュメンタリー映画のような作品になっています。

それを意識してなのか「東北地方の村で生まれ育った」という設定にも関わらず、若手出演者の3名、橋本愛・三浦貴大・松岡茉優は一切訛っていません。そしてそれがとても良かったです。

絶対に万人に受けする作品ではないと思います。ものすごく極端に表現されており、現代を生きる人々がこれほどまでシンプルな生活を実践できるかと聞かれれば、間違いなく不可能だと答えるでしょう。

僕自身も北海道函館市という田舎育ちではありますが、こんな自給自足の生活を自分が実践できるなんて思えません。

しかし、こうありたいと願うこと、それを頭の片隅に置いて生き続けるのでは、全く意味が変わってくるとは思っています。

作品の趣旨には反するかもしれませんが、見終わった後に素直に思ったことは「一生頭の片隅で、この作品を意識し続けていきたい。」ということでした。

「個人」がみえる作品。

さて、内容面だけでなく、映画という一つの表現物としてみてもこの作品は非常に良かったと思います。なんというか、関わった人々の「個人」がみえる作品になっているんです。特に音楽が良かった。

恥ずかしながらこの映画を見るまで知らなかったのですが、宮内優里さんの電子音楽がすごく良いんです。今っぽくもあり、極端すぎて壁を作ってしまいそうになるこの作品を、うまくスッと入ってくるモノに昇華させている感じ。

他にも、色々な方々が色々な事柄から一回“降りてきて”、それぞれの想いをこの作品に託したんだろうなぁということが伝わってくる作品でした。

監督、音楽、主題歌、フードコーディネーター、出演者などなど、映画に関わった方々の表現しようとしていることが全く喧嘩していないし、でも決して譲り合ってもいるわけでもないという感じ。もちろんそこに商業臭さはありません。

各表現者が本当に表現したかったことを、この『リトル・フォレスト』という作品を通じて一緒に表現したんだろうなと。

最後に

これ以上多くは語りません。このブログをいつも読んでくださっている方には絶対にオススメしたい作品です。まさに以下の記事で書き続けてきたようなことが表現されていました。

参照
真のグローバル化とは、徹底的に日本の原風景を理解すること。 | 隠居系男子

地に足の着いた人々から新しい文化は生まれていく。を伝えたい。 | 隠居系男子

佐久間裕美子著「ヒップな生活革命」を読んで。僕らはもうアメリカの真似をするべきじゃない。 | 隠居系男子

興味がある方はぜひご覧になってみてください。

『リトル・フォレスト』| シアター:上映劇場一覧

それでは今日はこのへんで。

ではではー!

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