どうも鳥井(@hirofumi21)です。
このブログでは、雑誌の書評をよく書いています。
最近だとこのあたり。
switchジブリ特集 西村義明✕川上量生対談「狂気の沙汰ですけど、『かぐや姫の物語』で姫の疾走するシーン、あれは全て水彩画。」
BRUTUS特別編集『おいしいコーヒーの進化論。』コーヒーで大切なのは豆と人。
Cut11月号あまちゃん能年玲奈特集 僕らは能年玲奈のことを実は何も知らなかった。
斜陽メディアと言われる雑誌ですが、実は雑誌には僕ら若い世代がこれからの時代を生き抜いていくヒントが、沢山詰まっていると思うんです。
今回は、その中でも特に“働き方”にフォーカスして、少し書いてみようかと思います。
雑誌的な働き方とは?
「これからは個人が主役になっていく時代」というのは、至る所で言われていることなので、皆さんも既にご存知だと思います。
特定の個人がプロジェクトごとに集まって、一つのことを成し遂げたらまた解散していくという、そんな働き方が主流になってくるであろうと。
この取り組み方って「雑誌の特集の組み方」と似ていると思いませんか。
ある特集を創り上げるために、短い期間で徹底的に調べあげ、取材をして文字に起こし、1冊の雑誌として完成させる。そして、それが終わればまた次のテーマに移っていく。
もちろん、中で働いている人たちに大幅な変化はないと思いますが、雑誌単体でみたら、扱っている内容の幅にはかなりの変化があると思います。特にBRUTUSなんかはそれが顕著。
つまり、雑誌を擬人的にとらえた場合、このカタチがものすごく次世代的な働き方に近いなと。これが僕の考える“雑誌的な働き方”ということです。
僕達がこれからの働き方に生かせるような部分を中心に、以下でもう少し具体的に雑誌の特徴を見ていきたいと思います。
適度な専門性と内容の濃さ。刊行のスパンも短すぎず長すぎない。
雑誌の特集というのは、新聞やネットニュースのように、事実だけを淡々と並べているわけではありません。しかし新書や書籍のように、深く掘り下げて専門性があるものでもない。
雑誌には、ものすごくバランスの良い内容の濃さが保たれていると思います。
気軽に手に取って読み始められるギリギリの範囲をついてきているのが、雑誌という媒体ではないでしょうか。そして文字数が限られているため非常に簡潔です。助長的な部分は一切ありません。
また、刊行のスパンも月刊誌であれば、1ヶ月に1回。新聞やネットニュースが日々の出来事に追われている中で、ある程度深めながら書くことできます。しかし、専門書のように今の流れを全く無視するわけではなく、先読みした特集を組む必要があると。
つまり、とても“今日性”のあるものを作り上げていると思うのです。
激動の時代に合わせた特集を組んでいる。
上記と被る部分ではありますが、今の時代に合わせた特集を組む必要があるというのも非常に参考になるかなと。時代を嗅ぎとる嗅覚に長けていないと、雑誌はまず売れません。
その月に発売される雑誌には何が求められているのか、その時代感を先に読み取って、他の特集との前後関係も考慮しながら、見せ方を意識していかなければいけない。
この時代感を捉える嗅覚と、他の特集とマッシュアップしていくという形は、非常に学べる部分が多いはずです。
雑誌特有の“らしさ”が重要。
ここまで読んできた方の中には、「ウェブメディア」でも似たようなことやっていると思っているかもしれません。
でもウェブメディアでは、ダメなんです。そしてここが一番重要なところ。
今のウェブメディアには“らしさ”がないんです。結局、即時性と話題性が9割。切ってる事象だけでその媒体らしさを見せているだけで、おなじものを切らせた時にどうなるか。たぶん、ほとんど見分けがつかないでしょう。
雑誌の場合であれば、ジブリひとつを切らせても、BRUTUS、Cut、Switchそれぞれで切り方が全く違いますし、そこにはちゃんと“らしさ”がある。
つまり、雑誌って1つの「場」になっているんです。「場で」もありブランドでもあり、“らしさ”があるという。
参照:次世代を生きる若者が、好きなモノに囲まれた人生を送るための唯一の方法。 | 隠居系男子
それは雑誌という1冊のパッケージ化された閉鎖的な媒体だから、可能となるのかもしれません。
こういった“らしさ”を持てるかどうか。”専門分野”とはまた違う、こういった特徴を各個人が持てるかどうか、それがこれからの時代には大切になってくると思います。
最後に
以上で述べたような雑誌の特徴の中に、これからの未来があるなと僕は強く思うわけです。
「1つのテーマにはこだわらない。決して専門的すぎない。激動する時代を捉えながら短期間でまとめ上げていくけれど、そこにはしっかりとした“らしさ”がある。」
そんな“雑誌的な働き方”を出来る人達が、これから主流になっていくのではないでしょうか。
今回の記事が少しでも、何かヒントをつかむキッカケとなっていれば幸いです。
それでは今日はこのへんで!
ではではー。
鳥井弘文(@hirofumi21)
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